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2015年4月10日金曜日

強気相場で備えること、弱気相場で腹を決めること(セス・クラーマン)

ヘッジファンドのマネージャーであるセス・クラーマンが書いた2014年度の顧客投資家向けレターが、以下のサイトで一部引用されています。その中から印象に残った2段落を拙訳付きでご紹介します。

Baupost Group 2014 Letter: Market Psychology (ValueWalk)

はじめは、強気相場でやっておくべきことについて。
経験豊富な投資家であっても、弱気相場では苦しむものです。だからこそ何よりも重要なのが、強気相場にいるうちに来たる弱気相場に備えようと、人としてできるあらゆることを実行しておくことです。プロセスや手順を改善し、チームを鍛え上げ、自分たちの路線を守り、ポートフォリオに借入れを組み込まず、売却時の原則を守り続ける。(中略)そして将来やってくる機会を逃さぬように、現金を保有しておくことです。

Even experienced investors struggle in bear markets. That's why it is of paramount importance to do everything humanly possible in a bull market to prepare for the next bear market: Improve processes and procedures. Train up your team. Stick to your knitting. Avoid portfolio leverage. Maintain sell discipline…Hold some cash in reserve to take advantage of future opportunity…

もうひとつは、弱気相場でやるべきことについて。
肝心なのは、弱気相場と言ってもしょせんは市場のひとつだと覚えておくことです。市場という場所は需要と供給によって、また強欲と恐怖によって左右されます。ベンジャミン・グレアムが記したように、そこで形成されるものは投票機であって秤量機ではありません。市場を占めつくすのは感情に支配された人たちです。強気相場が永遠には続かないように、そして弱気相場も同じように、(中略)弱気相場であらわれる安値の機会に乗じるには、下げている最中に買わねばなりません。おそらくは、下げているあいだずっとです。どん底を完ぺきにとらえる術はありませんし、資金の相当な部分を投じる方法として他には考えられません。

it's crucial to remember that a bear market is still a market. Markets are driven by supply and demand, and greed and fear. They constitute, as Benjamin Graham noted, a voting machine, not a weighing machine. Emotion-driven individuals dominate markets, and just as no bull market goes on forever, neither does any bear market…To take advantage of the low prices in a bear market, you have to have been buying on the way down, perhaps all the way down. There is no way to perfectly time the bottom, and no other way to put substantial capital to work.

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