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2025年11月3日月曜日

日進工具(6157)、再訪

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わたしが当社(YahooJ株価)にはじめて投資したのは、2011年の東日本大震災のあとでした。精密微細加工用の工具を製造販売する当社のことはそれ以前から留意しており、震災がきっかけとなって株式を買い始めました(過去記事)。それ以降は2018年までの株価上昇の時期に一部を売却したものの(過去記事)、残りは継続保有してきました。


当社の業績はCovid-19以前にピークを付け、その後は現在まで下げ気味の横ばいをつづけている状況です。その当社が今回の決算発表(通期業績予想の下方修正)とあわせて、目を引く決定を発表しました。それは以下の2点です。


・自社株買いの実施

・プライム市場からスタンダード市場への市場変更


今回の文章では、これら3つの発表がどのように関わっているのか整理し、興味ぶかいと感じた点を記したいと思います。


<現在の業績>

まずは、今回発表された通期(2026年3月期)業績予想の下方修正にふれておきます。売上高は91億円(前期比3.1%減)、純利益が9.4億円(前期比25.7%減)と、利益面での大幅な業績悪化を発表しました。この利益水準は10年前を下回るもので、たとえば2016年3月期には売上高が83億円、純利益は13億円に達していました。さらにCovid-19禍が始まる前の2019年3月期にはピークをつけ、売上高は104億円、純利益は19億円を超えていました。


このところ利益が減少している要因には、売上高の減少だけでなく、販管費の増加もあげられます。粗利益率は比較的安定しているのに対して、10年前とくらべて従業員数は30%弱増加し、研究開発費も漸増しています。ただし間接部門の強化は次なる売上増を果たすのに不可欠でしょうし、事業の質を示す利益率自体はまだ高い水準にとどまっています。


売上減少の要因としては、直近数年間では自動車産業における認証不正問題やトランプ関税が影響大だと当社は説明しています。これらは一時的な要因とみてよいかもしれません。また競合企業からの圧力が高まっている側面もあり、こちらは永続的なリスクだといえます。


一方で前向きに評価したい推移としては、得意とする製品領域(6mm以下)の売上構成比増加や海外売上比率の増加があげられます。さらに今後の戦略としては、インド市場での拡販やさらに要求度の高い精密微細領域の市場開拓を掲げています。こういった要因を総合的に見渡したうえで、いまは当社を「今後の成長が見込めない残念な会社だ」と見切る段階ではないと、個人的には判断しています。


そして業績予想の下方修正を発表すると同時に、当社は以下の2点を発表しました。


<自社株買いの決定>

今月から2026年3月19日までの期間において、発行済株式数の約10%、金額は20億円までを上限とした市場買い付けを行うことを決議しました(引用元PDF)。だれしもが思いつくことですが、これは上記の下方修正を意識した決定だと受けとめることができます。悲観した売り注文を引き受けて、株価下落を和らげる狙いがあるのだろうと。ただし10%という規模はそれなりに目を引きます。ましてや、当社は創業者色が強いゆえ自社株買いに消極的だったので、なおさらです。


そこで、この自社株買いの規模がどの程度のものなのか計算してみます。当社集計によれば、今年9か月間の1日あたり平均株式売買金額は0.21億円とのことです。また来年3月19日までの営業日は約100日なので、仮にこれまでと同じペースで取引されたとしたら、売り注文の大多数を当社が買い取ってしまう帳尻になり(0.21 * 100 = 21)、株価形成の面で大きな影響力をもつでしょう。下方修正発表は平時のイベントではないので株式売買数が急増しがちですが、それでも平時のたとえば10倍程度におさまるのではないでしょうか。


