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2012年3月16日金曜日

反射的に、にょきにょきと枝をのばす(チャーリー・マンガー)

以前に取り上げましたが、チャーリー・マンガーが筆頭に挙げるメンタル・モデルは「順列と組み合わせ」でした。ただし、それを使うのが目的ではなく、狙いは決定木(Decision Tree)を描いて将来の期待値を求めることでしょう。今回もおなじみの「Poor Charlie's Almanack」の続きを引用します。過去記事では、前段にあたる文章をご紹介しています(「世の中の働きと驚くほど一致する」「慣れるように習え、そして慣れよ」)。(日本語は拙訳)

十分というには程遠いですが、多くの教育機関はこのこと[順列や組み合わせの重要性]を認識しています。例えばハーバードのビジネス・スクールでは、初年度のクラスの結束を強める上で、彼らが言うところの「決定木理論」が大きな役割を果たしています。何をやるかと言うと、高校で習う代数を実生活上の問題に適用してみる、これだけです。学生にはこれが好評で、高校時代の数学がふだんの暮らしに役立つんだと感激するわけです。

バフェットとはずっといっしょに働いてきましたが、彼のような同僚がいることの強みはいくつかあって、彼は何かを考えはじめると頭の中で反射的に、順列や組み合わせのような初歩的な計算を行って決定木を作ってしまうのも、そのひとつです。

Many educational institutions ? although not nearly enough ? have realized this. At Harvard Business School, the great quantitative thing that bonds the first-year class together is what they call “decision tree theory.” All they do is take high school algebra and apply it to real life problems. And the students love it. They're amazed to find that high school algebra works in life.

One of the advantages of a fellow like Buffett, whom I've worked with all these years, is that he automatically thinks in terms of decision trees and the elementary math of permutations and combinations.


個人的な話ですが、サイコロやトランプといった抽象度の高い事象には、順列や組み合わせといったモデルは、わりと違和感なく適用できるものです。一方、企業の見通しとなると想像力も洞察力も足りず、頭に思い浮かぶのは、ぱっとしないモデルばかりです。実践の回数を意識的に増やさないと、力が伸びないのでしょうね。

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