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2013年11月8日金曜日

それでも盗まないでいられるだろうか(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーの(再考)世知入門の8回目です。今回と次回は心理学から派生して「不正」の話題です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

世知のほとんどは、すごく単純なものです。腕まくりして取りくむ意思があれば、私が推奨していることはむずかしいものではありません。そして得られる見返りはすばらしいです。本当にすごいですよ。

しかし、すばらしい見返りに興味がない人がいるかもしれません。不遇が続いても気にしないし、さまざまな自分の好きなことに対してよりよく貢献したいとは考えないかもしれません。そういうつもりであれば、私の話には耳を貸さないでください。なぜなら、すでに正しい道を歩んでいるからです。

人の心理にかかわる世知を考える際には、モラルに関する問題が深く絡みあってきます。このことはいくら強調しても足りないぐらいです。たとえば「盗む」という問題を考えてみましょう。もし容易に盗める状態にあり、かつ捕まる可能性が事実上ないとしたら、大多数の人が盗みをはたらくでしょう。

そしてひとたび盗みに手を染めてしまうと、一貫性の原則[参考記事]、すなわち人の心理面で大きな部分を占めるものが、オペラント条件付け[参考記事]と協調してはたらき、盗みをする習慣がついてしまいます。もし事業を経営している人が、容易に盗みができる環境を自らの方針ゆえにつくっているとしたら、職場で働く人たちに対してモラルの面でひどい傷を負わせていることになります。

あたりまえですが、不正がしにくいシステムを築くことはきわめて大切です。そうしないのは、ここまで進展した社会を壊すことになります。そういった強い動機づけがあると、動機づけによるバイアスを引き起こす上に、悪事をはたらいても問題ないのだと自己を正当化するようになります。

不正をはたらく人には、少なくとも2つの心理的な原理がうかがえます。動機づけによるバイアス[参考記事]、そして社会的証明[参考記事]です。それだけでなく、セルピコ効果[アル・パチーノ主演の映画が有名]も生じます。これは、ある社会環境において悪しき行為から利益を得る人が十分にいると、警鐘を鳴らす人にむかって反抗し、危険な敵となる現象です。

そういった原理を無視して、ばかげたことが忍び込むままとするのは非常に危険です。その心理的な力は強大で、悪行をはたらくからです。

この件が法律の仕事とどう関係するのだろうか、そう感じたかもしれません。では申し上げましょう。スタンフォードのロースクール[=この講演を行っている場所]のような学校を卒業し、崇高なこころざしを抱いてこの国の立法府に進んだ人たちが、容易に不正をはたらくことができる法律を制定するのです。これほどひどいことはなかなかできませんね。

公共の分野で働きたいと望む人がいるとします。そう思案する際の一環として、当然ながら逆から考えてみるでしょう。「我々の社会をダメにするにはどうしたらよいか」。簡単です。社会を堕落させたいのであれば、人が容易に不正をおこなえるシステムを作るように、議会で法案を成立させればいいのです。これで完璧にうまくいきます。

Worldly wisdom is mostly very, very simple. And what I'm urging on you is not that hard to do if you have the will to plow through and do it. And the rewards are awesome - absolutely awesome.

But maybe you aren't interested in awesome rewards or avoiding a lot of misery or being more able to serve everything you love in life. And, if that's your attitude, then don't pay attention to what I've been trying to tell you - because you're already on the right track.

It can't be emphasized too much that issues of morality are deeply entwined with worldly wisdom considerations involving psychology. For example, take the issue of stealing. A very significant fraction of the people in the world will steal if (A) it's very easy to do and (B) there's practically no chance of being caught.

And once they start stealing, the consistency principle - which is a big part of human psychology - will soon combine with operant conditioning to make stealing habitual. So if you run a business where it's easy to steal because of your methods, you're working a great moral injury on the people who work for you.

Again, that's obvious. It's very, very important to create human systems that are hard to cheat. Otherwise, you're ruining your civilization because these big incentives will create incentive-caused bias and people will rationalize that bad behavior is OK.

Then, if somebody else does it, now you've got at least two psychological principles: incentive-caused bias plus social proof. Not only that, but you get Serpico effects: If enough people are profiting in a general social climate of doing wrong, then they'll turn on you and become dangerous enemies if you try and blow the whistle.

It's very dangerous to ignore these principles and let slop creep in. Powerful psychological forces are at work for evil.

