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2018年5月28日月曜日

2018年バークシャー株主総会(4)ウォーレン・バフェット直伝の教え(了)

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バークシャー・ハサウェイ株主総会でウォーレン・バフェットが質疑応答の前に語った「究極の教え」は、今回で最後です。次回からは質疑応答の部を取りあげますが、大多数の投資家(少なくとも米国在住の投資家)にとっては、今回のものが「株式投資について知っておくべき、最良かつ唯一の見解」だと思います。前回の投稿はこちらです。(日本語は拙訳)

ちょっとおもしろい話題がありますので、もうひとつほど触れたいと思います。たとえば1万ドルが手元にあったときに、絶望的破滅を予言する人物が周囲にいたとします。そのような話は人生を通じて繰り返し耳にするでしょうから、その1万ドルを使ってゴールド(純金)を買ってしまったとします。

1万ドルあれば、[1942年]当時は300トロイオンス分のゴールドを買うことができました。企業であれば、再投資をして工場を増やしたり、新たな発明を起こしたりするものですが、金庫に保管してあるゴールドを毎年思い出したとしても、300オンスのまま変わりはありませんでした。

ゴールドであれば、目で見て確認できますし、そっと撫でることもできます。つまり「自分の望むがまま」にできます(笑)。

しかし、ゴールドはなにも生みだしません。まったく何も生み出しませんでした。

1942年3月に手に入れたままのゴールド300オンスは、今日ではいくらになっているでしょうか。正解は、およそ40万ドルです。

ですから、もし生産的な資産ではなく、ゴールドのように非生産的な資産を選ぶとすれば、結局はどうなるでしょうか。生産的な資産であればより多くの儲けをあげて再投資したり配当を出したり、自社株買いもあるでしょうから、それが何であろうと、非生産的な資産よりも100倍以上の価値を手にできると思います。[ウォーレンの語った原文では、文章がねじれていると思われる]

言い換えれば、これは「新聞の見出しなどを読んでおびえる度に、『あっちへ逃げ込め』と教えてくれる人にしたがって金銭的価値の保存先[ゴールド等]を買ったとすれば、それによって得られる儲けは1セント以下にとどまる一方、資金を米国企業に投じていれば儲けは1ドルになる」とも言えます。[過去記事]

この国では、これ以上は思いつかないほどの強い追い風が、わたしたちの背後から吹きつづけていました。そのようななかで事業を営むというのは、実に並はずれたことだと思います。まさに投資家にとって、うってつけの場所です。つまり、まちがった株を買うか、まちがった時期に調子に乗らない限り、失敗のしようがないのです。

しかし米国の大断面と言える企業群[=S&P500 ETFなど]を保有し、また時間をかけて定期的に資金を投じれば、なにも生み出せない資産を保有するのとは比較にならないほどの利益を得ることができます。

さらにはっきり言いますと、株式を頻繁に売り買いしたり、投資の助言をする者に手数料を払ったりするのも論外です。

ちなみに、わたしからの助言と言いますか、今回説明した回顧的な助言などに従うという方がおられましたら、わたしからお話しするのは朝飯前です(笑)。

もちろん、その助言にしたがう場合には問題がひとつ出てきます。好意的に接してくれていた株式売買業者が飢え死にしてしまう点です。

ですから、罪滅ぼしのために彼らの葬儀には参列したほうがいいもしれません。しかし実のところ、このやりかたのほうが、相当大きな割合に至る投資のプロよりも、あるいはアクティブに投資する人よりも、ずっと良い成果を残せるでしょう。このような肩肘の張らない哲学に基づいて達成できる成績に対して、それを凌駕して成功裏におわろうとするのは、非常にむずかしい仕事です。

その上、会計のことや、株式市場に関する専門用語やその類のもの、さらには連銀が次にどんな手を打つのか、あるいは今後の金利引上げが3回なのか4回なのか、それとも2回なのか、そういったことを詳しく知る必要もありません。

実際のところ投資を続けていく際に、そういったものはまるで重要ではありません。「なぜそこに投資したのか理解できているものにこだわり、どう取り組めばいいのかわからないものには目もくれない」、大切なのはそのような哲学を胸に刻むことです。

(この話題は、おわり)

I would like to make one other comment because it’s a little bit interesting. Let’s say you’d taken that $10,000 and you’d listened to the prophets of doom and gloom around you, and you’ll get that constantly throughout your life. And instead, you’d used the $10,000 to buy gold.

Now for your $10,000 you would have been able to buy about 300 ounces of gold. And while the businesses were reinvesting in more plants, and new inventions came along, you would go down every year in your - look in your safe deposit box - and you’d have your 300 ounces of gold.

And you could look at it, and you could fondle it, and you could - I mean, whatever you wanted to do with it. (Laughter)

But it didn’t produce anything. It was never going to produce anything.

And what would you have today? You would have 300 ounces of gold just like you had in March of 1942, and it would be worth approximately $400,000.

So if you decided to go with a nonproductive asset - gold - instead of a productive asset, which actually was earning more money and reinvesting and paying dividends and maybe purchasing stock - whatever it might be - you would now have over 100 times the value of what you would have had with a nonproductive asset.

In other words, for every dollar you had made in American business, you’d have less than a penny by - of gain - by buying in this store of value, which people tell you to run to every time you get scared by the headlines or something of the sort.

It’s just remarkable to me that we have operated in this country with the greatest tailwind at our back that you can imagine. It’s an investor’s haven - I mean, you can’t really fail at it unless you buy the wrong stock or just get excited at the wrong time.

But if you’d - if you owned a cross-section of America and you put your money in consistently over the years, there’s just - there’s no comparison against owning something that’s going to produce nothing.

And there - frankly - there’s no comparison with trying to jump in and out of stocks and pay investment advisors.

If you’d followed my advice, incidentally - or this retrospective advice - which is always so easy to give - (Laughs)

If you’d follow that, of course you - there’s one problem. Your friendly stock broker would have starved to death.

I mean, you know, and you could have gone to the funeral to atone for their fate. But the truth is, you would have been better off doing this than a very, very, very high percentage of investment professionals have done, or people have done that are active that - it’s very hard to move around successfully and beat, really, what can be done with a very relaxed philosophy.

And you do not have to be - you do not have to know as much about accounting or stock market terminology or whatever else it may be, or what the Fed is going to do next time and whether it’s going to raise three times or four times or two times.

None of that counts at all, really, in a lifetime of investing. What counts is having a philosophy that you’ve - that you stick with, that you understand why you’re in it, and then you forget about doing things that you don’t know how to do.

いつになるかわかりませんが、ウォーレンが去った後の投資の世界では、有象無象が跋扈しはじめると想像します。しかし今回のウォーレンは公式の場で助言を直接語り、映像記録として公開されるように手を打ちました。ですから一般投資家は何にも惑わされることなく、彼の助言を折に触れて思い出し、その導きにひかれて歩み続ければよいだけだと思います。

単なる私見ですが、ウォーレンは今回の発言を以って一通りの手を打ち終えたと感じました(株主に対する助言はすでに済ませ、バークシャーの主要経営陣も定まり、今回の発言が一般投資家向け、という意味において)。

2018年5月24日木曜日

2018年バークシャー株主総会(3)ウォーレン・バフェット直伝の教え

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ひきつづき、バークシャー・ハサウェイ株主総会でウォーレン・バフェットが質疑応答の前に語った「究極の教え」です。前回の投稿はこちらです。(日本語は拙訳)

結局のところ、この話の要点は何だと思いますか。シティーズ・サービス社の話は終わりとして、ここでもう一度1942年の3月11日に立ち戻ってみてください。

さきほど触れましたが、太平洋戦線と同じように、欧州という舞台でも状況はきびしいものでした。しかしアメリカ人であればだれもが知っているように、米国はその後の戦いで勝ちをおさめていきます。つまり出だしで不意を突かれたものの、戦争を勝ち進んでいきました。1776年以来、米国というシステムはうまく機能してきたのです。

そして次のスライドですが、その当時に1万ドルを投資していたらどうなるか想像してみてください。その頃にインデックス・ファンドは存在しませんでしたが、仮にインデックス・ファンドに資金を投じて、S&P500を事実上買っていたとします。

スライドはしばらくこのままで、少しばかり考えてみましょう。

その1万ドルが現在にはどれだけの価値になったか、考えてみてください。その際に、基本的な前提をひとつ置いてください。たとえば、「後生大事に保有することになる農地を買う」場合には、その投資が賢明かどうかを判断するために、「農地からあがる生産物やその量を考慮する」ものです。

あるいは、「生涯保有するつもりで小規模の集合住宅を買う」場合、投資の巧拙を判断するには「その物件からあがる利益を考える」ものです。[過去記事]

そのかわりに、1万ドルを投じて「『米国』というビジネスの一部分を保有する」道を選ぶかもしれません。その場合、別の株価を気にしたり、助言やそういったものを提供しようとする他人の話に耳を傾けたりするべきではありません。

さあ、さきほどの金額がいくらになったか、ぜひ考えてみてください。数字を思い描いたと思いますので、答えが書いてある次のスライドへ移ります。

正解は、5,100万ドルです。まったく何もせずに、この金額になります。会計のことを理解する必要もありません。株式投資初日のわたしがしていたように、株価を毎日たしかめる必要もありません(笑)。あのときは、学校から帰宅するまでに3.75ドル損をしていましたが。

やるべきことはただひとつ、「米国が過去を通じてうまくやってきたという事実を思い起こす」、これだけでよかったのです。だからこそ、この国は現在の困難も乗り越えるでしょうし、この国がうまくやれるとすれば、この国のビジネスもうまくいくでしょう。

勝ち銘柄を探し当てる必要はなかったですし。絶好の機会などを見計らう必要もありませんでした。つまるところ、投資に踏み切る決断を生涯で一度下すだけでよかったのです。

しかもそのときは、「一度きりの機会」というほどでもありませんでした。振り返ってみれば、ほかの時期に投資を始めてもうまくいきましたし、利益がもっと大きくなった時期もありました。

ですから、今日これから質疑応答が進みますが、その際には「これから自分が投資をつづける間に、米国のビジネスはどのように進展するのだろうか」という、大局的な観点を忘れないようにしてください。

(さらにつづく)

Well, what’s the point of all this? Well, we can leave behind the Cities Service story, and I would like you to, again, imagine yourself back on March 11th of 1942.

And as I say, things were looking bad in the European theater as well as what was going on in the Pacific. But everybody in this country knew America was going to win the war. I mean, it was, you know, we’d gotten blindsided, but we were going to win the war. And we knew that the American system had been working well since 1776.

So, if you’ll turn to the next slide, I’d like you to imagine that at that time you had invested $10,000. And you put that money in an index fund - we didn’t have index funds then - but you, in effect, bought the S&P 500.

Now I would like you to think a while, and don’t - do not change the slide here for a minute.

I’d like you to think about how much that $10,000 would now be worth, if you just had one basic premise, just like in buying a farm you buy it to hold throughout your lifetime and depend - and you look to the output of the farm to determine whether you made a wise investment.

You look to the output of the apartment house to decide whether you made a wise investment if you buy an apartment - small apartment house - to hold for your life.

And let’s say, instead, you decided to put the $10,000 in and hold a piece of American business, and never look another stock quote, never listen to another person give you advice or anything of this sort.

I want you to think how much money you might have now. And now that you’ve got a number in your head, let’s go to the next slide, and we’ll get the answer.

You’d have $51 million. And you wouldn’t have had to do anything. You wouldn’t have to understand accounting. You wouldn’t have to look at your quotations every day like I did that first day - (laughs) - when I’d already lost $3.75 by the time I came home from school.

All you had to do was figure that America was going to do well over time, that we would overcome the current difficulties, and that if America did well, American business would do well.