なお当社には余剰資金が現在約100億円あるので、今回投じる20億円規模の自社株買いをさらに2回繰り返しても余裕があります。


<スタンダード市場への市場変更>

当社が現在所属しているプライム市場から、11月7日付をもってスタンダード市場へ市場変更すると発表しました(引用元PDF)。これは自主的な判断によるもので、強制的に変更されるものではありません。かつてジャスダック市場に所属していた当社がプライム所属を経てスタンダードへ移ることは、単純にみると悲観的な状況にも思えます。しかしこの件は上述した動きと関連しており、以下にときほぐしてみたいと思います。


(当社発表資料より)


今回の決定に至ったのは言うまでもなく、プライム市場の基準を維持できなくなるリスクがあるからです。まずは「1日あたり平均売買金額」について。現在は0.21億円であり、上場維持基準0.20億円に肉薄しています。株価が上昇するか、市場での人気が高まって売買件数が増加すれば回復できる数字ではあります。しかし当社が採用している株主優待政策は長期保有の個人投資家を優遇しており、それが売買機会の停滞を招き、結果的に裏目に出ている見方もできます。一方のスタンダード市場については、この基準は設けられていません。


さらに「流通株式時価総額」については現在109億円であり、上場維持基準の100億円に近づいています。こちらも株価が上昇すれば回復できますが、それを期した自社株買いをすすめてしまうと流通株式数が減少するジレンマが待っています。しかしスタンダード市場へ変更することで、この制限は大幅に緩和されます(上場維持基準10億円)。つまり当社が自社株買いをすすめる以上、スタンダード市場へ変更したほうが目の前の株価を意識する必要がなくなります。


スタンダード市場への変更を悲観的にとらえた投資家が株式を売却する可能性もあります。それを考慮してか、当社は大口投資家(たとえば5%超の保有者には、フィデリティともう1社あり)に配慮し、立会外取引も応相談としています。それ以外にも単なる狼狽売りや投げ売りが発生することも想定されますが、10%の自社株買いの側に立つ者(すなわち継続株主)としては、安値を歓迎します。


最後に「流通株式比率」で、現在55.92%です。創業者一族は当社株式の多くを保有しており(おそらく33.4%超)、自社株買いを大規模に進めると流通株式が減って上場維持基準35.00%に近づいてしまいます。この点でもスタンダード市場のほうが要件が緩やか(25%)であり、当社の現状に合致するという意味ではスタンダード市場のほうが望ましいといえます。


このように、「業績見通しを下方修正することで予期される株価下落に対して、自社株買いを発表するとともに、スタンダード市場への変更を必然とし、それがさらなる株価下落を呼べば、自社株買いの価値がもっと高まる」、この関連構造が今回発表の興味深い点です(うまくいくかは別として)。


<おわりに>

先述したように、当社が現在保有する余剰資金は約100億円なので、今回の自社株買いによる株価訂正幅が小さければ、来年度以降も自社株買いを実施することが期待できます。当社も今回の発表文の中でその旨を示唆しています。たとえば現発行済株式数の5%規模であれば、自社株買いに必要な資金は10億円であり、今回以降に4年間継続しても余剰資金は十分に残っています。そしてそれだけの期間があれば、当社の製品である切削工具の市場が好転したり、拡販努力が実ったりすることで、業績が回復成長する可能性もあります。つまり株価上昇につながるダブルプレー達成の可能性も、それなりにあるでしょう。


その一方で、創業者一族たる経営陣がこのような株主還元を継続遂行したとしても、市場が当社の価値を評価しない事態も考えられます。その際には当社経営陣によるMBOのリスクが高まることを忘れてはならないでしょう(非上場企業となる不利益もありますが)。そもそも100億円の余剰資金があり、10億円近くの利益をあげるニッチトップの企業が190億円で売りに出されている現状をみて、見逃したい人がいるのでしょうか。だから経営陣はその好機を見送る代わりに、当社の資金を使って当社の株を買う道を選んだ、そう考えることもできます。このシナリオが実現する場合、MBOを実行する前の株価が安いうちに残りの株数を(できれば上限寸前まで)減らせるわけですから、合理的な道筋をたどっているといえます。このことも、わたしが興味を抱いた点です。