How does this relate to the law business? Well, people graduate from places like Stanford Law School and go into the legislatures of our nation and, with the best of motives, pass laws that are easily used by people to cheat. Well, there could hardly be a worse thing you could do.

Let's say you have a desire to do public service. As a natural part of your planning, you think in reverse and ask, "What can I do to ruin our civilization?" That's easy. If what you want to do is to ruin your civilization, just go to the legislature and pass laws that create systems wherein people can easily cheat. It will work perfectly.


参考までに、チャーリー・マンガーは大学を卒業せずにハーバード・ロースクールへ入学しています(過去記事)。また、同僚とともに立ち上げた法律事務所Munger, Tolles & Olsonは、今ではアメリカでも指折りの事務所として評価されています(英文Wikipedia)。

2013年11月6日水曜日

樹木が発生するのは水を好むからではない(エイドリアン・ベジャン教授)

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流れとかたち ― 万物のデザインを決める新たな物理法則』という本を最近読みました。熱力学の大家である著者はマクロな視点に立ち、無生物の物理的傾向と生物の進化さらには人間文明の方向性を、ひとつの統一原理「コンストラクタル法則」によって説明しようとしています。これは「あらゆるものごとは、流れをよくする形へと変化する傾向がある」とするものです(英文Wikipedia)。本書で展開される説明はそれなりに説得力のあるものがつづき、なるほどと感心させられます。ただし適用範囲が壮大で、すべて納得できるかというと疑問符がつくかもしれません。意欲作というか問題作というか、先週末に丸の内の丸善をのぞいたときには各所に平積みされており、話題を呼びそうな作品です。

一般に、ミクロ的な基本原理の積み重ねでものごとを説明できればそれに越したことはありません。しかしそれがむずかしかったり、本質をつかみにくい場合には、本書の著者が提示するように俯瞰してとらえるやりかたは有効的だと思います。今回同書から引用する文章はその「俯瞰」の話題とは少し離れますが、本ブログでとりあげる話題に関連する箇所をご紹介します。

まずは、発想の逆転について。チャーリー・マンガーおなじみの思考プロセスですが、この発想には仰天させられました。

熱力学の第二法則によれば、自然界は局地的にも全体的にも、湿気の多い所から少ない所へ水を動かす傾向を示すことになっている。木も草も、湿気の少ない空気が大気から水分を吸い取るために使うストローのようなものだ。(中略)コンストラクタル法則は、樹木と森林が現れて存続するのは大地から大気への水の迅速な移動を促進するためであることを教えてくれる。(中略)樹木が「発生する」のは、そこに水があり、(上方へ)流れなければならないからであって、「木は水を好む」からではない。(p.198)


つぎは、規模の経済についてです。なお、この話題は本書の主題の一部を占めるもので、他の場所でも何度かとりあげられています。

たとえば、質量1,000キログラムのゾウが1キロメートル移動すると、移動する質量1キログラム当たりの食物摂取量は0.0562に比例する。質量が10キログラムのジャッカル100頭が同じく質量1キログラムを同じ距離だけ移動させたら、その1キログラムに必要な食物の量は0.383に比例する。ここで大事なのは、2つの食物必要量の比率、0.0562/0.383(約7分の1)という数値だ。結論として、ゾウが質量1キログラムを移動させると、ジャッカルの質量1キログラムを移動させるときと比べ、食物のコストはわずか7分の1にしかならない。

この事実から、さらに2つの大きな考えが浮かび上がる。第一にこれは、工学、経済学、ロジスティックス、ビジネスの各領域で認められている規模の経済という現象に、理論物理学的な基盤を提供してくれる。何かを大量に動かすときの効率は、規模に応じて向上する。第二にこれは、進化にはものの動きの向上へと向かう方向性があるという考えを際立たせてくれる。雨粒があって初めて川が生じるように、地球上では小さい動物が出てきてから大きい動物が登場した。ゾウより前に単細胞生物が、オオアオサギより前に蚊ぐらいの大きさの昆虫が現れた。コンストラクタル法則を使うと、動きが活発になるだけでなく、動きの効率も向上するという紛れもない傾向が見て取れる。(p.151)


最後の引用は、「コンストラクタル法則」に対する著者の所信表明の中でも東洋的なひろがりが感じられる箇所です。

コンストラクタル法則は、進化についてのダーウィンの考えに物理的原理の後ろ盾を与える。この法則は、特定の変化が他の変化よりも良い理由を説明し、そうした変化は偶然ではなく、より良いデザインの生成を通じて現れることを示してくれる。コンストラクタル法則はまた、進化についての私たちの理解を拡げ、生物学的変化という自然の傾向が、無生物の世界を形作るものと同じ傾向であることを示してくれる。

