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2012年3月5日月曜日

投資に活かす世知入門(はじめに)(チャーリー・マンガー)

チャーリー・マンガーは学問的な話題を好んでとりあげます。彼には大きな持論があり、全てはそこに流れ込みます。学問は各専門領域にとどまるべきではなく、領域を超えて連携したり融合して使うことでもっと大きな力を発揮する、という主張です。その知識やスキルが、ビジネスや投資判断や日常生活にも適用できるとなれば、私のような一般大衆にとってはうれしいものです。チャーリーは自らがそれを実践し、体現してきました。その成果のひとつがバークシャー・ハサウェイです。バークシャーは売上高が10兆円を超える企業となりましたが、もしチャーリー・マンガーがいなかったらどうなっていたでしょう。企業規模はもちろんのこと、今のような存在感は出せなかっただろう、と思います。

学問的知識やスキルを横断的かつ自在に使えるにはどうしたらよいのか。チャーリーは「頭の中に多面的、学際的なメンタルモデルを作る」ように説いています(過去記事「ほとんどの人より、うまくいくやりかた」)。では、何から取組んでいくのがよいのか。チャーリーは細かな指針はあまり出さないタイプですが、ここではそれらしいことを示しています。短いですが重要な文章なので、ご紹介します。出典はおなじみの「Poor Charlie's Almanack」です。(日本語は拙訳)

基礎的なミクロ経済学的モデル、少しばかりの心理学、少しばかりの数学、そういった一切合財は、私が言うところの「世知を支える普遍的な礎(いしずえ)」を築くのに役立つでしょう。

Well, so much for the basic microeconomic models, a little bit of psychology, a little bit of mathematics, helping create what I call the general substructure of worldly wisdom.


少しばかりの数学として、順列と組み合わせは以前にご紹介しました(過去記事「世の中の働きと驚くほど一致する」)。心理学は既に「誤判断の心理学」シリーズを進めています。このシリーズでは、残りのモデルについて少しずつご紹介していきます。

4 件のコメント:

  1. == No title ==
    こんにちは。
    betseldomさんのマンガーシリーズもとても楽しみです。
    日本ではなかなかニッチな話題ですもんねw
    投資参謀マンガーの本と、スノーボールを読み返しています。
    教えて頂きましたサイトで、ドルの現在価値を頭に入れて読むとまたひと味違いますね。
    個人的にはシュロスの伝記なんか読んでみたいですね。家族を抱えて独立を決心する時の心境を考えると涙無しでは見れませんね。バリュー投資家はそこから大きな勇気を貰うことでしょうね。
    シュロスは日本でほぼ情報は皆無ですので、また継続的に取り上げて頂きますと幸いです^^アメリカでは本なども出ているのでしょうかね。

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  2. == isさん、ありがとうございます ==
    isさんは投資参謀マンガーをお持ちなんですね。実は私は図書館で読んできりで、手元にありません。不届き者なんです。
    と、シュロスが亡くなって、アメリカのバリュー投資家の間では、それなりに波紋を呼んでいたようですね。どこか飄々とした感があり、個人的には敬愛していた投資家です。過去の人になってしまいましたが、今後も気に留めていくつもりです。
    isさんには度々お越し頂き、ありがとうございます。
    それでは今回は、このあたりで失礼します。

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  3. == No title ==
    こんにちは。
    いえ、私も持っていません^^;
    職場にあって借りて読んでいます。
    一度読んだスノーボールや、マンガーの本はコレクションもしたいので
    オークションやネットブックオフなどでアラートに登録しておけば半額以下で
    買えるので急がずに買おうかなと思っています。
    ??本当は本はケチるとこじゃないのですが、一度読んだから・・と思うとついつい)
    連投失礼いたしました。

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  4. == なるほどです ==
    isさんもそうでしたか。なぜか、少しばかりうれしいものです。
    ブログではみなさんの身の回りのおはなしも伺えて、楽しいですね。
    それでは失礼します。

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