2025年3月7日金曜日

2024年度バフェットからの手紙(3)これからも米国株式を重視

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2024年度「バフェットからの手紙」より、今回は前回投稿のつづきにあたる文章で、バークシャーが株式投資を重要視している話題です。(日本語は拙訳)


解説者のなかには、現在のバークシャーが抱えている現金の割合は甚大だとみる方もおられます。しかし、みなさんからお預りしている資金のおおよそは株式に投じられており、その方針をとりたいのは今後も変わりません。当社が保有する市場流通株式の価値は、昨年において3,540億ドルから2,720億ドルに減少しました。一方で、市場で取引されない当社支配下企業の株式価値はいくぶん増加しました。それらの価値は、売買可能な株式ポートフォリオよりもひきつづき大きく上回っています。


バークシャーの株主のみなさんはご安心ください。みなさんからお預りしている資金の大半は、これからも長きにわたって株式へ投資し続けてまいります。その投資先のほとんどは米国株式ですが、それらの企業の多くでは国際的に展開された事業が重視な地位を占めることでしょう。そして買収あるいは部分的のいずれかによって良い事業を手に入れる以上に、現金等価物のほうを保有したいとバークシャーがより好むことはあり得ません。


財政において愚行が進展していけば、紙幣のような通貨の価値は蒸発する可能性があります。このような暴挙が常態化している国家もあります。米国の歴史はみじかいながら、その瀬戸際に今や立たされています。そして制御不能になった通貨に対して、固定利息の債券に防御できるところはありません。


しかしながら、望ましい才覚を有する個人と同じように、自社の製品やサービスがその国の一般市民によって望まれている以上は、金融不安定な状況を乗りきる道を、企業はたいてい見出すものです。だから、能力のある個々人においても同じことが言えます。しかし、そのような資産、つまり高い身体的能力やすばらしい声色、医学的あるいは法務的能力といったなんらかの特殊技能を持っていなかったわたしは、人生を通じて株式へ依拠しなければなりませんでした。要するにわたしは米国企業の成功を頼みにしてきたのです。そしてこれからもそれを続けていきます。


*

Despite what some commentators currently view as an extraordinary cash position at Berkshire, the great majority of your money remains in equities. That preference won’t change. While our ownership in marketable equities moved downward last year from $354 billion to$272 billion, the value of our non-quoted controlled equities increased somewhat and remains far greater than the value of the marketable portfolio.


Berkshire shareholders can rest assured that we will forever deploy a substantial majority of their money in equities – mostly American equities although many of these will have international operations of significance. Berkshire will never prefer ownership of cash-equivalent assets over the ownership of good businesses, whether controlled or only partially owned.


Paper money can see its value evaporate if fiscal folly prevails. In some countries, this reckless practice has become habitual, and, in our country’s short history, the U.S. has come close to the edge. Fixed-coupon bonds provide no protection against runaway currency.


Businesses, as well as individuals with desired talents, however, will usually find a way to cope with monetary instability as long as their goods or services are desired by the country’s citizenry. So, too, with personal skills. Lacking such assets as athletic excellence, a wonderful voice, medical or legal skills or, for that matter, any special talents, I have had to rely on equities throughout my life. In effect, I have depended on the success of American businesses and I will continue to do so.


2025年3月2日日曜日

2024年度バフェットからの手紙(2)両手利きのバークシャー

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2024年度「バフェットからの手紙」より、今回の文章ではバークシャーが資本を運用する2つの方針(企業買収と株式投資)について書かれています。おなじみの話題ですが、ちょっとした教えも混じっています。なお、前回分の投稿はこちらです。(日本語は拙訳)

