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2012年6月9日土曜日

ニッチを占める動物は繁栄する(チャーリー・マンガー)

チャーリー・マンガーによる世知の続きで、今回は「ミクロ経済学」。個別企業の意思決定の話題ですので、ここまでくるとビジネスや投資判断にそのまま使えそうですね。(日本語は拙訳)

人の持つ知恵としては信頼性がいくぶん下がりますが、次に登場する話題はミクロ経済学です。ここでは、自由市場経済を一種の生態系のようなものと捉えれば、いろいろ考える際に便利です。部分的な自由市場であっても同様です。

しかし、この考え方は実に評判が悪いですね。ダーウィンの考えが登場した初期の頃に、泥棒男爵と呼ばれた人たちが次のようにうそぶいていたからです。適者生存の教えは、自分たちこそ権力を持つに値する者だと認めている、と。「一番の金持ちなのだから、われこそ最高なのだ。神、そらに知ろしめす」、などなど。

そのような泥棒男爵のふるまいは大衆をいらだたせました。そのため、経済を生態系のように考えるやりかたは人気がなくなったのです。しかし実のところ、経済は生態系と非常によく似ています。同じような結末にたどり着くことがよくあるのです。

生態系の中にいる場合と同じで、狭い範囲に特化すれば小さなニッチを占有しやすくなります。ニッチを占める動物は繁栄しますが、これはビジネスの世界でも同じで、特定の領域に特化して好業績を挙げている人たちは、他のやり方ではみつけられないような、いい商売をつかみやすくなります。

Now we come to another somewhat less reliable form of human wisdom - microeconomics. And here, I find it quite useful to think of a free market economy - or partly free market economy - as sort of the equivalent of an ecosystem.

This is a very unfashionable way of thinking because early in the days after Darwin came along, people like the robber barons assumed that the doctrine of the survival of the fittest authenticated them as deserving power - you know, “I'm the richest. Therefore, I'm the best. God's in his heaven, etc.”

And that reaction of the robber barons was so irritating to people that it made it unfashionable to think of an economy as an ecosystem. But the truth is that it is a lot like an ecosystem. And you get many of the same results.

Just as in an ecosystem, people who narrowly specialize can get terribly good at occupying some little niche. Just as animals flourish in niches, similarly, people who specialize in the business world - and get very good because they specialize - frequently find good economics that they wouldn't get any other way.


個人的にはニッチ企業が好きで、ポートフォリオの過半はニッチ・トップの企業が占めています。マーケット自体が小さいので、そのような企業には別のリスクがつきものです。悪い目がでたときのシナリオを想定しながら、投資の是非を判断しています。

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