You didn’t have to pick out winning stocks. You didn’t have to pick out a winning time or anything of the sort. You basically just had to make one investment decision in your life.

And that wasn’t the only time to do it. I mean, I can go back and pick other times that would work out to even greater gains.

But as you listen to the questions and answers we give today, just remember that the overriding question is, “How is American business going to do over your investing lifetime?”

2018年4月28日土曜日

2018年デイリー・ジャーナル株主総会(7)保険会社はつらいよ

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前回につづいて、デイリー・ジャーナル社株主総会におけるチャーリー・マンガーの質疑応答です。(日本語は拙訳。意味段落での改行追加あり)

(1:25:32)

<質問23> おはようございます、バフェットさん...いや、マンガーさん。

<チャーリー・マンガー> 「バフェット」と呼んでくださるとは、これは光栄の至りですね(爆笑)。

<質問者> バークシャーが出した最新の年次報告書では、これまでと同様に簿価の変遷が記されています。52年間で19ドルから17万2千ドルへと増加しており、年率にすると19%の成長になります。それでは、この並外れたパーセントにおける大きな割合が、保険事業によってもたらされたレバレッジによるものなのでしょうか。保険会社を使って投資資産を保有できるおかげで、たとえば14%のリターンをあげることで、簿価の20%増へとつながるのでしょうか。

<チャーリー> バークシャーの数字には、あきらかにレバレッジが若干埋まっていましたね。それを保険事業がいくらか供したのも明白です。だからといって、すっかり埋まっていたわけではなかったですよ。それが役立った年もありましたし、困ってしまうほどの大量の資金をアジート[・ジェイン]がもたらしてくれた年もありました。彼はその資金をウォーレン[・バフェット]へ回し、ウォーレンが20%増やしたという顛末です。ですから、保険事業とバークシャー・ハサウェイの間で目を瞠るような相乗効果の生じた年が、何度かあったわけです。

しかし基本的には、保険という事業はたやすく儲けられる道ではないですよ。かの商売には危険や困難が多々ありますし、こうして座っている間にも刻々と競争が激しくなっています。バークシャーが成功できたのは、大きな失敗をほとんどおかさなかったからです。大間違い、そう実に大きなものはなかったですね。そして成功のほうは、かなりありました。我々が成果をあげた頃とくらべると、現在の状況下でそれらすべてを果たすのは、相当むずかしいことでしょう。50年間を通して年率19%の成長を遂げる企業など、きわめて稀ですよ。まったくもって、純資産がですよ。実に珍奇なことです。そんなことが再びすぐに起こるとは思えませんね。デイリー・ジャーナル社で起こるなど、絶対ありえないですよ。

Question 23: Good morning Mr. Buffett…Mr. Munger.

Charlie: I’m flattered to be called Mr. Buffett. (laughter)

Question 23 Continued: The most recent annual report for Berkshire, as in the past reports, the growth in book value was shown and over the past 52 years it has grown from $19 to $172,000. Which represents a return of 19% a year. Is a large part of that outsized percentage attributable to the leverage inherent in the insurance company, such that you can own an investment in the insurance company which returns say 14% and it becomes 20% to book value?

Charlie: Well obviously there was a little leverage buried in the Berkshire numbers. Obviously the insurance business provided some of that. It’s not over-whelming in its consequences. There were years when it was helping. There were years when Ajit made so much money that it was almost embarrassing. And then he’d give the money to Warren and Warren would make 20% on the money. So there were some years when some remarkable synergies between the insurance business and Berkshire Hathaway.

But basically the insurance business is not some cinch easy way to make money. There’s a lot of danger and trouble in the insurance business and its more and more competitive all the time now as we’re sitting here. Berkshire succeeded because there were very few big errors…there were like no big errors, really big. And there were a considerable number of successes. All of which would have been much harder to get under present conditions than they were at the time we got the results. And there are very few companies that have compounded at 19% per annum for fifty years. It’s (a weird) in net worth. That is very peculiar. I wouldn’t count on that happening again soon. It certainly won’t happen at the Daily Journal.

2018年3月1日木曜日

2017年度バフェットからの手紙(4)バフェットらしいあざやかな教訓

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2017年度「バフェットからの手紙」から、「賭け」の話題は今回でおわりです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

投資という行動には、「将来になってからもっと多くの消費ができるように、今日の消費を辛抱すること」が含まれます。「リスク」とは、この目的が達成できない可能性を指す言葉です。

その基準に従えば、「無リスク」とされていた長期債へ2012年の時点で投資するのは、普通株に長期投資するよりもずっとリスキーな選択でした。2012年から2017年にかけてのインフレ率が年間1%だとしても、プロテジェとわたしが手放した米国債の購買力は減っていたでしょう。

ただし早々に申し上げておきたいのですが、「明日や来週、あるいは来年であってさえも、短期の国内債券とくらべると株式のほうがリスキーである」ことは、たしかにそのとおりです。はるかにリスキーです。しかし投資期間が長期になるにつれ、米国株からなる分散されたポートフォリオのリスクは、債券よりも累進的に小さくなっていきます。ただし、「その時点での金利と比較して妥当な株価収益率で株式を買うこと」という条件が付きます。

長期的視野に基づいている投資家、たとえば年金基金や大学基金、倹約派の個人投資家は、投資上の「リスク」を量るために、ポートフォリオにおける債券対株式の比率を使うのは、たいへんな間違いです。ポートフォリオに含まれた質の高い債券でさえ、リスクを増加させることがしばしばあります。

* * * * * * * * * * * *

さて、わたしたちの果たした「賭け」から得られた最後の教訓になります。それは「大局的で『易しい』判断に付き従い、行動を慎むこと」です。10年にわたる賭けの間、[プロテジェ側が選択した]200名を超すヘッジ・ファンドのマネージャー諸氏が何万回と売買を繰り返したのは、ほぼ間違いないと思います。彼らのほとんどは判断を下す際に熟考し、どれもうまい一手だと信じていたのは、疑うところがないでしょう。投資の判断を下す前には、10-K[有価証券報告書]から学んだり、経営陣と対話したり、業界紙を読んだり、ウォール街のアナリストと意見交換をしたことでしょう。

一方プロテジェとわたしのほうは、調査や識見や才気のいずれに頼ることもなく、10年間でただ一度だけ、投資上の決定を下しました。保有していた債券を、100倍超になる利益倍率で(売却金額/利回り = 95.7/0.88)、売却すると決めただけでした。なおその際の「利益」とは、残りの5年間にわたって増加することのない値です。

売却後に手にする両者の資金は、バークシャーという名の単一の証券へと移ります。それはすなわち、多岐にわたる堅実な事業を保有したことになります。利益の留保分が使えるのですから、バークシャーの価値が年率8%に満たない成長にとどまるとは思えませんでした。たとえ景気がそこそこ程度だとしてもです。

このように幼稚園程度の分析が済んだところで、プロテジェとわたしは債券から株式への交換を実行し、一息つきました。いずれ8%が0.88%を上回るのは確実だろうと思っていました。それも「大幅に」ですよ。

(この節、おわり)

Investing is an activity in which consumption today is foregone in an attempt to allow greater consumption at a later date. “Risk” is the possibility that this objective won’t be attained.

By that standard, purportedly “risk-free” long-term bonds in 2012 were a far riskier investment than a long-term investment in common stocks. At that time, even a 1% annual rate of inflation between 2012 and 2017 would have decreased the purchasing-power of the government bond that Protege and I sold.

I want to quickly acknowledge that in any upcoming day, week or even year, stocks will be riskier - far riskier - than short-term U.S. bonds. As an investor’s investment horizon lengthens, however, a diversified portfolio of U.S. equities becomes progressively less risky than bonds, assuming that the stocks are purchased at a sensible multiple of earnings relative to then-prevailing interest rates.

It is a terrible mistake for investors with long-term horizons - among them, pension funds, college endowments and savings-minded individuals - to measure their investment “risk” by their portfolio’s ratio of bonds to stocks. Often, high-grade bonds in an investment portfolio increase its risk.

* * * * * * * * * * * *

A final lesson from our bet: Stick with big, “easy” decisions and eschew activity. During the ten-year bet, the 200-plus hedge-fund managers that were involved almost certainly made tens of thousands of buy and sell decisions. Most of those managers undoubtedly thought hard about their decisions, each of which they believed would prove advantageous. In the process of investing, they studied 10-Ks, interviewed managements, read trade journals and conferred with Wall Street analysts.

Protege and I, meanwhile, leaning neither on research, insights nor brilliance, made only one investment decision during the ten years. We simply decided to sell our bond investment at a price of more than 100 times earnings (95.7 sale price/.88 yield), those being “earnings” that could not increase during the ensuing five years.

We made the sale in order to move our money into a single security - Berkshire - that, in turn, owned a diversified group of solid businesses. Fueled by retained earnings, Berkshire’s growth in value was unlikely to be less than 8% annually, even if we were to experience a so-so economy.

After that kindergarten-like analysis, Protege and I made the switch and relaxed, confident that, over time, 8% was certain to beat .88%. By a lot.

最初の印象で「あっさり」と書きましたが、表面的な読み方ゆえの感想でした。くりかえし読むほどに、教訓や人生哲学やさまざまな教えが読み取れ、あいかわらず勉強になる文章だと感じるようになりました。なお、他の節もひきつづき取り上げるつもりです。

2018年2月28日水曜日

2017年度バフェットからの手紙(3)バカだねと思われることが必要なとき

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2017年度「バフェットからの手紙」から、前回に続いて「賭け」の話題です。(日本語は拙訳)

最終的な「賭け」の結果は、次のようになりました。

暦年 ファンドA ファンドB ファンドC ファンドD ファンドE S&Pファンド
2008 -16.5% -22.3% -21.3% -29.3% -30.1% -37.0%
2009 11.3% 14.5% 21.4% 16.5% 16.8% 26.6%
2010 5.9% 6.8% 13.3% 4.9% 11.9% 15.1%
2011 -6.3% -1.3% 5.9% -6.3% -2.8% 2.1%
2012 3.4% 9.6% 5.7% 6.2% 9.1% 16.0%
2013 10.5% 15.2% 8.8% 14.2% 14.4% 32.3%
2014 4.7% 4.0% 18.9% 0.7% -2.1% 13.6%
2015 1.6% 2.5% 5.4% 1.4% -5.0% 1.4%
2016 -3.2% 1.9% -1.7% 2.5% 4.4% 11.9%
2017 12.2% 10.6% 15.6% N/A 18.0% 21.8%
累計 21.7% 42.3% 87.7% 2.8% 27.0% 125.8%
年率 2.0% 3.6% 6.5% 0.3% 2.4% 8.5%

(注)プロテジェ・パートナーズとの合意によって、各ファンド・オブ・ファンズの名称は非公開としました。ただしわたし自身は、年次監査報告を受け取っています。なお2016年のファンドA・B・Cの数字は、昨年記載した内容から若干改訂しました。またファンドDは2017年中に解散したため、年間損益率の平均値は運営されていた9年間の成績をもとに算出してあります。

5本のファンド・オブ・ファンズは素早い駆け出しをみせ、2008年にはどれもがインデックス・ファンドを負かしました。しかしその後はまるでうまくいきませんでした。つづく9年間はどの年も、ファンド・オブ・ファンズ全体としてみればインデックス・ファンドから遅れを取ったのです。

あえて申し上げておきますが、その10年の間で株式市場の動向に異例なところは何もありませんでした。2007年の終わりごろに投資の「専門家」各氏に依頼して、普通株の長期的収益率を予想してもらえば、その平均値は8.5%に近い数字になったでしょう。これはS&P500が実際に記録した数字です。そのような環境であれば、儲けをあげるのは易しいことです。実際のところ、ウォール街の「助力者」たちが手にした総額は、びっくり仰天の金額でした。しかしながらその人たちが大いに潤った一方で、彼らに資金を投じた多くの投資家にとっては、失われた10年間となりました。

