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2012年8月24日金曜日

ポートフォリオの現金比率(ウォーレン・バフェット、1957年)

今回はウォーレン・バフェットのパートナーシップ時代のレター(1957年度)からの引用です。おなじみになってきましたが、ポートフォリオの資産配分の話題です。(日本語は拙訳)

わたしたちのポートフォリオの価値は、1956年末よりも1957年末のほうが高いことは間違いありません。全般的に価格が安く、辛抱した末でないとお目にかかれないような破格の値段で証券が買える機会を、さらに享受できたからです。先に申し上げたようにポートフォリオ中の最大の銘柄は、パートナーシップによっては資産の10%から20%を占めています[バフェットは複数のパートナーシップを組んでいた]。いずれすべてのパートナーシップで資産の20%を占めるようにするつもりですが、急ぐべきではないと考えます。当然のことですが値段が上がっていくときよりも、横ばいか、下げているときに株を買うのがわたしたちにとっては一番だからです。そんなわけですのでポートフォリオのある程度の割合は、いついかなるときでも利益を出さないままかもしれません。辛抱することになりますが、この方針をとれば長い目でみたときにもっとも利益が得られるに違いないからです。

I can definitely say that our portfolio represents better value at the end of 1957 than it did at the end of 1956. This is due to both generally lower prices and the fact that we have had more time to acquire the more substantially undervalued securities which can only be acquired with patience. Earlier I mentioned our largest position which comprised 10% to 20% of the assets of the various partnerships. In time I plan to have this represent 20% of the assets of all partnerships but this cannot be hurried. Obviously during any acquisition period, our primary interest is to have the stock do nothing or decline rather than advance. Therefore, at any given time, a fair proportion of our portfolio may be in the sterile stage. This policy, while requiring patience, should maximize long term profits.

2 件のコメント:

is さんのコメント...

== No title ==
こんにちは。
これを50年以上前のレターで書いているところがすごいですね。まったくブレていないのと、長期的に見てやはり成功してますしね。
スノーボールではキャッシュがいくらあっても足りないという表記がありましたが決してフルインベストじゃなかったんですね。
関係無いのですが、betseldomさんの英語力、どうやって身につけたのでしょうか?
私は英語、駄目なので勉強しなければとは思っているのですが・・正直なかなか。。

betseldom さんのコメント...

== isさん、こんにちは ==
isさん、こんにちは。いつもコメントをありがとうございます。
ウォーレンがこの文章を書いたのは30歳になる前ですから、彼の見識と主張の一貫ぶりには、たしかに驚かされますね。私自身の少ない経験をふりかえってみても、価格が大きく下落するまで待ったり、下落に乗じて買い増しするやりかたは、あとになってからの実りが大きいように思います。
キャッシュが足りないかの件ですが、本当に足りないときには借りるようです。これはチャーリー・マンガーも同じだったかと覚えています。ただし、リスクがほとんどないときの話ですが。
英語習得について語るほどの資格は私にはまったくありませんが、あえて自分の経験を申し上げると、何かのトレーニングプログラムを受講したわけではなく、好きな分野の英文をただただ読んできました。わからない単語を辞書で調べるときは、できるだけ英英辞典を使うようにしています。今はインターネットで検索できるので便利ですね。また基本的な文法(文章の構成)ですが、数をこなすうちになじんできたというのが正直なところです。日本語とは違う英語のリズムがありますが、パターンはそれほど多くなく、いつのまにか慣れていく程度のように思われます。
なおウォーレンやチャーリーのような人が書く文章は言わば「くずし字」のようなもので、すんなり読むのはなかなか難しいと感じています。見たことのない単語や言い回しや文法がよく登場するので、いきおい「なんちゃって」翻訳になっています..。
それでは失礼します。またよろしくお願いします。