ot

2013年4月15日月曜日

先行きがひどく不確かなとき(アーノルド・ヴァンデンバーグ)

アーノルド・ヴァンデンバーグは個人的に好きなファンドマネージャーで、何度か取り上げています。彼の新しいインタビュー記事がファンドのWebサイトに転載されていたので、ご紹介します。今回引用するのは「バリュー投資」の心理的な本質をついた部分です。(日本語は拙訳)

Arnold Van Den Berg interviewed by Money Manager Review in spring 2013 issue (PDFファイル)

<質問>資産運用においてバリュー投資が優れたやりかただとお考えなのは、どうしてですか?

<回答>バリュー投資は一般大衆の心をとらえるものではありません。そうだとしたら、安値で買うことなどできないでしょう。割安株とは、本源的価値やビジネスの経験豊富な人がわかっている自分の会社の価値より安く売られている株です。割安株がみつかるのはたいてい、先行きがひどく不確かなときだけです。先がみえなくて不安になると、本源的価値より安値で、あるいはもっと激安価格で株を売りたがる人が大勢でてきます。これがよく起こるのは、特定の会社や特定の業界、あるいは市場全般が問題を抱えているときです。ただし、そういったことはふつう一時的におわるものです。にもかかわらずそこで割安株を買う投資家は、歴史が証明しているように、見通しがよくなったときに報われることが多いのです。このやりかたはいたって根本的なので、株式だけでなく、債券、不動産、商品、さらには非公開の事業と、あらゆる投資で使えます。ベンジャミン・グレアムはかつて言いました、「リターンを決めるのは価格である」。名だたる彼の弟子ウォーレン・バフェットも述べています。「不確かさは長期投資家のよき友です」と。

Why do you believe that value investing is a better way to manage money?

Value investing does not appeal to the masses. If it did, you would never be able to buy a bargain. Stocks selling below their intrinsic value or below what an experienced businessman knows his company is worth, bargain stocks, are usually only found during times of great uncertainty. Because of the fear surrounding uncertainty, many people are willing to sell stocks well below their intrinsic values and often times at bargain-basement prices. Typically this happens because a company, an industry, or in some cases the market at-large has a problem, which is usually temporary. Regardless, history has proven that investors who buy these bargains will frequently be rewarded when the uncertainty clears. This is as fundamental as it gets, and you can use this approach for any investment, whether it’s stocks, bonds, real estate, commodities, or a private business. As Benjamin Graham said, “Price determines return.” And, as his famous disciple, Warren Buffett, stated, “Uncertainty is the friend of the long-term investor”.


余談ですが、最近はインテル(INTC)の株を少しずつ買っています。マイクロソフト(MSFT)と同じように、PC市場が低調なだけでなく、スマートフォンやタブレット市場における出遅れも不安視されています(NY Times記事など)。明日4/16(火)には四半期決算が発表されますが、CEOの交代を5月に控えていることもあり、不透明感たっぷりの状況です。

2 件のコメント:

投資男 さんのコメント...

== No title ==
「不透明感たっぷりの状況です。」
わくわくしますね!!
市場が絶望しているピンチの時に(本当はピンチじゃないのかもですが)株を買うのはとても安心します。(安全域の概念)
まあ、カエルにキスしてもカエルのままなので、見極めが必要なんでしょうけど。
それにしてもインテル、マイクロソフト安いですねー
お買い得ですかね!!
それでは失礼いたしました。

betseldom さんのコメント...

== 投資男さん、ありがとうございます ==
投資男さん、こんにちは。
持ち株の値段が下落して含み損が大きくなると、なぜかやる気が出てくるものです。チクチクと心が痛むのですが、不思議なものです。何はともあれ、余裕資金は重要ですね。
ところでポロショコラ、一度食べてみたいものです。
コメントをありがとうございました。またよろしくお願いします。
失礼致します。