投資の成績はたゆたうものですが、手数料を遠慮されることはありません。

* * * * * * * * * * * *

今回の「賭け」によって、投資におけるもうひとつの重要な教訓があらわになりました。市場はおおむね合理的ですが、ときにおかしな行動をとります。その際に現れる機会をつかむには、まばゆい知性は必要ありません。経済学の学位も、アルファやベータといったウォール街で使われる専門用語になじんでいる必要もありません。そうではなく投資家に必要なのは、群集心理にみられる恐怖や熱狂から距離をおき、一握りの単純なファンダメンタルを凝視できる力です。かなりの期間にわたって、平凡と思われたりあるいはアホとさえ思われたりする道を、あえて選べる心持ちも欠かせません。

プロテジェとわたしは当初、最終的に必要な100万ドルを用意するために、財務省発行の額面50万ドルの割引債(ストリップスと呼ばれることがあります)をそれぞれ購入しました。その債券を買う価格が、それぞれ31万8,250ドルだったのです。これは1ドルに対して64セントを若干下回る値段でした。この金額を払うことで、10年後に50万ドルずつを受け取る算段でした。

その名称からおわかりになると思いますが、両者が買った債券には利子が支払われません。しかし(割り引いた値段で購入しているため)、満期まで保有すれば年率にして4.56%の利益が得られます。当初は年ごとに得られるリターンだけを考えており、2017年末に債券が満期を迎えることで、賭けの勝者側が指定する慈善先に100万ドルを贈るつもりでした。

しかし購入した後になって、債券市場で実に奇妙なことが起こりました。2012年の11月に、満期日まで残り5年ほどとなったわたしたちの債券が、額面価格の95.7%で買われていたのです。その値段になると、満期までの利回りは年率1%以下でした。正確には0.88%でした。

なんとも貧相なリターンなので、わたしたちが債券に投資していることが、米国株に投資するのとくらべてひどく間抜けなように思えました。S&P500であれば、すなわちそれは「米国におけるビジネスを時価総額によって適宜重みづけした大断面」のようなものですが、株主資本(つまり純資産)利益率にして年率10%を大きく上回る稼ぎを、長期間にわたってあげてきたのですから。

2012年11月、つまりわたしたちがこの件を考え直した時点で、S&P500に投資することで受け取れる配当金のリターンは年率2.5%、つまりわたしたちが購入した財務省証券の利回りの約3倍でした。しかも配当金が増額されていくのは、まず間違いないと言えました。それだけではなく、500社を構成する各社は莫大な資金を留保していました。各社はその資金を使って事業を拡大したり、よくあるように自社株を買い戻すことでしょう。どちらであろうと、いずれは1株当たり利益を大幅に増加させるはずです。1776年以来いつもそうだったように、いかなる困難な時期が来ようと、米国経済は前進し続けてきたのです。

2012年の末に債券と株式の間で評価の釣り合いが大幅に乱れたことで、プロテジェとわたしは次の点を合意しました。「両者が購入した債券を当初の予定より5年早く売却し、得られた資金でバークシャーのB株を11,200株買うこと」です。その結果、ガールズ・インクのオマハ事務所が先月受け取った金額は、当初望まれていた100万ドルではなく、222万2,279ドルとなりました。

お断りしておきますが、2012年に債券から乗り換えた後のバークシャーが、きわだった業績を残したわけではありません。しかし傑出する必要はなかったのです。結局のところ、バークシャー株からあがる利益が、年間利回り0.88%の債券に勝てばいいだけのことでした。獅子奮迅の働きは不要でした。

債券をバークシャー株に交換することの唯一のリスクは、2017年末の株式市場が極端に弱い事態にめぐり合ってしまうことでした。しかしその可能性は非常に小さい(いつであろうといくらかは存在します)だろうと、両者ともに考えていました。そう結論付けた理由は2つあります。ひとつめは、2012年末のバークシャー株が妥当な値段だったことです。ふたつめは、「賭け」が終わりとなるまでの5年間のうちに、バークシャーがほぼ確実に資産を大幅に蓄積させると考えられたからです。ただし、そうではあっても交換によって生じる、今回の慈善に関するあらゆるリスクを排除するために、2017年末にバークシャーの11,200株を売却しても100万ドルに満たない場合には、わたしが不足分を埋め合わせる旨、合意しました。(PDFファイル11ページ目)

(この節、まだつづきます)

Here’s the final scorecard for the bet:

[The performance chart is omitted by the blog author.]

Footnote: Under my agreement with Protege Partners, the names of these funds-of-funds have never been publicly disclosed. I, however, have received their annual audits from Protege. The 2016 figures for funds A, B and C were revised slightly from those originally reported last year. Fund D was liquidated in 2017; its average annual gain is calculated for the nine years of its operation.

The five funds-of-funds got off to a fast start, each beating the index fund in 2008. Then the roof fell in. In every one of the nine years that followed, the funds-of-funds as a whole trailed the index fund.

Let me emphasize that there was nothing aberrational about stock-market behavior over the ten-year stretch. If a poll of investment “experts” had been asked late in 2007 for a forecast of long-term common-stock returns, their guesses would have likely averaged close to the 8.5% actually delivered by the S&P 500. Making money in that environment should have been easy. Indeed, Wall Street “helpers” earned staggering sums. While this group prospered, however, many of their investors experienced a lost decade.

Performance comes, performance goes. Fees never falter.

* * * * * * * * * * * *

The bet illuminated another important investment lesson: Though markets are generally rational, they occasionally do crazy things. Seizing the opportunities then offered does not require great intelligence, a degree in economics or a familiarity with Wall Street jargon such as alpha and beta. What investors then need instead is an ability to both disregard mob fears or enthusiasms and to focus on a few simple fundamentals. A willingness to look unimaginative for a sustained period - or even to look foolish - is also essential.

Originally, Protege and I each funded our portion of the ultimate $1 million prize by purchasing $500,000 face amount of zero-coupon U.S. Treasury bonds (sometimes called “strips”). These bonds cost each of us $318,250 - a bit less than 64¢ on the dollar - with the $500,000 payable in ten years.

As the name implies, the bonds we acquired paid no interest, but (because of the discount at which they were purchased) delivered a 4.56% annual return if held to maturity. Protege and I originally intended to do no more than tally the annual returns and distribute $1 million to the winning charity when the bonds matured late in 2017.

After our purchase, however, some very strange things took place in the bond market. By November 2012, our bonds - now with about five years to go before they matured - were selling for 95.7% of their face value. At that price, their annual yield to maturity was less than 1%. Or, to be precise, .88%.

Given that pathetic return, our bonds had become a dumb - a really dumb - investment compared to American equities. Over time, the S&P 500 - which mirrors a huge cross-section of American business, appropriately weighted by market value - has earned far more than 10% annually on shareholders’ equity (net worth).

In November 2012, as we were considering all this, the cash return from dividends on the S&P 500 was 2.5% annually, about triple the yield on our U.S. Treasury bond. These dividend payments were almost certain to grow. Beyond that, huge sums were being retained by the companies comprising the 500. These businesses would use their retained earnings to expand their operations and, frequently, to repurchase their shares as well. Either course would, over time, substantially increase earnings-per-share. And - as has been the case since 1776 - whatever its problems of the minute, the American economy was going to move forward.

Presented late in 2012 with the extraordinary valuation mismatch between bonds and equities, Protege and I agreed to sell the bonds we had bought five years earlier and use the proceeds to buy 11,200 Berkshire “B” shares. The result: Girls Inc. of Omaha found itself receiving $2,222,279 last month rather than the $1 million it had originally hoped for.

Berkshire, it should be emphasized, has not performed brilliantly since the 2012 substitution. But brilliance wasn’t needed: After all, Berkshire’s gain only had to beat that annual .88% bond bogey - hardly a Herculean achievement.

The only risk in the bonds-to-Berkshire switch was that yearend 2017 would coincide with an exceptionally weak stock market. Protege and I felt this possibility (which always exists) was very low. Two factors dictated this conclusion: The reasonable price of Berkshire in late 2012, and the large asset build-up that was almost certain to occur at Berkshire during the five years that remained before the bet would be settled. Even so, to eliminate all risk to the charities from the switch, I agreed to make up any shortfall if sales of the 11,200 Berkshire shares at yearend 2017 didn’t produce at least $1 million.

2017年9月24日日曜日

オークツリー式の投資手法(ハワード・マークス)

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Oaktreeのハワード・マークスが書いたメモから、2つ目の引用です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

メディアが示した反応(より一部を抜粋)

新刊を執筆するにあたって、投資家が平均以上の成績を達成するためにできることを、大きく2つに分類しました。

・「選択」、つまりよい成果が得られるものをより多く保有し、悪い成果になるものをなるべく減らすように努めること。

・「サイクルに応じた調整」、つまり市場が上昇する際にリスク・エクスポージャー(リスク資産の度合い)を増やし、下落する際にその度合いを減らすように努めること。

[席を共にしていた評論家が言ったように]「良い時期も悪い時期もない」と甘受するのは、つまり上述した後者を放棄することを意味します。実に見事な成績をあげてきたバフェットが、「他人が強欲なときには恐れるべし。他人が恐れるときには強欲たるべし」と教えてくれたにも関わらず、その評論家はどうやら次のように言いたいようです。「いついかなるときも、足並みそろえて欲深くあれ(あるいは足並みそろえて恐れをなせ)」と。

「保有資産を市場の状況に合わせて調整することで、投資成績を向上させられる」と私は痛切に感じていますし、オークツリーではそうすることができました。2005-06年には注意に注意を重ねましたし、1990-91年や2001-02年そして2008年にリーマン・ブラザーズ社が破産を申請した直後の時期には、積極果敢に行動しました。それというのも、以下の観点において論理的な判断を下しておいたからです。

・市場における振る舞い
・評価水準の度合い
・リスキーな資金の調達しやすさ
・投資家の心理や行動の状態
・強欲ならびに恐れの出現状況
・通常のマーケットサイクルでみたときの、市場が現在位置する段階

そのような取り組みと「マクロ的な予測は、オークツリーが実践する投資のカギではない」とする投資哲学上の原則とは相反するのではないかと問い質されても、「否」であると明言できます。重要なのは、それらを評価するには現状を注視することだけが必要であり、「ある将来像」を凝視する必要はない点です。

「行く末がどちらなのかわからなくとも、今どこに居るのかは是が非でも知るべき」とは、常々申し上げている言葉です。投資対象がどのように値踏みされているのか、また投資家がどのように行動しているのかを観察したところで、明日に何が起こるのか知り得るものではありません。しかしそのことは、「現在はどこにいて、それゆえに少し先までの未来を支配する勝算」について多くを語ってくれます。もっと積極的になるべきか、あるいは守備的になるべきかを読み取ることもできます。ただし「常に正確である」とは期待できませんし、当然ながら「知るや否や正しい」わけでもありません。

私と共にテレビ番組に出演していた人物が、「良い時期も悪い時期もない」と発言していました。この弁については反論の余地があります。彼が言わんとしていたことは、「現状はどの位置にあるのか判断する能力を大多数の人は欠いているので、先に述べた件は挑戦しないほうがよい」というものでした。

それが困難であるという意見には賛成です。上昇と下降から成るサイクルでは、たいていはファンダメンタル面の変化が発端となっています。また揺れ動く感情が極端な地点へと押しやります。ファンダメンタルに関する情報や感情面における影響は、だれもが同じように受けます。もしそれらに対して典型的な反応を示せば、その人のとる行動も典型的なものとなります。サイクルに従い、極端に際しては痛ましいあやまちを犯します。それとは反対にうまく対応するには、すなわち逆張りかつサイクルと逆に動くことで成功するには、第一に市場サイクルを理解することが必要です。これは、経験を積むか歴史を学ぶことを通して身に付けられます。第二に、外部からの刺激に対する感情的な反応を統制できることが必要です。これはあきらかに容易なことではありません。平均的な投資家(一例として、サイクルを極端へと駆動する人たち)がそうできれば、そこまで極端な高低には振れないはずです。しかし投資家たるもの、試みるべきです。正真正銘の逆張り派にはなれない、つまり極端に際して逆向きに行動できないのであれば(難しいのは認めますが)、それでは群衆に付き従うのを拒否してみるのはどうでしょうか。(p. 2)

Media Reaction

In working on my new book, I divided the things an investor can do to achieve above average performance into two general categories:

- selection: trying to hold more of the things that will do better and less of the things that will do worse, and

- cycle adjustment: trying to have more risk exposure when markets rise and less when they fall.

