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2012年2月16日木曜日

慣れるように習え、そして慣れよ。(チャーリー・マンガー)

前回取り上げた「学ぶ方法」は、学校だけではなく、企業でも重要視されている話題かと思います。「learning process」のようなキーワードで検索すると、インターネット上でも多くの検索結果が得られます。いずれそのような話題をとりあげるかもしれませんが、しばらくはチャーリー・マンガーの語りを咀嚼しつづけたいと思います。今回の引用は、おなじみの「Poor Charlie's Almanack」から、以前に取り上げた「世の中の働きと驚くほど一致する」に続く文章です。どうやって学べばよいのか、一例を示しています。(日本語は拙訳)

[順列や組み合わせといったやりかたを]無意識のうちには、なかなか実行できないものです。なぜそうなのかは、基本的な心理学に通じていれば、すぐにわかるでしょう。そう、脳の中の神経回路は、長きにわたった遺伝的、文化的な進化によって培われたものであり、パスカルとフェルマーの考えのようにはできていないからです。脳は物事を大雑把に見定めてしまうのです。パスカル・フェルマー的な要素も持ってはいますが、うまく働いていません。

だからこそ、この基礎的な数学[=順列、組み合わせ]を使いやすい形で学び、そして実生活で繰り返し使わなければならないのです。ゴルフがうまくなりたくても、もって生まれた体の動きでは自然にスイングできないのと同じです。ゴルファーとして自分がどこまでやれるのかわかるには、正しい握りを覚え、別のスイングを覚えなければならないのです。

By and large, as it works out, people can't naturally and automatically do this. If you understand elementary psychology, the reason they can't is really quite simple: The basic neural network of the brain is there through broad genetic and cultural evolution. And it's not Fermat/Pascal. It uses a very crude, shortcut-type of approximation. It's got elements of Fermat/Pascal in it. However, it's not good.

So you have to learn in a very usable way this very elementary math and use it routinely in life - just the way if you want to become a golfer, you can't use the natural swing that broad evolution gave you. You have to learn to have a certain grip and swing in a different way to realize your full potential as a golfer.


振り返ってみると、小学校で学んだことはきちんと身についているものです。例えば割り算の筆算だったり、分数の割り算だったり。幾度となく繰り返してきたものです。反対に、大学入試の直前に身につけた大量の知識や解法は、入学後まもなくすると消え失せてしまいました。他方、社会人になって身につけたスキルは、日常的な仕事でいやになるほど使ったせいか、これもよく定着しています。こうしてみると、実際的な形で身についていないのは、チャーリーの説くような基本的な学問(高校レベル)のようです。

それらを再学習する際に「使いやすい形で学び、実生活で繰り返し使う」、まだまだ実践できていないのですが、個人的にはこのテーマにこだわって取り組んでいきたいと考えています。

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