コンストラクタル法則とはそういうものだから、私たちが森の中を歩くときに感じる統一性の圧倒的な感覚の科学的根拠を提供してくれる。大地も、樹木も、大気も、私たち自身も、本当につながっている。いっさいのものは、同一の普遍的な力によって形作られ、創造の一大交響楽を奏でながら、それぞれが全体を支えているのだ。(p.223)


本書は万人向けするものではないと思いますが、生物の進化や地球物理的な現象のどちらにも興味のある方には刺激を与えてくれる作品です。個人的にはものごとをながめる視点のひとつとして、このメンタル・モデルを積極的に使っていきたいと感じました。

なお、規模の経済については過去記事で何度かとりあげていますが、以下の2つの投稿では「規模の不経済」が登場しています。この件は企業分析を行う際の要所のひとつと感じています。

規模の不経済(チャーリー・マンガー)
何も発明していない男、サム・ウォルトン(チャーリー・マンガー)

2013年11月4日月曜日

ガソリンたっぷりの人たち(スティーブン・ローミック)

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FPAのファンド・マネージャーであるスティーブン・ローミックが四半期のレターを出していました。今回は、ポートフォリオの比率に関する話題を引用します。(日本語は拙訳)

FPA Crescent Fund Quarterly Commentary 3rd Quarter (October 8, 2013)

ここ最近の状況ですが、ガソリンたっぷりの人たちがご親切なことに、潜在的な損得勘定を考えるともう魅力がないと思える水準まで、我々の投資先の価格を押し上げてくれました。 頭は正直に、そして心は冷静でいたいと願う以上、この機会に乗じていくらか売却する以外には手がないと考えました。その結果、現在の保有株式銘柄数は46となり、2012年に最大だった時より7つ減少しました。2013年にポートフォリオからはずした11社への投資はすべて利益をだし、平均64%のゲインをあげました。銘柄数が減り、また魅力的な機会が少なくなったことで、買い持ち分の株式合計の割合は2012年末に63.8%だったものが54.2%まで縮小しました。しかし個々の証券のエスクポージャー[価格変動リスクの度合い]はそれに比例して減少してはいません。ほかよりも株価が好調な企業があったところで、それが常に正当だとは言えないからです。[当ファンド]クレセントの正味分の状況としては、有効流動性[=現金等価物]の割合が39.4%へ上昇しました。以前にも述べましたが、機会がめぐってきたときには、この流動性がきっとふたたび我々の味方となってくれるでしょう。

In the meantime, we've taken advantage of the kindness of others who seem to have plenty of petrol and have bid up many of our investments to a point where we find the risk/reward unattractive. To remain intellectually honest and clinically dispassionate, we have found ourselves with little alternative but to make some sales. The number of equity positions now number 46 as a result - 7 fewer than our 2012 peak. Each of the eleven companies purged from the portfolio in 2013 were profitable investments, posting an average gain of 64%. Fewer names and little in the way of attractive opportunities have caused our gross long equity exposure to shrink to 54.2%, down from 63.8% at 2012 year-end. Individual security exposure has not declined ratably, however, as some companies have seen their stock prices perform better than others, and not always justifiably. The net result is that Crescent's available liquidity has increased to 39.4%. As has occurred in the past, we expect that liquidity will inevitably be our friend again once opportunity returns.

2013年11月2日土曜日

石器時代へあともどり(ウォーレン・バフェット、チャーリー・マンガー)

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経済誌Fortuneのインタビュー記事で、ウォーレン・バフェットとチャーリー・マンガーのコンビがそろって登場していました。よくある話題ですが、ウォーレン側の話題を引用してご紹介します。(日本語は拙訳)

The best advice I ever got (Fortune; November 18, 2013)
(わたしが受けた最高の助言)

<バフェット> わたしには割安株にこだわるところがあったのですが、これはわがヒーローのベン・グレアムから学んだものでした。ところがチャーリーから、「銘柄を探すうえでそのやりかたはよくないよ」と言われたのです。チャーリーはこう説いてくれました。「本当に巨額の財産を時とともに築いていくには、よいビジネスに投資してそこから離れないこと。その上で、よい事業をさらに加えていくこと」。それを聞いてわたしは、まさしく本当に大きく変わりました。すぐにはそうできなかったですし、元に戻ってしまうこともありました。しかしわたしの成績にすごく大きな影響をもたらしました。彼の言ったことは本当に正しかったのです。