Accepting that “there is no better or worse time” simply means giving up on the latter. Whereas Buffett tells us to “be fearful when others are greedy and greedy when others are fearful” - and he’s got a pretty good track record - this commentator seems to be saying we should be equally greedy (and equally fearful) all the time.

I feel strongly that it’s possible to improve investment results by adjusting your positioning to fit the market, and Oaktree was able to do so by turning highly cautious in 2005-06 and highly aggressive in 1990-91, 2001-02 and immediately after the Lehman bankruptcy filing in 2008. This was done on the basis of reasoned judgments concerning:

- how markets have been acting,
- the level of valuations,
- the ease of executing risky financings,
- the status of investor psychology and behavior,
- the presence of greed versus fear, and
- where the markets stand in their usual cycle.

Is this effort in conflict with the tenet of Oaktree’s investment philosophy that says macro-forecasting isn’t key to our investing? My answer is an emphatic “no.” Importantly, assessing these things only requires observations regarding the present, not a single forecast.

As I say regularly, “We may not know where we’re going, but we sure as heck ought to know where we stand.” Observations regarding valuation and investor behavior can’t tell you what’ll happen tomorrow, but they say a lot about where we stand today, and thus about the odds that will govern the intermediate term. They can tell you whether to be more aggressive or more defensive; they just can’t be expected to always be correct, and certainly not correct right away.

The person who said “there is no better or worse time” was on TV with me, giving me a chance to push back. What he meant, he said, was that the vast majority of people lack the ability to discern where we stand in this regard, so they might as well not try.

I agree that it’s hard. Up-and-down cycles are usually triggered by changes in fundamentals and pushed to their extremes by swings in emotion. Everyone is exposed to the same fundamental information and emotional influences, and if you respond to them in a typical fashion, your behavior will be typical: pro-cyclical and painfully wrong at the extremes. To do better - to succeed at being contrarian and anti-cyclical - you have to (a) have an understanding of cycles, which can be gained through either experience or studying history, and (b) be able to control your emotional reaction to external stimuli. Clearly this isn’t easy, and if average investors (i.e., the people who drive cycles to extremes) could do it, the extremes wouldn’t be as high and low as they are. But investors should still try. If they can’t be explicitly contrarian - doing the opposite at the extremes (which admittedly is hard) - how about just refusing to go along with the herd?

少数厳選主義のチャーリー・マンガーは、短期的な市場の変動には目を向けずに超然とした株主でありつづけるタイプです。一方で彼の高弟ともいえるハワード・マークスは、債券や苦境にある(distressed)企業などへの投資を扱っているせいか、オーソドックスな「安く買って、高く売る」原則に従っているようです。同氏は優れた常識感覚の持ち主ですし、そのうえで今回のようなさまざまな観点から現状を診断して行動につなげることで、リターンの上積みや下落リスクの管理を図っているものと受けとめました。彼が示すように、強力な基本原則を軸として堅実な肉付けをしたり工夫を積み重ねたりすることでも、投資の世界では十分な成功をあげられるのだろうと感じました。

2017年9月20日水曜日

2017年バークシャー株主総会(6)高IQすなわち儲け上手とはならない

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バークシャー・ハサウェイ年次株主総会の質疑応答から、おなじみの話題「資本配分」についてです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

資本配分能力について

<質問> 資本配分に関するアイデアを交わし合うのは、これからも長く続くのでしょうか。

<マンガー> ずっと続くことはありえないですね(笑)。

<バフェット> チャーリー、負け犬根性はいけませんよ(笑)。

バークシャーの取締役会一同が抱く考えだけでなく、現在の場合であればわたしたちがいなくなったあとのためにチャーリーやわたしが推薦する面でも、当社で仕事に就く後継者にとって「資本配分の技量が一定の評価を得ていること」が最重要であるのは確かです。バークシャーでは資本配分がおどろくほどに大切だからです。

現在の株主資本は2,800か2,900億ドルほどになります。次の10年だけをとれば、だれも正確には予測できませんが、現在の償却費が年間70億ドル程度の水準ですから、次のマネージャーが10年間に配分しなければならない資金は、おそらく4,000億ドル程度になるでしょう。今から10年後のバークシャーは、過去に生じたすべてよりも多くの資金を10年間で受け入れた事業集合体になっていると思います。バークシャーのCEOという仕事には、とても理性的な資本配分者が必要です。いずれはその人物を得るでしょう。

しかし、資本配分が得手ではないかもしれない人物に任せるのは、とんでもない間違いです。かなり得意な人でないといけません。そのことがどれだけ大切か理解しているからこそ、わたしたちバークシャーには優位があります。そこに焦点を当てているのです。非常に多くの会社では能力や売り上げ実績に基づいてトップの座につく人を決めますが、それらはどれも事業を進める上での異なった側面です。自らの手に資本配分といったものが任された彼らは、経営戦略部門を設立したり、投資銀行家の話をきいたりするでしょう。しかし自分でやるほうがうまくできるものです。

資本配分の経験がないまま別の経歴を歩んできた人は、バイオリンを演奏するつもりでカーネギー・ホールへ行って、ステージに歩んだところでピアノへと導かれるようなものです。他の領域については多くの能力があっても、資本配分をする能力は実のところ持っていない人にバークシャーを任せても、うまく運営することはできません。わたしはその力を「金儲け思考」[原文ではmoney mind]と呼んでいます。

IQテストなどで120とか140といった成績をとれる人たちがいるとします。そういった人たちのなかには、「ある種類のことは得意ながらも、他はそれなりの能力」という人がいるものです。すごく頭が良いものの「金儲け思考」で考えることができず、そのせいでとても愚かしい決定をくだしてしまう人たちを知っています。ほとんどの人間ができないあらゆることをこなせるのに、彼らの脳はそのようには働けないのです。他方でそこまでは賢くなくても、SATのテストは良くできていますが、金勘定でおろかな決断を下したことがまったくない人たちも知っています。たくさんの才能を持った人がバークシャーのCEOになってほしいとは望みますが、「金儲け思考」ができない人はまったく望んでいません。

<マンガー> 株式を買うという選択肢もありますが、それならばお手上げというほどの問題ではないでしょう。いずれにせよ、何かしら賢明なことをするでしょうから。

<バフェット> 「金儲け思考」のできる人には、「株を買う上で、妥当なときとそうでないとき」がわかります。実のところ「株の購入についてどう考えているか」と問うのは、経営面での能力を試す上でかなりすぐれたテストになります。その手の主題を真正面から考えたりする際に、それほど複雑な方程式は出てきません。人によって考え方はちがうと思います。しかし他のことでは飛びぬけてすぐれていると思われる人が、株の買いどきがわりとはっきりしている話題で、なんともバカバカしいことを言うわけです。

(PDFファイルのp.23。Yahoo! Finance映像では2:54:00)

CAPITAL ALLOCATION ABILITIES

Q. Will bouncing ideas off one another on capital allocation continue long into the future?

Charlie Munger: It can’t continue very long.

Warren Buffett: Don’t get defeatish, Charlie.

Any successor that is put in at Berkshire - proven capital allocation abilities are certain to be uppermost in the Board’s mind, in the current case, in terms of my recommendation and Charlie’s recommendation, for what happens after we are not around. Capital allocation is incredibly important at Berkshire.

Right now we have $280 or $290 billion of shareholders’ equity. If you take the next decade alone, nobody can make accurate predictions on it, but in the next ten years, if you take - appreciation [misheard "depreciation?"] right now is another $7 billion a year, or something on that order. The next manager during the decade will have to allocate maybe $400 billion or something like that. Ten years from now, Berkshire will be an aggregation of businesses where more money has been put in in that decade than everything that took place ahead of time - you need a very sensible capital allocator in the job of being CEO of Berkshire. We will have one.

It would be a terrible mistake to have someone in this job where capital allocation will not be their main talent - it should be very close to their main talent. We have an advantage at Berkshire in that we do know how important that is. There is that focus on it. Many people get to the top through ability and sales, all different sides of business. They then have capital allocation sort of put in their hands. They may establish strategic thinking divisions and listen to investment bankers, but they better be able to do it themselves.

Charlie Munger: If they come from a different background and haven’t done it…

Warren Buffett: It’s like getting to Carnegie Hall by playing the violin. You then walk on stage and they hand you a piano. Berkshire would not do well if somebody was put in who had a lot of skills in other areas but really didn’t have an ability for capital allocation. I call it a money mind.

People can have 120 or 140 IQs, very similar scoring abilities in terms of intelligence tests. Some of them have minds that are good at one type of thing and some at others. I’ve known very bright people that do not have money minds, and they can make very unintelligent decisions. They can do all kind of other things that most mortals can’t do, but it isn’t the way their wiring works. I’ve known other people that are not that brilliant - they do fine on an SAT test - but they never made a dumb money decision in their life. We do want somebody - hopefully, they’ve got a lot of talents, but we certainly don’t want somebody if they lack a money mind.

Charlie Munger: There’s the option of buying in stock, which isn’t like it’s some hopeless problem. One way or another something intelligent will be done.

Warren Buffett: A money mind will recognize when it makes sense to buy a stock and when it doesn’t. In fact, it’s a pretty good test for some people in terms of managements of how they think about something in terms of buying stock. It’s not a very complicated equation if you sort of think straight about that sort of a subject. Some people think that way and some don’t, and they’d probably be miles better at something else, but they say some very silly things when you get to something that seems so clear as to when buying stock makes sense.

2015年12月12日土曜日

優れた投資家に共通する気質(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットが今年の2月にウェスタン・オンタリオ大学の学生と面会した際の質疑応答その12です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問13> 優れた投資家に共通する気質には、どんなものがありますか。

<バフェット> 抱いている思想にしっかり従うことや、感情に左右されない点です。有能な投資家はデータをもとに行動しますし、投資というゲーム自体を楽しんでいます。自分の好きなことをしている人たちなのです。まさにゲームです。彼らはこのゲームに夢中なのですね。彼らを強く突き動かしているのは、金を稼ぐことよりも自分の考えが正しいかどうかという点です。そして正しかったことによる結果としてお金がついてくるわけです。また精神的な強さも大切です。降参したり、あるいは他人に従いたくなる誘惑は数多くあります。しかし重要なのは自分自身の信念にこだわり続けることです。他人がみんなやっているからといって頭のいい人たちがバカなことに手を出すのを、たくさん見てきました。最後にもうひとつ、才能ある投資家は前向きな考え方をします。過去の成功や失敗にとらわれず、あくまでも将来に目を向けています。歴史を振り返ってみれば、過去には実にひどいことが起こりました。第2次世界大戦もそうですし、南北戦争もありました。それでも、この国はこうして成功しているのですから。

Question #13: What are some common traits of good investors?

Answer#13: A firmly held philosophy and not subject to emotional flow. Good investors are data driven and enjoy the game. These are people doing what they love doing. It really is a game, a game they love. They are driven more by being right than making money, the money is a consequence of being right. Toughness is important. There is a lot of temptation to cave in or follow others but it is important to stick to your own convictions. I have seen so many smart people do dumb things because of what everyone else is doing. Finally good investors are forward looking and don't dwell on either past successes or failures but rather look toward the future. Just look at history to see how bad things have been. We had World War 2 and a Civil War. This Country works!