 みなさんの資金が向かう先


バークシャーは両手利きによって資本を運用しています。まず一方の手において、当社は多数の事業を経営支配しています。つまり 株式を80%以上保有しているわけです。実際は100%保有のものばかりですが。そういった子会社は189社を数えます。市場で取引されている普通株と同じだとはとても言えないものの、似た点がいくつかあります。この子会社群には何千億ドルもの価値があります。そのなかには貴重な逸品が一握りあり、秀逸からは遠くも良好な事業が数多くあり、失意におわった鈍重な事業も若干あります。ひどくお荷物な事業こそ保有してはいませんが、買うべきでなかった事業もいくつかあります。


そしてもう一方の手において、当社は非常に高収益な巨大企業を若干ずつ保有しています。その企業数は十指に余る程度で、アップル、アメリカン・エキスプレス、コカ・コーラ、ムーディーズなどの、日常生活でおなじみの会社を含んでいます。それら企業の多くは、事業運営に必要な純有形資本とくらべて非常に高いリターンをあげています。それら企業に関して当社が保有する株式の市場価値は、年末の時点で2,720億ドルでした。言うに及ばないことですが、真に傑出した事業がまるごと売りに出されるというのは、極めて稀な事態です。しかしそういった逸品であっても、ごく一部であれば買えることがあります。平日のウォール街で、それも相当な頻度で、そういった企業が安売りされていることがあります。


資本を運用する先の形態においては、わたしどもは不偏な見方をしております。つまり、みなさん(や我が一族)の貯えを投じるうえで最良の投資となる側を選んでいます。たいていの場合、魅力的な投資先は見当たりません。しかしすごく稀には、好機にどっぷり漬かっていたと気づくことがあります。[副会長の]グレッグはそのような機会に乗じて行動する能力を、鮮やかに披露してくれました。それは、あたかもチャーリー[・マンガー]のようなふるまいです。


わたしが過ちをおかした場合でも、市場で取引できる株式であれば容易に方針転換できます。しかし強調しておきますが、現在の規模となったバークシャーでは、その選択肢の有用性は減じられています。当社の規模だと、すばやく出入りすることはできません。資金を一定程度投じたり、投資先から引きあげるには、1年間あるいはそれ以上かかることもあります。それに加えて持ち分が少数にとどまる場合、そうする必要があっても経営陣を入れ替えることはできませんし、あるいはわたしどもが承服できないような、資産の出入りを伴うことが決定されても、その行動を指揮統制できません。他方で経営支配している企業に対しては、そういった決定を命じることができますが、あやまちを始末する上での柔軟性はずっと低くなります。実際のところ、バークシャーが支配下にある事業を売却した例は、ほとんどありません。終わりが見えない問題に直面していなければですが。その代償として、事業のオーナーにはバークシャーを[売却先として]見出してくれる方がおられます。なぜならば、わたしどもの行動が不動不変だからであり、それがときには当社にとって決定的にプラスとなることがあります。


*


Where Your Money Is


Berkshire’s equity activity is ambidextrous. In one hand we own control of many businesses, holding at least 80% of the investee’s shares. Generally, we own 100%. These 189 subsidiaries have similarities to marketable common stocks but are far from identical. The collection is worth many hundreds of billions and includes a few rare gems, many good-but-far-from-fabulous businesses and some laggards that have been disappointments. We own nothing that is a major drag, but we have a number that I should not have purchased.


In the other hand, we own a small percentage of a dozen or so very large and highly profitable businesses with household names such as Apple, American Express, Coca-Cola and Moody’s. Many of these companies earn very high returns on the net tangible equity required for their operations. At yearend, our partial-ownership holdings were valued at $272 billion. Understandably, really outstanding businesses are very seldom offered in their entirety, but small fractions of these gems can be purchased Monday through Friday on Wall Street and, very occasionally, they sell at bargain prices.


We are impartial in our choice of equity vehicles, investing in either variety based upon where we can best deploy your (and my family’s) savings. Often, nothing looks compelling; very infrequently we find ourselves knee-deep in opportunities. Greg has vividly shown his ability to act at such times as did Charlie.