<マンガー> 私はふだんからものごとの成否を観察して、なぜそうなるのか考えるようにしていますからね。

<バフェット> そのやりかたで初めて実際に買った事業がシーズ・キャンディーです。これはとびぬけたビジネスでした。昔のわたしだったら、最後の残り数百万ドルが惜しくてしょうがなかったものです。

<マンガー> 残り数百万ドルって言ってますけれど、最後の25,000ドルは惜しんでいたでしょう。

<バフェット> わたしが石器時代へあともどりしないように、チャーリーはずっと注意してくれました。助言の数は、わたしからよりも彼から受けたほうが多いですね。彼の歩んできた人生は非常に合理的なものです。だれかを妬むような言い方はいちども聞いたことがありません。

<マンガー> 昔から言いますからね。「妬んだところで、いいことあるの。こんな罪おかしても、楽しくなんてありゃしない」。

<バフェット> IQよりも気質のほうがずっと大切ですね。

<マンガー> もうひとつ重要な秘訣として、我々は「死ぬまで勉強」という点に長けていることが言えます。若かった時とくらべると、ウォーレンは70,80歳代になってからのほうがいろんな面でよくなっています。ひたすら学びつづけることで得られる優位というのは、それはすばらしいものですよ。

Buffett: I had been oriented toward cheap securities. Charlie said that was the wrong way to look at it. I had learned it from Ben Graham, a hero of mine. [Charlie] said that the way to make really big money over time is to invest in a good business and stick to it and then maybe add more good businesses to it. That was a big, big, big change for me. I didn't make it immediately and would lapse back. But it had a huge effect on my results. He was dead right.

Munger: I have a habit in life. I observe what works and what doesn't and why.

Buffett: The first real business we bought that way was See's Candies. It was an outstanding business. From my past, I didn't want to pay the last few million dollars.

Munger: The last few million? You didn't want to pay the last $25,000!

Buffett: Charlie kept reminding me that I was slipping into the Stone Age again. He's given me a lot more advice than I've given him. He lives a very rational life. I've never heard him say a word that expressed envy of anyone.

Munger: There's an old saying, "What good is envy? It's the one sin you can't have any fun at."

Buffett: Temperament is more important than IQ.

Munger: The other big secret is that we're good at lifelong learning. Warren is better in his seventies and eighties, in many ways, than he was when he was younger. If you keep learning all the time, you have a wonderful advantage.


引用元の記事に掲載されている写真は黒を基調にしており、お二人のシャツやネクタイの色が引き立ってみえます。いいですね。

2013年10月30日水曜日

成長志向の投資のむずかしい点(セス・クラーマン)

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ファンド・マネージャーのセス・クラーマンの著書『Margin of Safety』からご紹介します。前回のつづきで、第8章「事業価値の算出という技」(The Art of Business Valuation)からの引用です。(日本語は拙訳)

自分のくだした成長予測だけをたよりに意思決定する投資家が多い。結局は、ビジネスから得られる利益やキャッシュフローが速やかに増加するほど、ビジネスの現在価値も大きくなるものだ。しかし成長志向の投資家の前には、むずかしい問題がいくつか待っている。第一に、そういった投資家は確実なものごとよりも、将来を予測する自分の能力のほうに自信があるのを示しがちなこと。第二に、成長著しい企業にとっては、年次成長率を予想する際のわずかな違いが企業価値に対して甚大な影響をあたえうること。さらには、成長企業の株式を買おうとする投資家が多いので、その総意によって価格が導かれ、ファンダメンタルズによって擁護できない水準まで達しうること。「ビジネスの殿堂」へ入場したものの、回転ドアを通っていたということはよくあることだ。だから、一時的な好業績を背景にしてあまりにも楽観的な業績予想がでたときにとびついてしまい、ひどいビジネスに対して余計な金を払う投資家がでてくるのだろう。期待されている成長が証券の価格に織り込み済だとしたら、目標未達は投資家を失望させ、株価下落へとつながりかねない。ウォーレン・バフェットがこう言っている。「すばらしい会社の株であっても高すぎる値段で買ってしまえば、のぞましい事業展開がその後長くつづいたとしても、その効果は帳消しになるかもしれません」。