2015年12月2日水曜日

その時が来るまで、じっとしていろ(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが2007年に南カリフォルニア大学グールド・ロースクールの卒業式で述べた祝辞の16回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

なんであろうと特定の対象で本当に卓越したいのであれば、徹底的に興味を抱くことが欠かせません。そのことも私が気付いたひとつです。私としては、様々なことがそこそこ上手くこなせるように自らを強いることもできます。しかしそのやりかたでは、徹底した興味を持たない物事は何ひとつ傑出できません。ですから、みなさんもある程度は私の例に倣ったほうがよいでしょう。みなさんだってできることならば、自分が強く興味を持つことをやるようにと、自分自身を差し向けたいでしょうから。

粘り強さ、これもみなさんが心がけるべきことです。私はこの言葉を好んでいますが、自分の立場としてはこう受けとめています。「行動を起こすその時まで、じっとしていろ」。私は人生を通じて、徹底して物事に取り組む素晴らしいパートナーを得てきました。彼らと共にすることができた理由はいくつかあります。彼らにふさわしい人間であろうと努力したのもありますし、そのような人物を選び出せる才覚があったこともそうでした。また運がよかったせいもあります。人生のある時期に私が選んだ2人のパートナーは、大恐慌のさなかに小規模の建築設計事務所を立ち上げました。その際に交わした合意は、次のような単純なものでした。「両名によるパートナーシップ」の中で述べているのは、「あらゆるものを等分に分かつこと。また他者との約束を遅延した際には、両名とも毎週7日間・毎日14時間働き、遅れを取り戻すこと」でした。それで失敗しようがなかったのは、わかりきっていますね。彼らは広く称賛を集めることとなりました。そういった単純かつ昔かたぎなやりかたは、必ずや良い成果をもたらすと思いますよ。

Another thing that I found is an intense interest in any subject is indispensable if you're really going to excel in it. I could force myself to be fairly good in a lot of things, but I couldn't excel in anything in which I didn't have an intense interest. So to some extent you're going to have to do as I did. If at all feasible, you want to maneuver yourself into doing something in which you have an intense interest.

Another thing you have to do is have a lot of assiduity. I like that word because to me it means: “Sit down on your ass until you do it.” I've had marvelous partners, full of assiduity, all my life. I think I got them partly because I tried to deserve them and partly because I was shrewd enough to select them, and partly there was some luck. Two partners that I chose for one phase in my life made the following simple agreement when they created a little design / build construction team in the middle of the great depression: “Two-man partnership,” they said, “and divide everything equally. And, whenever we're behind in our commitments to other people, we will both work fourteen hours a day, seven days a week, until we're caught up." Well, needless to say, that firm didn't fail. And my partners were widely admired. Simple, old-fashioned ideas like theirs are almost sure to provide a good outcome.

2015年10月28日水曜日

なにが投資をリスキーにしているのか(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットが今年の2月にウェスタン・オンタリオ大学の学生と面会した際の質疑応答その3です。今回分の発言では、少々刺激的に感じられる箇所もありました。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問3> 逆張り的なアイデアに対する確信をどのように深めておられますか。リスクをどのようにとらえていますか。

<バフェット> バークシャーではいくつかのフィルターを発展させてきました。提案やアイデアについてプレゼンテーションや評価をしている途中で、その一部がフィルターのどれかにひっかかった場合には、投資に踏み切ることはありません(過去記事)。チャーリーも似たようなフィルターを使っています。案じていることがたくさんあるわけではありません。自分たちが得意とする領域内で、いくつかの点が正しければよいだけです。みなさんが午前中に訪問したネブラスカ・ファニチャー・マートがその好例です。[バークシャーによって買収される際に]ミセスBは現金を受け取ることにしました。株式のことは理解していなかったからですね。大切なのは、自分が何をできるのかを知ることです。今後5年間のうちに自動車業界で支配的な地位を占めるのはどの会社でしょうか。わたしにはわからないので、株を買いません。それよりも、自分の得意領域における単純な物事のほうがいいです。良い意思決定をすれば、自分に怒鳴りかけてくれます。たとえば2008年には、単に資産価格が安かったという理由を恐れるべきではありませんでした。みなさんがおくる投資人生の間に同じようなことが起こって、「金銀小判の雨あられ」となる機会が6回あるかもしれません。

リスクに関してですが、わたしが関わってからバークシャーのポートフォリオで損失を出したのは、2%の損失が1回、1%の損失が2回ありました。すべて1974年と1975年に起きたものです。もっと割安な別の資産を買うために、資産を安値で売ったのですね。長期的に見たとき、つまり現在の購買力を将来のためにあきらめるときには、株式にはリスクがありません。一方、現金はリスキーな資産です。株式におけるリスクとは、当該企業が今後何をするかではありません。伝統的なファイナンスの教えでは、ベータがリスクを計測するとされています。しかし価格変動もリスクではありません。リスクとは購買力が減価することです。価格変動幅は、十分に長い期間でみれば減少していきます。投資をリスキーなものとしているのは個々人です。当社の年次報告書を明日公開しますが、そのなかでリスクをどう考え直すべきか触れています(過去記事)。株式は債券よりリスキーだと考えられていますが、長期的にみればそれは真実ではありません。

Question#3 How do you develop conviction for contrarian ideas? How do you perceive risk?

Answer#3: At Berkshire we have certain filters that have been developed. If in the course of a presentation or evaluation part of a proposal or of an idea hits a filter then there is no way I will invest. Charlie has similar filters. We don't worry about a lot of things as we only have to be right about a certain number of things - things that are within our circle of competence. A great example is the Nebraska Furniture Mart that you visited this morning. Mrs. B took cash because she didn't understand stocks. It is important to know what I can do. I have no idea which company will dominate in the auto industry in the next 5 years so I don't pick. I prefer simple things in my circle of competence. Good decisions scream at you. For example in 2008 you shouldn't have been afraid just because assets were cheap. In your entire investment lifetime you may have 6 times when this happens and it is 'raining gold'.

With regards to risk, the Berkshire portfolio suffered a 2% loss once and had 1% losses twice in our history. This was all in 1974 and 1975 when we sold assets cheap to buy other assets cheaper. Stocks are riskless if held over a long time frame as you are simply giving up purchasing power now for later. Cash is the risky asset. Risk in stocks is not what the companies will do. Traditional finance teaches that Beta is a measure of risk but volatility isn't risk. Risk is loss of purchasing power. Volatility declines over a long enough timeframe. It is individuals that make investments risky. In our report that is due out tomorrow I talk about how risk needs to be rethought. People think stocks are riskier than bonds, which is not true for a long time horizon.

2015年9月18日金曜日

毎日少しずつ賢くなっていく(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが2007年に南カリフォルニア大学グールド・ロースクールの卒業式で述べた祝辞の3回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

私がまだずいぶん若い頃に育てた二つめのアイデアは、「称賛に基づいた愛情ほど正しい愛はない」というものです。そのような愛には、教訓を示してくれる死者も含みます。どうにかしてその考えに達した後は、ずっと抱きつづけてきました。私にとって非常に有用なアイデアでしたよ。一方、サマセット・モームが小説『人間の絆』の中で描いたものは病んだ愛情です。あれは災いですね。そのような災厄を抱えていると自覚した人は、捨て去るべきです。

次のアイデアに進みましょう。それは「知恵を身につけよ。それをみずからに義務と課せ」というものです。ここでも孔子を思い起こしたかもしれません。これは単に自分を向上させるだけではありませんよ。その結果として生じるものが非常に重要です。つまり、人生を通じて学びつづけるように要求されるという意味です。生涯学びつづけない人が非常にうまくやっていくなど、できっこないでしょう。すでに身に着けたものだけでは、人生でそれほど多くを手にすることはできません。この地を離れた後にも学びつづけるのです。そうすれば、自分を高めていけるでしょう。

バークシャー・ハサウェイを考えてみてください。世界で最高とみなされている企業のひとつです。有史以来、最も長期にわたって巨額の資産を投資してきた実績を持つ企業と言えるかもしれません。そのバークシャーをある10年間にわたって経営する能力を持っていたとしても、次の10年間も同じ水準の実績をあげるには、その能力のままでは不十分ですね。ですからウォーレン・バフェットは、機械のようにずっと学びつづける必要があったのです。これはもっと低い階層でも同じように必要なことです。私がずっと観察してきた人の中には、最高に頭がいいわけでもなく、最高に熱意があるわけでもない人がいましたが、彼らは出世していきました。そうです、機械のように学びつづけたからです。朝目覚めたときとくらべて、晩にベッドへ入るときのほうがいくぶん賢くなっていたわけです。ですからみなさん、そのような習慣が身を助けます。みなさんのように長い人生がつづくのであれば、なおさらですよ。

The second idea that I developed very early is that there's no love that's so right as admiration based love, and such love should include the instructive dead. Somehow I pick up that idea, and I've lived with it all my life. It's been very useful to me. A love like that described by Somerset Maugham in his book, Of Human Bondage, is a sick kind of love. It's a disease, and if you find yourself with a disease like that, you should eliminate it.

Another idea, and this may remind you of Confucius, too, is that the acquisition of wisdom is a moral duty. It's not something you do just to advance in life. And there's a corollary to that idea that is very important. It requires that you're hooked on lifetime learning. Without lifetime learning, you people are not going to do very well. You are not going to get very far in life based on what you already know. You're going to advance in life by what you learn after you leave here.

Consider Berkshire Hathaway, one of the best-regarded corporations in the world. It may have the best long-term, big-assets-involving investment record in the history of civilization. The skill that got Berkshire through one decade would not have sufficed to get it through the next decade, with comparable levels of achievement. Warren Buffett had to be a continuous-learning machine. The same requirement exists in lower walks of life. I constantly see people rise in life who are not the smartest, sometimes not even the most diligent. But they are learning machines. They go to bed every night a little wiser than they were that morning. And boy, does that habit help, particularly when you have a long run ahead of you.

2015年9月16日水曜日

だれもが好むものだとしたら(ハワード・マークス)

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オークツリーの会長ハワード・マークスが9月9日付けで新しいレターを公開していました。夏休み中に執筆できたからか、それとも市場で急激な下落があったからか、今回の文章は力が入っているように感じました。彼にとって語りやすい話題だったのかもしれません。印象に残った箇所を引用してご紹介します。(日本語は拙訳)

It's Not Easy [PDF] (Oaktree Capital Management)

第一段階までしか考えられない人[浅い思考しかできない人]や群れをなす投資家が示すもっとも際立った特徴とは、はっきりと訴えかけてくる投資先を好む点です。容易に理解できるので、気軽に株を買えてしまいます。しかしそのやりかたは投資で成功できる道ではないと思います。この件については、2007年4月に書いたメモ「だれもが知っている」でとりあげました。以下に再掲します。

多くの投資家によって一致をみている見解は、ほぼ必ずやまちがっています。それは明らかに言えることです。

まず申し上げたいのは、大儲けできる可能性をある物事が持つようになるプロセスを、ほとんどの人が理解していない点です。もうひとつは、投資先に対する一般的な見解が寄り集まると、利益の可能性を減じる傾向がある点です。

例として、「だれもが」すばらしいアイデアだと信じている投資先を考えてみます。それは定義上ありえないものだと私は考えています。

・だれもが好むものだとしたら、たぶんそれはこれまで成功してきたからでしょう。そして、それまで続いてきた飛び抜けた成績が将来の成績をも予言している、と考える人がほとんどだと思います。しかし実際には、それまでの見事な成績は将来を前借りしたおかげであって、それゆえに今後の成績が並み以下にとどまると予言している可能性のほうが高いといえます。

・だれもが好むものだとしたら、盲目的な崇拝といえる水準まで価格が上昇しているでしょう。しかしその価格には、相対的にみてわずかしか上昇する可能性が残されていません。(たしかに「割高」なものが「さらに割高」まで上がる可能性はありますが、それが起こるとは期待しないでおきます)

・だれもが好むものだとしたら、その領域は探索し尽くされ、大量の資金が流入することで、割安なものはほとんど残っていないでしょう。

・だれもが好むものだとしたら、もし大衆が集団としての見方を変えて逃げ出そうと動きだせば価格が下落する、という重大なリスクがあります。

卓越した投資家であれば、本来あるべき価格よりも安いかどうかがわかりますし、そのときには買いに動きます。投資対象が本来あるべき価格よりも安くなり得るのは、ほとんどの人がその利点をみていないときだけです。ヨギ・ベラは次のように語ったことで知られています。「あのレストランには、もう誰も来ないぞ。客でいっぱいだからな」。それと同じで、次の言葉も意味を成していません。「だれもがその投資をお買い得だと認識している」。だれもが認識していれば、みんなが買うでしょうし、そうなれば価格が低いままではいないからです。


The most outstanding characteristic of first-level thinkers - and of the investing herd - is that they like things with obvious appeal. These are the things that are easy to understand and easy to buy. But that's unlikely to be the path to investment success. Here's how I put it in "Everyone Knows" (April 2007):

What's clear to the broad consensus of investors is almost always wrong.

