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2014年8月22日金曜日

2014年バークシャー株主総会; 企業買収について

2014年5月に開催されたバークシャー・ハサウェイの年次株主総会から、買収に関する話題です。引用元トランスクリプトの場所はこれまで同様、こちらの過去記事です。(日本語は拙訳)

<質問47> 借入や買収についての質問

<マンガー> アメリカにおけるこれまでの買収は、合算して考えるとお粗末な結果でしたね。おろかな取引に口説かれてしまうのは、成功した企業が持つ本性です。我々にとっては富を築く道のりでした。しかし、我々のような変わったやりかたをしようと望むところは、幸運にもそれほどありませんね。

<バフェット> わたしたちが保有してはいるものの支配してはいない企業が、買収を起こそうとする。そんな記事を読んだときは、にやりとするよりも不満の声をあげるほうが多いですね。そうは言っても、わたしたち自身も買収を好んでいますが。わたしからは指揮できない会社の人たちが買収を検討する場に、何百回と参加したことがあります。しかし、ほとんどは悲惨なものでしたね..。

<マンガー> 良くて平凡、というのもいくらかはありましたがね。

<バフェット> ガイコ(GEICO)の例をみてください。1970年代以前はすばらしいビジネスでした。低迷から回復した後に彼らはいくつか買収をしたものの、肝心なことに集中していませんでした。2件の買収で払った会計上の費用はまずいものでしたが、致命的ではありませんでした。しかし[肝心なことに集中しなかった]2次的な影響は甚大で、元に戻るのに何年もかかりました。そのおかげでわたしたちは同社の半分を買い、バークシャーにとってはすばらしいものとなったのです。血気盛んなCEOが事を起こしたがり、補助するスタッフがそれに気づくのは、どちらも人間の本性です。案件はいつも舞い込みますし、投資銀行は毎日のように連絡をよこしてきます。そういったあらゆる力が取引実行へ向けて後押しをします。わたしたちは取引を望むのではなく、妥当な取引だけを望むようにと、非常な努力を払ってきました。もし経営企画のような部署があれば、わたしたちを後押しするわけですから、ますます大変だったと思います。経営する組織をどのように構成するかが、とても重要になることがあるのです。

<マンガー> 私とくらべて、彼がどれだけ手際よくやっているものか、よく考えてください。

<バフェット> それはむずかしくない比較ですね(笑)。

Q47: JB: Leverage and acquisitions?

CM: Sum total of all acquisitions in America has been lousy. It is the nature of successful companies that they will be talked into dumb deals. It has been path to wealth for us, but luckily many don't want to be peculiar in our way.

WB: When we read that a company we own but don't control is going to make an acquisition, I'm more likely to cry than smile. But we love them ourselves. I have sat in on hundreds of acquisition discussions conducted by people I didn't control. Most have been disasters…

CM: Some are mediocre.

WB: Look at GEICO ‐ it had been an incredible business until the 1970s. They made acquisitions after getting back on track and then took their eyes off the ball. Accounting cost of those two acquisitions was poor but not disastrous. But secondary effects were huge. It was a dozen years there that they couldn't get back. We bought half the company, so it was wonderful for Berkshire. It is human nature, CEOs have animal spirits and supporting staff senses that they like to do things. They keep coming in with deals. Investment bankers are calling them daily. All these forces push towards deals. We've tried very hard to not be eager to do deals, just to be eager to do deals that make sense. That would be harder if we had strategy departments pushing us. The setting in which you operate can be very important.

CM: Note how he is much more tactful than me.

WB: The comparison is not difficult. [laughter]

個人的には、この話題も重要な教えだと感じています。買収の話題と関連して、過去記事「自社株買いの利点」で取りあげたマイケル・モーブッサンの文章では、資本を効率的に利用するという意味で、買収と自社株買いを比較しています。勉強になる文章です。

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