[3Gキャピタルの]ジョージ・パウロと彼の僚友ほどのパートナーは望めません。基本的なニーズや要求を満たすものを提供する大規模な事業を買収したり、築き上げたり、保有したいという想いは、わたしたちも彼らと同じです。ですがそれらの目標を追求する上で、彼らとは異なる道をわたしたちは歩んでいます。
彼らがとてつもない成功をおさめてきた方法とは、さまざまな不要なコストが削減可能な企業を買収し、すばやく行動することでその仕事を達成するやりかたです。米国経済が過去240年間にわたって成長をつづける際に、生産性は非常に重要な要因でした。要求される製品やサービスを同じ労働時間内でより多く産出できないと、つまり生産性増加の指標が向上しなければ、経済は必然的に停滞します。彼らは行動を起こすことで、その生産性を大幅に向上させるわけです。多くの米国企業において、生産性をまさしく大幅に向上させることは可能です。ジョージ・パウロや彼の仲間が機会を手にできるのは、それが事実だからです。
わたしたちも同じようにバークシャーでさらなる効率を求めつづけていますし、官僚主義を忌み嫌っています。しかしながら目標を達成するやりかたは、拡大忌避を謳う方法をとっています。つまり、昔から低コスト志向かつ効率的な経営者によって率いられてきたPCC[プレシジョン・キャストパーツ社]のような企業を買うやりかたです。同社を買収した後にわたしたちがやることと言えば、同社のCEOやその後継者諸氏が、彼らは概してわたしたちと気の合う人たちですが、最大限に効率的な経営をできるような、さらには仕事を通じて最高の喜びを得られるような、そのための環境を作り出すだけです。(このような非干渉的なやりかたをするのは、ある有名なマンガー式の考えを心に留めているからです。その考えとはこうです。「死ぬまでとことん惨めでいたければ、やがて振舞いを変えるつもりの相手と結婚すればまちがいない」) (PDFファイル5ページ目)
Jorge Paulo and his associates could not be better partners. We share with them a passion to buy, build and hold large businesses that satisfy basic needs and desires. We follow different paths, however, in pursuing this goal.
Their method, at which they have been extraordinarily successful, is to buy companies that offer an opportunity for eliminating many unnecessary costs and then - very promptly - to make the moves that will get the job done. Their actions significantly boost productivity, the all-important factor in America's economic growth over the past 240 years. Without more output of desired goods and services per working hour - that's the measure of productivity gains - an economy inevitably stagnates. At much of corporate America, truly major gains in productivity are possible, a fact offering opportunities to Jorge Paulo and his associates.
At Berkshire, we, too, crave efficiency and detest bureaucracy. To achieve our goals, however, we follow an approach emphasizing avoidance of bloat, buying businesses such as PCC that have long been run by cost-conscious and efficient managers. After the purchase, our role is simply to create an environment in which these CEOs - and their eventual successors, who typically are like-minded - can maximize both their managerial effectiveness and the pleasure they derive from their jobs. (With this hands-off style, I am heeding a well-known Mungerism: "If you want to guarantee yourself a lifetime of misery, be sure to marry someone with the intent of changing their behavior.")
2016年3月4日金曜日
2015年度バフェットからの手紙(2)一生みじめでいたければ
2015年度「バフェットからの手紙」より、ひきつづき引用します。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)
3Gキャピタルの「さまざまな不要なコストが削減可能な企業を買収し、すばやく行動することでその仕事を達成するやりかた」はキャピタルシティーズのトーマス・マーフィーとダニエル・バーグのコンビのようですね。
返信削除自分自身の投資も常に3G(Good businessでGood managementがなされている企業をGood priceで買う)で臨みたいものですが、なかなかうまくはいきません。
ブロンコさん、いつもコメントをありがとうございます。
削除「3G」の由来は初めて知りました。勉強になりました。会社の目的そのものを社名という看板に掲げるのは、すぐれた考えだと思います。ちなみにわたしのほうも、うまく実践できていません。
またよろしくお願いします。短いですが、それでは失礼します。