First, most people don't understand the process through which something comes to have outstanding moneymaking potential. And second, the very coalescing of popular opinion behind an investment tends to eliminate its profit potential.

Take, for example, the investment that "everyone" believes to be a great idea. In my view by definition it simply cannot be so.

* If everyone likes it, it's probably because it has been doing well. Most people seem to think outstanding performance to date presages outstanding future performance. Actually, it's more likely that outstanding performance to date has borrowed from the future and thus presages sub-par performance from here on out.

* If everyone likes it, it's likely the price has risen to reflect a level of adulation from which relatively little further appreciation is likely. (Sure it's possible for something to move from "overvalued" to "more overvalued," but I wouldn't want to count on it happening.)

* If everyone likes it, it's likely the area has been mined too thoroughly - and has seen too much capital flow in - for many bargains to remain.

* If everyone likes it, there's significant risk that prices will fall if the crowd changes its collective mind and moves for the exit.

Superior investors know - and buy - when the price of something is lower than it should be. And the price of an investment can be lower than it should be only when most people don't see its merit. Yogi Berra is famous for having said, "Nobody goes to that restaurant anymore; it's too crowded." It's just as nonsensical to say, "Everyone realizes that investment's a bargain." If everyone realizes it, they'll have bought, in which case the price will no longer be low.

2015年5月28日木曜日

2015年デイリー・ジャーナル株主総会(5)経済的な自由を得たい二十歳

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デイリー・ジャーナル社の株主総会の記事から、チャーリー・マンガーの質疑応答です。Part2の記事から引用します。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

Charlie Munger's 2015 Daily Journal Annual Meeting - Part 2 (Forbes)

<質問> インドから参りました。この場に臨席できて光栄です。投資によって経済的独立を果たしたいと考える二十歳の人間へ、ご助言をお願いします。

<マンガー> 私の頃には、投資を通じて成功を遂げるのはずいぶん簡単だったのです。合理的かつ規律に従っていれば、そして選び抜いた株式が税引き前で平均年率10%を後押ししてくれれば、です。これはかなりの追い風でしたよ。収入の範囲でやりくりし、節約して貯蓄に励み、賢く取り組むといったことで十分でした。ちょっとした規律に従って資金を蓄え、時が流れゆくうちに、やがてはそうなったものです。

もしこれからも株式指数が年率10%増加するのであれば、ただし実質ベースでそうはならないと思いますが、それ以上の成果をあげるのは相当難しいです。これははっきりしています。大型株に投資し続けていれば、ほとんどの人にはほぼ不可能なことがわかってきたと思いますよ。「やっぱりこれは無理だわ」とわかってから手を引くものですね。

私のやりかたはそれとは違いました。だからといって、私のやりかたを万人にはお勧めしません。私は自分の生き方として、自分のやりかたをしてきました。しかし、チャーリー・マンガーの文章を読むだけでだれでも金持ちになれる、とは思いませんね。そんなに楽勝ならば、この会場はフットボール場になっていましたよ(笑)。

<デイリー・ジャーナル社CEO> あなたは「金持ちになるには、良い取引が来た時に備えて当座預金に1,000万ドルをとっておくこと」と言っておられましたね。

<マンガー> そういえばハワード・アーマンソン[オマハ出身の実業家]も、腹をすかせた学卒の若者たちにそう助言していましたよ(笑)。

金持ちというのは、時に仰々しさを感じさせることがありますね。

Q: I came to be here from India. It is an honor to be here. What is your advice to a 20-year-old individual who wants to achieve financial freedom through investing?

Mr. Munger: Achieving success through investments has been pretty easy in my lifetime. If you were rational and disciplined, and you had a tailwind of a 10 percent per annum on average from carefully selected stocks going for you, pre tax, that was a big tailwind. If you saved your money, and you lived within your means, were shrewd and so forth, that was enough to take care of you. A little discipline in saving, and the passage of time will do it.

Now, if the world is going to get 10 percent out of indexes in the future, and I don't think it will, in real terms, getting more has proven to be quite difficult. Some of you who come along later are finding that if you stay in the big stocks, it's damn near impossible for most people. When things are damn near impossible, maybe you could stop trying.

That was not my system, but I do not recommend my system to everybody. I do, as a way of life, but I don't think all you have to do is read Charlie Munger and you'll get rich. If it were that easy, this place would be a football stadium.

[laughter]

Mr. Salzman, Daily Journal CEO: Charlie says the way to get rich is to keep $10 million in your checking account in case a good deal comes along.

Mr. Munger: By the way, that was the advice of Howard Ahmanson to a young bunch of starving graduates.

[laughter]

Rich people sometimes get a little pompous.

2014年12月16日火曜日

ネバダ州CFA協会での講演(3)(ボブ・ロドリゲス)

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マネー・マネージャーのボブ・ロドリゲスが10月におこなった講演の3回目です。少し前にご紹介した記事と同じ話題が登場しています。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

「ほとんどの人が規律に従わず、感情によって導かれている」、このことも1974年に市場が崩壊したことからわたしが得た教訓です。バリュー投資を占める基本的なことのひとつが、「見込み案件を評価したり、投資後に管理する際には、きわめて非感情的に取り組むこと」ですからね。会社の仲間や同僚のパートナーは、投資以外のときにはわたしがいくぶん感情的になったり、変わった性格を示すことがあるとわかっています。また冷徹なところがありますし、ちょっとおかしな人間でもあります。つまり資産の値段が上がっているときには落ち込んで、反対に下落したり暴落すると気分が舞い上がってしまうのです。わたしたちのようなバリューを旨とする資産運用マネージャーは、変人の集団に数えられるようです。群衆に加わることを良しとせず、それぞれが孤高を好むわけです。そんなわけで、群衆のくだす意思決定は優位に立てる好機だと考えています。

わたしがこき下ろしているものを精製して、単純な公式をつくることができます。それを「わたしがお勧めする、投資で成功する方程式」と呼びましょう。入力項としては5つ必要です。ひとつでも欠ければ、等式全体が成立しなくなります。それではよろしいですか、いきますよ。「D + P + C + P + D = 投資で成功」、これです。最初のDが意味するのは規律(Discipline)です。投資候補を評価する際に、規律が必要になります。次のPは辛抱(Patience)です。投資対象が「ローリスク・ハイリターン」の可能性がある領域にやってくるまで、じっと辛抱しなければなりません。これだ、という投資の好機が来るまで、ある株式を7年間待ち続けたことがあります。次のCは大切です。勇気(Courage)のことです。わたしが仕事を通じて学んだことに、「言うは易く、行うは難し」があります。高い教育を受けた投資のプロには、とてもうまい話をする人が大勢います。しかし実行に移す段になると、これは納得のいくことですが、彼らは面目丸つぶれとなっています。低調な時期には、なおさらそうです。次に再び出てくるPは、こちらも辛抱です。投資対象が時と共に花開くまで待てる力のことです。わたしの考えるところでは、今日のプロの投資業界は、非常に活発なポートフォリオの回転率にみられるように、カジノ的な心持ちをあれこれと露わにしています。連銀の金融緩和政策が始まって以来、「リスクオン・リスクオフ」という名の新たな投資戦略が始まったのは、まさにそうだと言えます。そして最後も、再び「規律」です。「期待値に達した時点で売却する」、この規律を守ることです。そしてもっと大切な規律とは、「当初の分析にまちがいがあるときには、それを認めること」です。言いかえれば、自分でそれをお釈迦にするわけです。

The 1974 market collapse also taught me that most people are undisciplined and guided by emotions. One of the basic tenants of Value Investing is to be extremely unemotional in the evaluation of prospective investments and the management of them after they have been made. My associates and partners know that I can be somewhat emotional and a bit of a character at times, except when it comes to investing. I tend to have ice water in my veins. I'm also an odd duck in that when asset prices are rising, I get depressed, while when they are falling or collapsing, I become ecstatic. We value style managers tend to be a weird group. We disdain crowds and like our solitude. We view herd style decision making as an opportunity to be taken advantage of.

I can distill what I do down to a simple formula. Call it my suggested formula for investment success. It requires five inputs. Leaving one of them out disrupts the whole equation. Are you ready? D+P+C+P+D=investment success. D stands for Discipline. The discipline that is required in evaluating a prospective investment. P is for Patience. One must have the patience to wait for an investment to enter a potentially high-return/low-risk zone. I've waited as long as seven years for an equity investment opportunity to finally emerge. C is critical. It stands for Courage. One thing I've learned over my career is talk is cheap, actions speak. There are many well educated investment professionals who can speak well and convincingly but when it comes to the execution part, they fall flat on their face, particularly during times of distress. P again stands for Patience. It represents the ability to allow an investment to unfold over time. In my opinion, the professional money management industry of today exhibits elements of a casino type mentality, as reflected by hyperactive portfolio turnover ratios. This is particularly true since the onset of the Fed's QE policy, whereby we have a new "Risk-On, Risk-Off" investment strategy. Finally, Discipline again. One must have the discipline to sell when expectations have been met or more importantly, the discipline to recognize that the original analysis was incorrect. In other words, you blew it.

