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2014年10月20日月曜日

2014年デイリー・ジャーナル株主総会(1)企業の来し方行く末

チャーリー・マンガーが会長を務めるウェスコ社(Wesco Financial)の株主総会は、チャーリーの発言がたっぷり聴けることでカルト的な人気を集めていました。しかしウェスコは親会社のバークシャーに完全買収され、チャーリーの独り舞台も終わりました。そして今や注目を集めているのが、同じくチャーリーが会長を務めるデイリー・ジャーナル社の株主総会です。

こちらはチャーリーが個人的に入れ込んでいる法務関係の会社です。9月10日に開催された総会での質疑応答は各所で取りあげられているようですが、このシリーズではForbesの記事からご紹介します。今回は企業の盛衰に関する話題です。(日本語は拙訳)

Charlie Munger And The 2014 Daily Journal Annual Meeting: A Fan's Notes (Forbes)

かなり儲けた会社が、利益は若干残っているものの、技術の進展に伴って中心的な商売がどんどん悪化している。そんな会社の歴史を繰ってみれば、行きつく先はひどいものですよ。たいていはコダックが迎えた結末になります。コダックのような商売を保有したものの、ひたすら破産へ向かって進むことを想像してみてください。それはよくある現象です。技術の陳腐化と呼ばれるものです。

歴史を振り返ってみれば、例外はわずかです。トムソン・ロイター社はそのひとつです。新聞社だった同社はテレビ局をいくつか加えました。彼らの基本的なやりかたはできるかぎり利益を絞り出して、高値で売却するものでした。そして彼らは違う商売、すなわちオンラインによる情報提供へと転じ、事業転換を成功裏に果たしました。しかしこれは稀少な例です。

もうひとつ稀な例をあげましょう。もちろんそれはバークシャー・ハサウェイです。バークシャーは落ち目の企業3社を抱えて出発しました。まずはニュー・イングランドの織物事業です。この事業は没落必然でした。織物とは電力の塊ですが、当地の料金単価はジョージア州でTVA[テネシー川流域開発公社]が管轄する領域よりもずっと高額だったからです。没落必然、倒産確実の事業でした。それから我々は、ボルチモアに4つあったデパートのうちの1つを保有していました(ホークシルド・コーン社)。絶対に破産間違いなしと思っていたので、やがてそうなったのは当然でした。そしてスタンプ会社(ブルー・チップ・スタンプ社)です。仕事がないのは当然至極でしたが、結局そうなりました。それらの斜陽3社から今のバークシャー・ハサウェイが生まれたのです。これは衰退する事業から転換できた、歴史上もっとも成功した例ですよ。我々は衰退中の一事業を抱えていたのではありません。衰退事業を「3つ」抱えていたのです。わずかばかりのものから得た超過資本を別の場所へと振り向けて、どんな人よりもうまくやってきました。事実、最近になって我々の時価総額はGE社を追い抜きました。トーマス・エジソン本人が1892年に設立したGEは、世界でもっとも強力な会社とみなされています。

これは相当な離れ業でした。しかし通常は、もっとコダック寄りの結果ですね。興味ぶかい事例がゼロックスです。彼らは消滅寸前までいきましたが、そこから復活しました。しかしかつての栄光からはほど遠いものです。他人が大儲けしたもののほとんどは、実際にはゼロックスが発明しました。にもかかわらず、同社は失敗しました。ビル・ゲイツはこの問題に関してよく学んでいますね。「ふつうは失敗に終わるのですよ」と彼は言っています。破産したGM社のことを考えてみてください。私が若かったころには、GMが経済界でいかに抜きん出た存在だったか想像できますか。最も巨大で価値が高く、褒め称えられた企業でした。しかし株主の資金はゼロになってしまいました。

If you take the whole history of businesses that make a fair amount of money and have a little surplus but their basic business goes to hell based on technological developments, the results are lousy. The normal result is Kodak (ticker: KODK). Imagine having a business like Kodak and having it go all the way to bankruptcy. That's the normal occurrence: technological obsolescence.

There are few exceptions in the history of the world. One of them is Thompson Reuters (ticker: TRI). They were a newspaper company with a few television stations added and they basically milked them as long as they could, sold them for high prices, and went into a different business - online information - and they successfully made the transition. That is really rare.

The other rare example, of course, is Berkshire Hathaway. Berkshire started with three failing companies: a textile business in New England that was totally doomed because textiles are congealed electricity and the power rates were way higher in New England than they were down in TVA country in Georgia. A totally doomed, certain-to-fail business. We had one of four department stores in Baltimore [Hochschild Kohn], absolutely certain to go broke, and of course it did in due course, and a trading stamp company [Blue Chip Stamps] absolutely certain to do nothing which it eventually did. Out of those three failing businesses came Berkshire Hathaway. That's the most successful failing business transaction in the history of the world. We didn't have one failing business - we had three. Out of that little nothing, the excess capital that we took out and put somewhere else did better than anybody's ever done. As a matter of fact, we recently passed General Electric [ticker: GE] in terms of market capitalization, and GE was founded by Thomas Edison himself in 1892, and one of the most powerful companies in the world.

It was a considerable stunt. But the normal result is more like Kodak. Xerox [ticker: XRX] is an interesting case. They went to the brink of extinction and then came back, but they are a pale shadow of their former greatness. They actually invented most of the stuff other people made so much money out of, and they still failed. Bill Gates is a big student of this subject, and he says that the standard result is failure. Imagine General Motors [ticker: GM] who went bankrupt. Can you imagine how they towered over the economy when I was young? It was the biggest, more valuable, most admired company, and it took the shareholders to zero.

2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    グーグルに移動されたのですね。
    私もグーグルです。よかったらリンク願います。

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  2. gonchanさん、コメントをありがとうございます。

    遅まきながら、リンクさせて頂きます。これからもよろしくお願い致します。

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