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2012年8月14日火曜日

歴史からなにを学ぶのか

いま読んでいる本『戦後史の正体』にあった一節を引用します。月並みといえばそのとおりですが、注意していないと心から離れやすい教訓と感じています。

英国の外交官として20年つとめたあと、高名な歴史家となったE・H・カーは『歴史とは何か』(岩波書店)のなかで「歴史は、現在と過去との対話である」とのべています。翻訳者の清水幾太郎はこの言葉を「歴史は過去のゆえに問題なのではなく、私たちが生きる現在にとっての意味ゆえに問題になる」と解説しています。
つまり歴史は過去を知るために学ぶのではなく、現在起こっている問題を理解するために学ぶのだということです。(P.103)


そういえば2004年に開催されたバークシャー・ハサウェイの株主総会で、ウォーレン・バフェットが別の言い方をしていたのを思い出しました。引用元はティルソンのメモです。

「わたしどもが歴史から学んだこと、それは人は歴史から学ばないということです」

What we learn from history is that people don't learn from history.


蛇足ですが、この本『戦後史の正体』は、個人的には本年度読書の筆頭にあげたい一冊です。今日の段階でも、amazon.co.jpの本のベストセラー第6位につけていますね。

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