2014年12月14日日曜日

ネバダ州CFA協会での講演(2)(ボブ・ロドリゲス)

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マネー・マネージャーのボブ・ロドリゲスが10月におこなった講演の2回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

他人に影響されずに独立して考えるプロセスをもっと発展させるまでは、苦い教訓をなんどか経験しなければなりませんでした。1971年から1973年に起こった決定的なできごとからは、「未来の衝撃」を受けました。それはわたしだけでなく、投資業界全般もそうでした。未来の衝撃、つまりそれは情報が受け手に対して予期せぬ形で大きな影響を及ぼすプロセスと解釈しています。先例のない新しい領域ではなおさらで、人はそれをうまく咀嚼することができません。1971年8月には、固定為替制度を維持してきたブレトン・ウッズ体制がお払い箱となりました。何の警告もなしに、ドルは金本位制から突如切り離され、変動相場制の時代がやってきたのです。ほとんどの人は驚きのあまり、変化がもたらす反動や予想もしていなかった成り行きを理解できませんでした。また1973年には、原油の禁輸措置が世界ではじめて発生しました。このときも、ほとんどの人がその重要性を過小評価していました。たとえばダウ工業平均はその事件が起きてから1週間は上昇しつづけました。しかし翌年になってから、市場は大恐慌以来最大となる下落に見舞われたのです。

そのようなできごとが起きたことで、投資家としてのわたしは変貌をとげることになります。なぜそういった重大なできごとが起こり、群衆がそれらの意味することをまちがって受けとめるのか、当時のわたしは理解していませんでした。また自分が受けた正規の教育が、予期せぬ事態に対する備えをいかに用意してくれなかったか、これには本当に衝撃を受けました。そして「安全余裕」を持つという投資上の概念は、まだ見いだせていませんでした。1974年の夏、仕事が終わった後の自由時間のほとんどを南カリフォルニア大学(USC)の図書館で費やして、1920年代の昔のビジネスや金融の本を勉強しました。経済や金融市場に関する見方をどうすれば広げられるか、何か洞察が得られるものを、と探索したのです。それが実り、わたしはグレアムとドッドの共著による『証券分析1934年版』を「探し当てる」ことができました。その本は投資におけるわたしの思想に変化をもたらし、二度と戻ることはありませんでした。

もうひとつ幸運なことがありました。1974年の秋にUSCの大学院生向けの投資に関する講義で、齢五十前後になる「年配の男性」が講演してくれる機会があったのです。彼もまた、投資におけるわたしの思考プロセスに対して多大な影響を与えてくれました。学生全員が教室を立ち去った後に、わたしは講演をしてくれたその人物、チャーリー・マンガーに質問をしてみました。「マンガーさん、わたしは投資の経歴を歩みはじめてまもない人間です。恐縮ですが、投資業界ですぐれたプロとなるためにひとつやるとすれば、何が役に立ちそうか推薦していただけますか」。彼は答えました。「歴史ですよ、歴史。歴史の本をとことん読むことです」。歴史については以前からかなりの興味を抱き、好んで読んでいました。しかし彼の意見を聞いて、それこそ本当に重要なのだと感じるようになりました。それからのわたしは、さまざまな領域における結構な歴史家となりました。わたしにとっては、このちょっとした助言がその後ずっと役に立ってくれたのです。

Before I could develop a more independent thought process, I first had to experience some painful lessons. Crucial events that took place in 1971 and 1973 would not only "Future Shock" me but also the broader investment industry as well. By future shock I mean the process by which information over whelms the recipient unexpectedly, particularly in new areas without precedent, so that one is unable to process it effectively. In August 1971, the Bretton Woods world of fixed exchange rates came crashing to an end when the dollar was removed from the gold standard suddenly and without warning; thus, the era of floating exchange ensued. Most were caught by surprise and did not understand the repercussions or the unintended consequences of such a change. In 1973 the world experienced its first oil-embargo and again most underestimated its significance. For example, the Dow Jones Industrial Average continued to rise in price a week after the event. In another year, the largest market decline since the Depression would be taking place.

These events transformed me as an investor. I did not understand how such significant events could occur and yet, the crowd misread what they meant. What really shocked me was how my formal education had not prepared me for the unexpected. The investment concept of having a "margin of safety" was yet to be discovered by me. During the summer of 1974, I spent most of my free time after work at the USC library studying old business and financial books from the 1920's to see whether any might provide me with some insight about what was unfolding within the economy and the financial markets. In my quest, I "discovered" the 1934 edition of "Security Analysis" by Graham and Dodd, which forever changed my investment philosophy.

I was also lucky to have an "old guy" of about 50 speak to my fall 1974 USC graduate investment class. He too had a major impact upon investment thought process. After all the students had left the room, I asked our speaker, Charlie Munger, this one question, "Mr. Munger, I am early in my investment career. If I could do one thing that would help me make myself a better investment professional, what would you recommend?" He answered, "Read History! Read History! Read History!" I already had a deep interest and love of history but his comments made it seem all that more important. Since then, I've become a pretty good historian in many areas. This bit of advice has served me well over the years.

備考です。マンガーからもらった助言の話は、以前にも別の講演でとりあげています(過去記事)。彼にとって、とても重要なできごとだったのでしょうね。

2014年11月18日火曜日

2015年の株式市場を予想する(ボブ・ロドリゲス)

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ボブ・ロドリゲスは「慎重派」のマネージャーとして何度もとりあげています。初期の頃に書いたように、彼は早い時期から警告を出すタイプなので、ただの怖がりな投資家に思えるかもしれません。しかし彼のファンドの長期的な成績は見事なもので、攻守のバランスに長けていると感じています。今回は久しぶりになる彼のインタビュー記事(刺激的な題名です)から、一部を引用します。(日本語は拙訳)

Bob Rodriguez: New Great Recession Coming in 3 Years (ThinkAdvisor)

<質問> 市場や経済について、どのようにお考えですか。

<ロドリゲス> 現在のわたしたちは予想以上に長生きしています。市場が下落したら、たくさんの資産運用マネージャー等が海へと流され、陸に戻ることはないでしょう。これから2018年のあいだに、それが起こると思います。

<質問> それはなぜですか。

<ロドリゲス> 連邦政府が支出を統制していないからです。また、この2年間に生じた投資上のリターンは、その60%がPERの上昇によるもので、利益成長もかなりの金融的な操作によって達成されています、連邦政府や企業による操作です。わたしはこの2年間、座して言いつづけてきたものです。「みなさん!わかっているのですか!」と。 (1ページ目)

THINKADVISOR: What's your take on the market and the economy?

ROBERT RODRIGUEZ: We're living on borrowed time. When this market breaks, you're going to see so many money managers and others washed out to sea who will never see land again. It will happen between now and 2018.

Why?

The federal government isn't controlling their spending. For the past two years, 60% of investment returns have been a function of P/E expansion. Earnings growth is being driven by a fair amount of financial engineering on the part of the Federal Reserve and corporations. I'm sitting here for two years saying, "Hel-lo! Doesn't anybody get this?"

<質問> [想定読者である]投資顧問のみなさんへ、何か助言をお願いします。

<ロドリゲス> 私が生きているのは現在のこの場ではなく、5年や10年先の世界です。これまでいつもそうしてきました。これからの2年間では、いろいろなことが起こると思います。これをお読みのみなさんは、リスクの大きな資産に投じられているかもしれません。では、今投資している資産には、今後2、3年間に生じるであろう価格変動を補えるだけの十分な安全余裕があるとお考えですか。もしそう思うなら、それは喜ばしいことです。しかしそう思えないのであれば、おそらく資産配分の中に現金や流動性がもっと必要なのだと思います。

<質問> ご自身のポートフォリオはどのような状況ですか。

<ロドリゲス> この7月を最後に、株式へ直接投資している分はすべて売却しました。株式への直接投資をまったくしないのは、この43年間ではじめてです。ただし当社の投資信託を通じては保有しています。 (2ページ目)

What's your advice to advisors?

I don't live in the here and now; I live five and 10 years in the future and always have. Lots of things will be coming together in the next two years. Your readership [could] be deployed in risky assets: Do you believe the assets you're invested in compensate you with sufficient margin of safety for the volatility of what's likely to transpire in the next two to three years? If the answer is yes, be happy. If the answer is no, then maybe you need more cash or liquidity in your asset-allocation structure.

What's in your own portfolio?

I sold my last direct ownership stock in July of this year. So, for the first time in 43 years, I don't own any equities directly. I own stocks through our mutual funds.

<質問> 生き残っていくために、どのような戦略を使って市場で儲けを出すのですか。

<ロドリゲス> 長期的な投資で成功をおさめるには、備えるべき5つの要素があります。1番目は「規律」です。証券を分析する際には規律を持つ必要があります。2番目は「辛抱」です。証券が魅力的な状態になるのを待つわけです。その次がいちばんむずしくて、「勇気」です。だれもがやめろというときに、踏み切れる勇気が必要です。つづいて来るのが再び「辛抱」することで、証券に投資した成果があがるのをじっと待つ必要があります。

<質問> そして最後のひとつは?

<ロドリゲス> 最後はまたもや「規律」です。売り時を正しくわかっているときに売る、また自分の下した分析が誤っているときに売る、そのような守るべき規律です。全体をまとめると、「規律」が2つ、「辛抱」が2つ、そして「勇気」を加えます。それらを混ぜ合わせれば、投資家として長期的な成功をおさめられると思います。 (2ページ目)

What strategy do you live by to make money in the market?

Being successful in longer-term investing requires five elements. The first is discipline: You have to have discipline in how you analyze your securities. The second is patience to wait for those securities to present themselves in an attractive way. Next is the most difficult: courage. You have to have the courage to execute when all else says don't. Then you need patience again - to allow those investments to work out over a period of time.

And finally?

You need discipline again to sell because you've been correct or to sell because your analysis has been incorrect. So you have to have double doses of discipline, double doses of patience; and then you mix in courage. With that concoction, the odds are you'll be a successful investor longer term.

<質問> 2015年の株式市場はどうなると予想していますか。

<ロドリゲス> それは下がりますよ。今とくらべて2割や3割は楽に下がると思いますね。 (3ページ目)

What's your forecast for the stock market in 2015?

Lower! It will be easily 20% or 30% lower from what it is now.

2014年11月4日火曜日

チャーリー・マンガーの炉辺談話(5)度胸も必要ですよ

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米ウォール・ストリート・ジャーナルのブログで、ジェイソン・ツヴァイク氏がチャーリー・マンガーにインタビューした記事のつづきです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問> 2009年3月に何十億円もの資金を、どのように銀行株へ投入したのか。(参考記事)

<マンガー> ただ資金を注ぎこんだだけですよ。目新しいものは何もありません。あれは40年に一度の好機でした。強みや知識を持つと共に度胸も備わるように、それらをうまく両立させる必要があります。能力に長けていても踏み出す勇気がなければダメですし、度胸は満点でも自分の土俵がわかっていなければ身を亡ぼします。しかし、自分が何を知らないのかよく知るようになるにつれて、度胸があることの価値は増していきます。プロのマネー・マネージャーに大学へ行かせる子供が4人いて、4千万円や1億円などの年収をとっていれば、「度胸があればなあ」とは到底考えない人ばかりでしょう。彼らの気がかりは、自分が生き残ることです。そして生き残るためには、目立つことはしないものです。

On how he sank tens of millions of dollars into bank stocks in March 2009:

We just put the money in. It didn't take any novel thought. It was a once-in-40-year opportunity. You have to strike the right balance between competency or knowledge on the one hand and gumption on the other. Too much competency and no gumption is no good. And if you don't know your circle of competence, then too much gumption will get you killed. But the more you know the limits to your knowledge, the more valuable gumption is. For most professional money managers, if you've got four children to put through college and you're earning $400,000 or $1 million or whatever, the last thing in the world you would want to be worried about is having gumption. You care about survival, and the way you survive is just not doing anything that might make you stand out.

