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2015年2月2日月曜日

2014年の投資をふりかえって(8)その他:日精ASB,任天堂,しまむら,ツムラ

2014年の投資に関する振りかえりは、今回で最後です。昨年と保有数の変わらない2社(日精エー・エス・ビー機械、任天堂)と、購入したもののすぐに売却した2社(しまむら、ツムラ)について、簡単に触れます。

■日精エー・エス・ビー機械(6284)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

以下のリンク先は、昨年の振りかえり記事です。
2013年の投資をふりかえって(6)継続投資銘柄:日精ASB機械

日精エー・エス・ビー機械(6284)株価の推移(2014年)

株価は年始が2,600円、年末が3,000円でした。上昇率は15%です。

当社への投資はポートフォリオ中に占める割合が小さいため、業績を細かく確認することなく放置したままでした。半値近くまで下がる局面がありましたが、持ち株数は昨年と変わらずです。決算資料によれば受注残は前年度以上の数字ですが(当社発表資料最終ページ[PDF])、円安が進んでいる影響は割り引いてとらえています。当社は景気変動が大きい製造装置業界に属しており、下りの局面では売上げが大きく低下すると予想します。ですが現在の株価ではあえて売買はせず、今年も継続保有したいと考えています。


■任天堂(7974)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

以下のリンク先は、昨年の振りかえり記事です。
2013年の投資をふりかえって(5)継続投資銘柄:任天堂

任天堂(7974)株価の推移(2014年)

株価は年始が14,010円、年末が12,605円でした。下落率は10%強です。

先週発表された第3四半期決算では、営業利益が下方修正されました。400億円から200億円への減額です(当社発表資料[PDF])。ただしそれは早い時期からある程度予想できたものです。今期発売した主な自社製品は、実質的にマリオカート8(WiiU)、ポケモンのリメイク作品(3DS)とスマブラ新タイトル(3DS及びWiiU)の3.5本と言える状況だったからです(この2月にはゼルダのリメイクが3DSで発売予定)。実質的にこれだけのバリエーションと既発売の作品と他社製品で、前年度並みのソフトウェア売上げを計上しています。

来期はWiiUの大型自社製品がいくつか発売されますが(ゼルダ、スターフォックス等)、個人的に注目している製品があります。5月に発売予定のスプラトゥーンです。

(下の映像は、2014年6月のE3で公開されたものです)



この作品からは「前向きなニンテンドー」らしさが感じられ、来期のWiiU拡販の試金石として働くのではないかと想像しています。ただし中心的な遊びかたがインターネット対戦型のソフトのようで、当社としては微妙なマーケティングと思える節もあります。ですが、北米での評判や売上げに注目したいと思います。

今期の当社は「定番ゲーム屋」さんとして消費者に受け入れられる施策を堅実に実行してきたと受けとめています。来期2015年度には、まいた種の成果がある程度実るだろうと思われます。ただし当社が掲げている基本戦略「ゲーム人口の拡大」の視点からみると、ほとんど前進していないようです(トモダチコレクションの国外販売は評価できます)。現在は収益基盤を取り戻すことで精いっぱい、といったところでしょうか。「消費者に新しいオドロキを与える」ことが当社らしい商売のやりかたですから、次の回ではぜひ期待したいものです。

最後に備考です。昨年の投稿で、当社の研究開発費が急増した話題をとりあげました。以下のグラフは、今期までの3年間にわたる研究開発費の推移です。

(データの出所: 当社四半期報告書)

これをみると、昨年度の増加は期末に集中しており、金額も突出しています。どうやら、ゲームソフト開発に資金を大量投下したというよりも、新開発棟での業務開始に備えた物品やソフトウェアの購入に使われた、とみるべきだったようです。


■しまむら(8227)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

しまむら(8227)株価の推移(2014年)

当社の株を購入したのは、昨年4月中旬に株価が90万円を下回った頃でした。そして8月のはじめに売却しました。ただし1単元だけ残しています。現在は模索の時期に入ったようにみえる当社ですが、今回もかつてのように殻を破って新たな段階へと進めるのでしょうか。優良企業である当社には、それなりの金額を投資したい気持ちもあります。株価がふたたび下がる時機がくれば、購入を検討しなおすつもりです。


■ツムラ(4540)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

当社については過去の投稿で一度取りあげています。
『復活を使命にした経営者』、芳井順一会長によるツムラ再生の物語

ツムラ(4540)株価の推移(2014年)

しまむらと同様、当社も昨年投資に踏み切り、時を置かず売却した会社です。両社に共通するのは、良好な業績をあげており、すばらしい企業文化を持っており、そして輸入型の企業であることです。円安の時期だからこそ、市場からの評価が低迷して株式を購入する機会が生まれるのでしょう。ですが、購入した株価水準が納得できなかったため、早々に売却しました(損失を確定しました)。次に機会があるかどうかわかりませんが、そのときがくれば今度は継続保有したいと考えている会社です。

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