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2019年2月8日金曜日

2018年の投資をふりかえって(7)現状維持銘柄:クラレ(3405),日精ASB機械(6284),マニー(7730),任天堂(7974),バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)

(本シリーズの前回分記事はこちら)

■クラレ(3405)
(当社をとりあげた直近の過去記事はこちら)

当社に対する市場からの評価は、もうひとつの状態が続いています。低評価は化学セクター全般でも見られますが、当社のPERは12倍前後、PBRは約1倍にとどまっています。しかし、表面的にはのれん代の償却が足を引いているので、実力は1割高く見積もっていいでしょう。FY2017までの5年間におけるEPS成長率は年率10%強で、十分な水準に達しています。中長期的な成長余地も残されており、たとえば拡大が期待できる領域としては、ビニルアセテートの米州展開やジェネスタそして買収した活性炭部門があげられます。一方で大黒柱の光学用ポバールフィルムでは、現状維持が目標かと思われます。

当社への投資を一言でいうと、「地味すぎてつまらない」といったところでしょうか(ただしプレゼントのカレンダーは秀逸です)。今後の投資方針としては、ある程度の持ち株削減は検討するものの、継続保有していくつもりです。

■日精エー・エス・ビー機械(6284)
(直近の過去記事はこちら)

当社はプラスチック容器を成型する機械を製造販売する会社です。創業家の青木家が経営する当社では、父(大一氏)から子(高太氏)へと社長が交代した時期がありましたが、3年ほど前に父社長体制へと回帰し、現在は会長兼CEOを務められています。交代の理由は知りませんが、業績は現在も拡大傾向にあり、この5年間での利益成長率は約10%と、及第点の業績だと思います。現行の経営体制が継続してほしいと願いますが、現CEOの年齢は70代半ばになるため、CEO交代の時期は遠くなさそうです。

市場環境としては、プラスチック容器が環境問題の大きな要因として取り上げられており、当社にとっては逆風です。しかし容器軽量化には化石燃料削減の利点もあり、プラスチックの利用が大きく減退する時期はまだ先のことと予想します。また当社自身も環境問題を緩和するための取り組みを検討実施しているとのことです(決算説明会資料より)。

当社に対する投資方針は、そもそもの買値が低かったこともあり、継続保有のままです。ただし昨年の株価が高かった時期には、つなぎ売りをしました。

■マニー(7730)
(直近の過去記事はこちら)

当社にはほとんど投資しておらず(過去記事で触れました)、その動向はほぼ監視していません。しかし利益率が高く、市場拡大がまだ期待でき、経営陣がゆるぎない方針にもとづいて指揮をとっている以上、市場評価が高いからと言って当社の株を売り急ぐ必要はないと考えるようになりました。

■任天堂(7974)
(直近の過去記事はこちら)

現在の当社は岩田元社長が蒔いたタネを大きく育てている段階にあり、その背後で利益水準の安定化をめざしていると受けとめています。以下のような施策が並行して講じられているからです。

1. サブスクリプション型オンライン・サービスの導入
2. ソフトウェアのダウンロード販売
3. スマートフォン・ゲームのタイトル拡大
4. ソフトウェア開発体制の効率化(携帯機と据置機の融合)
5. Switchの拡販深耕(世帯当たり複数台の保有)
6. テーマパーク及び映画の展開
7. Microsoft陣営との雪解け

これらを推進するためにやるべき仕事は十分にあり、現段階で盛大な戦略を掲げる必要はないと考えます。そしてある程度の完成形である現行機Switchが一定の成功をおさめた以上、次世代機では大きな冒険をしないだろうと想像します。そうであれば、長期的(-10年)に利益が安定する可能性が、ある程度高まる(50%程度)と予測します。

当社への投資方針は継続保有のままです。現在の株価3万円前後は、個人的には容認できる水準です。

■バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)
(直近の過去記事はこちら)

昨年の12月になって市場全体と同じように、当社の株価も下落しました。そこで久しぶりに当社の株を買おうかと、クリスマス・イブに指値の買い注文を出して床に就きました。翌朝になって箱を開けてみると、プレゼントは届いていませんでした。

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