With marketable equities, it is easier to change course when I make a mistake. Berkshire’s present size, it should be underscored, diminishes this valuable option. We can’t come and go on a dime. Sometimes a year or more is required to establish or divest an investment. Additionally, with ownership of minority positions we can’t change management if that action is needed or control what is done with capital flows if we are unhappy with the decisions being made. With controlled companies, we can dictate these decisions, but we have far less flexibility in the disposition of mistakes. In reality, Berkshire almost never sells controlled businesses unless we face what we believe to be unending problems. An offset is that some business owners seek out Berkshire because of our steadfast behavior. Occasionally, that can be a decided plus for us. 


2025年2月24日月曜日

2024年度バフェットからの手紙(1)日本企業への投資を増額

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 バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットが、2/22(土)付けで2024年度の「バフェットからの手紙」を公開しました。今年は徒然なるままにウォーレンの文章をご紹介します。今回は日本の総合商社に対する投資の話題です。なおウォーレンは、昨年もこの話題に触れていました。(日本語は拙訳)


SHAREHOLDER LETTER 2024 [PDF] (Berkshire Hathaway) 


バークシャーは日本企業への投資を増額


わたしどもは米国に注力する方針をとっているものの、ささやかながらも重要な例外点があります。それは日本への投資を増やしつづけている点です。


バークシャーが日本企業5社に投資をし始めてから、およそ6年間が経ちました。それらの企業はバークシャー自体といささか似たやりかたをもって、非常にうまく経営されています。その5社とは伊藤忠商事、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事(アルファベット順)です。それら大企業は多岐にわたる事業へ次々と出資しており、そういった事業の多くは日本で営まれていますが、世界中で操業しているものもあります。


バークシャーが5社の株式を買いはじめたのは2019年7月でした。各社の財務状況を調べてみただけだったのですが、その株価の安さに驚いたものです。それから何年間か経ちましたが、5社に対する称賛の想いは膨らみつづけました。グレッグは各社とたびたび面会してきましたし、わたしは5社の進展具合を定期的に把握しています。5社のとる資本配分や経営管理、投資家に対する姿勢を、わたしもグレッグも気に入っています。


5社は各社ともに配当金を適時に増額していますし、自社株買いも妥当な時機に実施しています。そして、経営陣は米国企業とくらべてずっと控えめな報酬体系を採用しています。


当社としては相当な長期間にわたって5社の株式を保有したいと考えており、各社に対しては取締役会を支持すると確約しました。またバークシャーは当初、株式保有割合を各社ともに10%未満へ抑えることに同意しました。しかし、その限界に近づくにつれて、5社側はこの制限をある程度緩和することを認めてくれました。そのため5社に対するバークシャーの持ち分は、いずれはそれなりに増えていくことでしょう。


バークシャーが保有する[日本株の]持ち分にかかった総取得費用は年末時点で138億ドルであり、その市場評価額は235億ドルでした。


他方で、バークシャーは一貫して円建ての借り入れを増やしてきました。ただし、なんらかの算式にしたがってはいません。その全額に課される金利は固定利率であり、「変動」のものはありません。わたしもグレッグも為替市場におけるレートが将来どうなるか見通すところはないので、およそ通貨中立的なポジションを探っています。しかしながらGAAP[米国会計基準]の規則によると、企業決算の際には当社が借り入れている円に関するあらゆる損益を、定期的に計算して認識する必要があります。その金額として、今回の年末時点では税引後利益に23億ドルが含まれていました。そしてその増加分には2024年に生じたドル高の8.5億ドルが影響しています。


グレッグやいずれ彼を継ぐ人物がこれらの日本株を何十年間にもわたって継続保有することを、わたしは期待しています。またバークシャーは今後、5社と建設的に協調していけるさまざまな方策を見出していくことでしょう。


わたしどもは、現在とっている円建て財産に関する戦略がもたらす勘定も気に入っています。この書簡の中で記したように、日本企業への投資から期待できる2025年の配当金収入を合計すると8.12億ドルとなり、一方で円建て債券にかかる利息費用は1.35億ドルになる見込みです。

*

Berkshire Increases its Japanese Investments


A small but important exception to our U.S.-based focus is our growing investment in Japan.