2014年10月26日日曜日

2014年バークシャー株主総会; ウェルズ・ファーゴを選んだ理由

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2014年5月に開催されたバークシャー・ハサウェイの年次株主総会で、ウォーレン・バフェットが2008年の世界金融危機当時に下した投資判断をふりかえります。興味ぶかい内容です。(日本語は拙訳)

<質問33> 投資先の候補をどのように比較しているのか、もう少しご説明頂けますか。2008年や2009年には、お気に入り銘柄を買い増しすることもできました。当時とった行動と比較して、コカ・コーラ社やムーディーズ社のような企業を買い増していればどうだったでしょうか。もっと集中したポートフォリオのほうが、バークシャーはより大きな成果をあげられたのではないでしょうか。

<バフェット> それは、わたしたちが気にいっている銘柄が2008や2009年にどれだけ打ちのめされていたかによります。しかし2008年に相当な金額を費やしたのは早すぎでした。160億ドルを使ったのが2008年の9月や10月でしたが、市場の底はそれよりもかなり下まで行きました。またMars社の案件[リグリー社買収]で60億ドルを出しましたが、その件も動くのが早かったと思います。「じっと待ち構えて、底に達した時点で一度に資金を投入する」、そうしていれば全然違う結果だったと思います。目をみはるタイミングになっていた可能性もありますが、どうすればそうできるのかは、わたしたちには到底わかりえないことです。しかし2009年10月に買ったBNSFは、やがて当社の大きな部分を占めることになると思います。ハーレーダヴィッドソン社の債券を利率15%で買ったのは、株式を買っておくべきでした。しかし、いつであってもそれが現実というものでしょう。現在のわたしたちの規模や範囲からすれば、すばらしい経営陣が率いる良い事業を妥当な金額で買い、長期にわたってその会社を発展させることができれば、と考えています。ただし事業を加える際には、株式を追加発行せずに済ませたいですね。過去を顧みれば、以前よりはうまくできるだろうと思います。このゲームでは引き続きうまくやれると思っていますが、永々と続けられるわけではありません。しかし興味をひくものはまだ残されています。

<マンガー> [バークシャーでは]非公開の子会社が大きな割合を占めるようになってきました。昔は株式の額のほうが大きくて子会社はそうではなかったのですが、今では子会社のほうが大きいですね。

<バフェット> 株の成否は[バークシャーの成績として]純資産に現れますし、事業の成否は将来得られる利益に現われます。ですから、あちこちへと渡り歩く必要はありません。わたしたちが次の段階へと進んだからですね。

<マンガー> 我々がささやかな資金で投資していた頃は、どん底のときにいくらかは買うことができました。しかし今となっては、意味があるほどの株数をその値段で買うことはできません。一方、事業を買うときには大きなポジションをとれます。こうせざるを得なくなったのも、我々が過去に成功したせいです。アルバータ州[カナダ]の送電線を買う案件、あれはいいですね。ひどいことは何も起きないですよ。

<バフェット> そうなったとしても、わたしたちにはわからないでしょうね。

<マンガー> 我々は適応してきましたし、変化が生じたことで我々にとってずいぶんと有利に働きました。今後も望ましい変化が起こるかもしれません。物事が移り変わることは不可避なのですから、どうやってそれに適応するかがカギとなるわけです。

<バフェット> わたしたちはこの数年間にウェルズ・ファーゴの株をかなり買いました。ですが増えた資産のほとんどは、それより質の低い諸銀行を買ったおかげでした。彼らが回復するには、経済が好転する必要があったのですね。しかしウェルズ・ファーゴを買うとなれば100%安心できますが、他を買う場合の安心感は50%です。それで、いちばん安心できるほうを選んだわけです。

Q33: Station 11. Philadelphia. Fund manager. Can you expand on how you compare investment opportunity? When you can buy more of a favorite in 2008/2009, how did case of more of company like Coke or Moody's, compare with other things which you did. Could Berkshire have achieved more with more concentrated portfolio?

WB: Depends on which favorite name we had was hit harder in 2008/2009. I spent a considerable amount too early in 2008, and bottom was quite a bit lower than Sept and Oct of 2008 when we spent $16bil. We were also committed to $6bil of Mars funding, which we had committed earlier. We didn't do as remotely as well if we had kept powder dry and spent it all at once at bottom. Timing could have been improved dramatically, but we will never be able to figure out how to do it. But we bought BNSF in Oct 2009 which will be enormous part of our future. When we bought HD bonds at 15 we should have bought the stock, but that will always be the case. What we want to do at our present size and scope, we want to buy good businesses with great management at a reasonable price and try to build them over time. We want to be able to add them without issuing shares. Looking back we can do it better than we've done it. I feel the game is still a viable one, but it can't be forever. But still has juice left in it.

CM: Private businesses have gotten to be a bigger portion. We used to be worth more in stock, not privates, but now bigger in privates.

WB: When right on stocks, shows up in net worth, and when right on businesses it shows up in future earnings. It doesn't require us going from flower to flower. We've moved into phase 2.

CM: When we were just investing modest amount of capital we could get a little bit at the bottom, but there is no significant volume of shares at that price. When we buy businesses we get large positions. We are forced into this by past success. I love buying transmission lines in Alberta. Nothing horrible will happen.

WB: If it does we won't know it.

CM: We have adapted and the changes have been very much in our interest. There may be future changes just as desirable. Since change is inevitable, how you adapt to it is the key.

WB: We've bought a fair amount of Wells Fargo over last few years. But the most money was made by buying banks of lesser quality. They needed better economy to recover. But we felt 100% comfortable buying Wells Fargo, and 50% comfortable somewhere else, so we went where we were most comfortable.

2014年6月8日日曜日

バフェットとの昼食で学んだこと(モーニッシュ・パブライ他)

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ウォーレン・バフェットとの昼食権をかけた今年のチャリティー・オークションに決着がついたようです(Omaha.comの記事など)。今回ご紹介するのはそれとは別の記事で、過去にウォーレンとの昼食を高額で競り落とした人たちのコメントを取りあげたものです。ここではその一部を引用・和訳します。

Best Things About Having Lunch With Warren Buffett (ABC News)

1. モーニッシュ・パブライ

パブライは思い出して言った。「彼はこう話してくれました。人には2通りの生きかたがある。ひとつは他人がどう考えているかを気にする、つまり他人からの評価を成績とする生きかたで、もうひとつは自己評価を成績にする生きかただ、と。そして彼は、あなたならどちらを選ぶかと聞いてきました。世の中で一番の愛想良しだが[能力は]最低とみなされるのがよいか、あるいは一番の不愛想ながらも最高の人物とみなされたいのか」。

「ウォーレンは紛れもなく『自己評価派』です。自分がくだしたさまざまな決定や生活の一面に対して他人がどう考えようと、彼は気にしていません。彼は自分が正しいと考えたことを実行しています。たとえそれが短期的に不人気だとしてもです」。

「彼についてはさまざまな本で書き記されてはいます。しかし『自分と他人のどちらの評価を指針とするか』の資質は、彼にとっては非常に大切なことなのだと感じとれました。それは彼がとても気にしている大切な特質であり、人生に対して大きな影響を与え、どのように成功できるかに関わるものです」とパブライは言った。

1. Mohnish Pabrai

Pabrai recalls: "He said, 'You can live your life in two ways: with an outer scorecard - in which you care what other people think, or you can live your life with an inner score card.' He asked, 'Would you prefer to be greatest lover in the world but known as the worst, or would you prefer to be the worst lover in the world, but be known as greatest?'

"Warren is completely and totally 'inner scorecard.' He doesn't care what other people think of many of his decisions and facets of his life. He does what he thinks is the right thing to do, even if, in the short term, it's unpopular.

"It's documented in books about him, but I sense that this inner-outer scorecard attribute is very important to him. It's an important trait he cares a lot about, and it has a huge impact on your life and how successful you are," Pabrai said.


5. ケン・シュービン・スタイン

「配偶者選びや投資に踏み切る判断、あるいは友人やともに仕事をする仲間を選ぶ際には、成功を導くカギとなる要因が何かを見極め、それがうまくいくように専念することが欠かせません」と彼は言った。「たとえば投資においては、企業のビジネスモデルや競争優位性、経営陣は誠実かつ有能で株主を重視しているか、そして価格は適切かどうか。それらに焦点を合わせることが大切だと彼は話してくれました。また友人を選ぶには、人生において励ましてくれ、自分を高めてくれる人がいいとの忠告をうけました」。

バフェットは「自分の時間を好きなことに使えるように、非常に注意深く生活を組み立てている」とのこと。その中には文章を読んだり、興味を持っている人たちと話をすることが含まれている一方、自分が楽しくなれないものごとや人物には近寄らない、とシュービン・スタインは言った。

5. Ken Shubin Stein

"Whether it is choosing a spouse, deciding about an investment, or choosing your friends and those you associate with, it is imperative to figure out what the key factors are that success depends on, and focus on getting those right," he said. "For example, with investments, he has talked about the importance of focusing on a company's business model and its competitive advantages, honest and able management that is shareholder friendly, and the right price. For friends, he advised picking friends who lift you up in life and make you better."

Buffett is "very careful about structuring his life so he can spend his time doing what he loves," which often involves reading and talking to interesting people, Shubin Stein said, and he avoids things and people that don't contribute to his happiness.


パブライ氏については何度か取り上げていますが、以下の記事は強く印象に残っています。
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2014年3月22日土曜日

株を買う前にやるべきこと(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットが1994年にネブラスカ大学でおこなった講演その17です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問者> どこの大学でも「常識」の科目を教えるべきとお考えになっている、と耳にしました。そこでお聞きしたいのですが、あなたの定義では常識とはどのようなもので、何を教えるべきと思いますか。

<バフェット> 常識について教えるべきだ、と言ったかどうかは覚えていませんね。というのも、それは教えることができるものなのか自信がありませんから。しかし、高い知能を持った大勢の人が道を踏み外していることには驚いています。ビジネスに限らず、まぎれもなくすばらしい頭脳を持った人があまりにも多くの自滅的な行動に携わってしまうのは、わたしには驚くべきことです。非常に思慮深いと思える人たちを調べてみましたが、どうすれば本当に効くのかつかめませんでした。ですから、他人に対してどのように植えつけたり教えればいいのか、さっぱりわかりません。しかし、ものごとに対して必要以上に複雑にやっている人はたくさんいると思っています。わたしたちが投資する方法には複雑なところはまったくありません。すごくわかりやすいやりかたです。株を買う前には紙に書いておくべきだ、と以前から考えてきました。「GMを47ドルで購入する」とか「USスチールを83ドルで買う」のようにです。そして買った理由を書き出しておきます。それも1枚紙の表側に全部が書き込めるように、つまり一段落で表すようにしてください。ビジネスにおける重要ですばらしいアイデアは、すべてと言っていいほど非常に単純なものです。サム・ウォルトンがウォル・マートでやったアイデアもすごく単純でした。その作業はむずかしくありません。おそらく常識の話題と少し関わってきますが、もし何かをなしとげたいと考えるのであれば集中して取り組むべきです。ミセスBも集中してやっていました。彼女は人生を通して1日たりとも学校に通わなかったのですが、あらゆる種類の人よりも優秀でした。頭が良くて熱意に満ちていただけでなく、集中していたからです。IBMを始めたトム・ワトソンも同じようにやりました。彼はこう言っています。「私は天才ではない。ただしうまくやれる分野ならいろいろとある。だから私はその分野にとどまりつづけるのだ」。そして集中するということにも、さまざまな常識が関わっています。

Q. I've heard that you feel that all universities should teach a course in common sense. I was just wondering: What is your definition of common sense? What should this course teach?

A. Well, I don't know whether I've said they ought to teach a course in common sense because I'm not sure you could teach it. But, I do find it amazing how many people with high IQs get off the track. It's astounding to me how people who are really very smart manage to engage in so many self-destructive actions, and I'm not just thinking in terms of business. I have no real prescription, as I look around at the people whom I think are extremely sensible. I don't know quite how to transplant that or teach that to other people. I think a lot of people make things more complicated than they need to. There is nothing complicated about the way we invest. It is very understandable. I've felt that before people buy a stock, they should take a piece of paper and simply write "I'm buying General Motors at 47," or "I'm buying US Steel at 83." They should just write out what their reasoning is, and they should be able to get it all on one side of one piece of paper. In fact, they should be able to get it into a paragraph. Almost all of the big, great ideas in business are very simple. Sam Walton's idea was very simple at Wal-Mart. It's not hard to do. If you want to accomplish something, and this ties in a little bit with common sense maybe, you have to have focus. Mrs. B had focus. Mrs. B never went to school a day in her life, and she ran rings around all kinds of people because she's smart and energetic. She was also focused. Tom Watson, who started IBM, was the same way. He said, "I'm no genius. I'm smart in spots, but I stay around these spots," and there is a lot to that.