成長を想定して投資するやりかたにはもうひとつ難点がある。投資家には成長要因を単一の変数へと単純化しすぎる傾向があるが、実際には予測を変化させる多数の変動要因から成り立っていることだ。どのような類のビジネスでも、売上数量を増加させて利益成長へとつなげるには、たとえば予想される人口増加や、消費者あたりの消費数量の増加、マーケットシェアの拡大、製品浸透度の向上、製品価格の値上げといった要因がかかわってくる。ビール会社を例をあげると、飲酒可能年齢の人口増加にともなってビールの売上げ増を期待するかもしれないし、あるいは単位人口あたりの販売数量を増やすことをめざすかもしれない。バドワイザーであれば、ミラーに対してシェアを突き放したいと考えるだろう。ビール業界はウィスキー愛飲者をビール愛飲者へと変身させたいと望むかもしれないし、あるいはノンアルコール・ビールを飲む禁欲的なセグメントの人々へ近寄ろうとするかもしれない。利益増加が期待できるならば、値上げをさぐる会社もいずれでてくるものだ。

利益成長につながる源泉には、他よりも予測しやすいものがある。消費者の行動変化、たとえばウィスキー愛飲者がビールに鞍替えするといった要因による成長とくらべると、人口増加と結びついている成長はずっと確実性が高い。また、値上げに対する消費者の反応はいつも不確実なものだ。だから全体としてみたときに容易なのは、事業の成長が期待できる源を特定することであって、実際にどれだけ成長して利益にどれだけ影響するのか予測することではない。

ここに矛盾が存在する。現在価値を分析するには将来を予測しなければならないが、その将来は信頼できるほどには予測可能ではない。サウスランド社とインターコ社は借入金に大きく依存した会社だった。しかし、ほんの数年前にたてた「彼らが言うところの」合理的な予測に対する1990年の業績は両社ともぶざまなもので、50%にとどかない達成率におわった。このことは、数年先のことでも未来を予測するむずかしさを浮き彫りにしている。

There are many investors who make decisions solely on the basis of their own forecasts of future growth. After all, the faster the earnings or cash flow of a business is growing, the greater that business's present value. Yet several difficulties confront growth-oriented investors. First, such investors frequently demonstrate higher confidence in their ability to predict the future than is warranted. Second, for fast-growing businesses even small differences in one's estimate of annual growth rates can have a tremendous impact on valuation. Moreover, with so many investors attempting to buy stock in growth companies, the prices of the consensus choices may reach levels unsupported by fundamentals. Since entry to the "Business Hall of Fame" is frequently through a revolving door, investors may at times be lured into making overly optimistic projections based on temporarily robust results, thereby causing them to overpay for mediocre businesses. When growth is anticipated and therefore already discounted in securities prices, shortfalls will disappoint investors and result in share price declines. As Warren Buffett has said, "For the investor, a too-high purchase price for the stock of an excellent company can undo the effects of a subsequent decade of favorable business developments.”

Another difficulty with investing based on growth is that while investors tend to oversimplify growth into a single number, growth is, in fact, comprised of numerous moving parts which vary in their predictability. For any particular business, for example, earnings growth can stem from increased unit sales related to predictable increases in the general population, to increased usage of a product by consumers, to increased market share, to greater penetration of a product into the population, or to price increases. Specifically, a brewer might expect to sell more beer as the drinking-age population grows but would aspire to selling more beer per capita as well. Budweiser would hope to increase market share relative to Miller. The brewing industry might wish to convert whiskey drinkers into beer drinkers or reach the abstemious segment of the population with a brand of nonalcoholic beer. Over time companies would seek to increase price to the extent that it would be expected to result in increased profits.

Some of these sources of earnings growth are more predictable than others. Growth tied to population increases is considerably more certain than growth stemming from changes in consumer behavior, such as the conversion of whiskey drinkers to beer. The reaction of customers to price increases is always uncertain. On the whole it is far easier to identify the possible sources of growth for a business than to forecast how much growth will actually materialize and how it will affect profits.

An unresolvable contradiction exists: to perform present-value analysis, you must predict the future, yet the future is not reliably predictable. The miserable failure in 1990 of highly leveraged companies such as Southland Corporation and Interco, Inc., to meet their own allegedly reasonable projections made just a few years earlier - in both cases underperforming by more than 50 percent - highlights the difficulty of predicting the future even a few years ahead.