It’s been almost six years since Berkshire began purchasing shares in five Japanese companies that very successfully operate in a manner somewhat similar to Berkshire itself. The five are (alphabetically) ITOCHU, Marubeni, Mitsubishi, Mitsui and Sumitomo. Each of these large enterprises, in turn, owns interests in a vast array of businesses, many based in Japan but others that operate throughout the world.


Berkshire made its first purchases involving the five in July 2019. We simply looked at their financial records and were amazed at the low prices of their stocks. As the years have passed, our admiration for these companies has consistently grown. Greg has met many times with them, and I regularly follow their progress. Both of us like their capital deployment, their managements and their attitude in respect to their investors.


Each of the five companies increase dividends when appropriate, they repurchase their shares when it is sensible to do so, and their top managers are far less aggressive in their compensation programs than their U.S. counterparts.


Our holdings of the five are for the very long term, and we are committed to supporting their boards of directors. From the start, we also agreed to keep Berkshire’s holdings below 10% of each company’s shares. But, as we approached this limit, the five companies agreed to moderately relax the ceiling. Over time, you will likely see Berkshire’s ownership of all five increase somewhat.


At yearend, Berkshire’s aggregate cost (in dollars) was $13.8 billion and the market value of our holdings totaled $23.5 billion.


Meanwhile, Berkshire has consistently – but not pursuant to any formula – increased its yen-denominated borrowings. All are at fixed rates, no “floaters.” Greg and I have no view on future foreign exchange rates and therefore seek a position approximating currency-neutrality. We are required, however, under GAAP rules to regularly recognize in our earnings a calculation of any gains or losses in the yen we have borrowed and, at yearend, had included $2.3 billion of after-tax gains due to dollar strength of which $850 million occurred in 2024.


I expect that Greg and his eventual successors will be holding this Japanese position for many decades and that Berkshire will find other ways to work productively with the five companies in the future.


We like the current math of our yen-balanced strategy as well. As I write this, the annual dividend income expected from the Japanese investments in 2025 will total about $812 million and the interest cost of our yen-denominated debt will be about $135 million. 


2025年1月31日金曜日

2024年の投資をふりかえって

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今さらですが、2024年の市場平均は日米ともに好調で、TOPIXが約17.7%、S&P500が約24%の上昇でした。一方でわたしの投資先の成績は全般的に低調で、株価は下落あるいは横ばいばかりでした。しかし、このような気の滅入る個人的状況下でも何をするべきかは、はっきりしています。「自分の判断に自信が持てる銘柄は、株価下落に合わせて逐次購入」です。数年前に投資先がみつからなかった時期とは空気が変わっていると感じています。


具体的な投資先について、現状維持(Hold)の銘柄は昨年分の投稿と同様に記載省略しました(銘柄コードのリンク先は株価チャート)。


<新規購入(New Buy)>

・マクニカホールディングス(3132); 富士エレ時代に保有時期あり

・TOWA(6315)


<買増し(Add)>

・ジーエルテクノホールディングス(255A)

・塩野義製薬(4507)

・ニデック(6594)

・アドテックプラズマテクノロジー(6668)

・ナカニシ(7716)

・Dollar General(DG)


<一部売却(Reduce)>

・Apple(AAPL)

・Intel(INTC)


また、保有株式全般にかかわるリスクとしては「大震災リスク」と「台湾侵攻からの中国リスク」のエクスポージャーが高いと考えています。前者に関する対策方針としては、余剰資金をもって復興急性期に備えることで、株式評価額の中期的な低迷は甘受するつもりです。後者に関しては二律背反ともいえる悩ましい主題と受けとめており、中国市場への依存度がそれなりに大きな投資先株式を継続保有すべきか、決めあぐねています。看過してはならない課題だととらえて、今年も情報収集や検討をつづけていくつもりです。