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2011年9月26日月曜日

何から節約を始めるべきか

これから本格的に節約に取り組もうとする方が「何から節約を始めるべきか」ですが、一般的には「住まい」「保険」「教育」「車」あたりになるのでしょうか。たしかに家計への影響を考えれば、削減効果の大きなものから見直すのが王道でしょう。しかし、個人的には「できそうなことから始める」のでよいかと思います。というのは、節約は習慣として身につけることが大事だと感じているからです。

株式投資に関するブログなので、営利企業の例を挙げてみます。不景気になると、赤字が続いて借入金が過大になる企業はリストラを実行しがちです。コア以外の事業を分離・売却したり、人員削減を行ったりします。これらの施策は財務上大きな効果を出すため、翌年度には利益が大きく改善されやすいものです。

しかし、そのような企業が再び業績悪化の道をたどる例も見られます。原因は様々かと思われますが、そもそもコスト意識が高くないことも一因と考えられます。財務改善の施策が短期的なほど、従業員にとっては痛みが大きいだけで、本質的な企業努力につながりにくいのではないでしょうか。

一方、地道に低コスト経営に取り組む企業は借入金に頼らない上、易々とは赤字を出しません。少ない売上高でも利益を確保できる体質を作りこんでいるからです。本質に集中し、余計な仕事を省き、交渉を厭わず、少ない人員と少ない物資で結果を求めます。企業存続の戦略として、経営者が強い決意を抱いて継続的に取組んでいるからこそ、達成できることです。

翻って節約です。まずは、できそうなことから始めてみましょう。例えば毎日の飲酒を週1日減らしたり、積読になりそうな本の購入を一度あきらめます。次に、その状態を維持してみます。翌週も節酒を続けられるか。本棚の肥やしが増えていないか。継続することに無理を感じなくなれば、節約習慣がひとつ身についたことになります。このとき「継続」が肝心なので、取り組み状況を手帳などに記録することをお勧めします。

ひとつでも節約が身につけば、自信がつきます。その自信が足場となり、次の節約に取り組むやる気をうみだします。このような正のフィードバック・ループを回し続けることで、節約体質が養われていくのだと思います。

なお、物事の習慣を身につけるお手本としては、ベンジャミン・フランクリンの『フランクリン自伝』が有名です。彼はいくつかの徳を身につけるために、日々の取り組みを手帳に記録し、翌日に向けて反省と決意を繰り返していました。彼に限りませんが、大きな実績を残した先人の言動は参考になるものですね。

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