1987年の株価大暴落は10月19日ブラック・マンデーで有名です。1日の下落率が22%、日経平均10,000円の感覚では7,800円まで下がることになります。ウォーレン・バフェットにとっては重要な年で、この下落がコカ・コーラ社に投資するきっかけとなりました。今回は、ウォーレンの「株主へのみなさんへ」から数字を拾い、ブラック・マンデー前のバークシャー・ハサウェイの動きをまとめてみました。
まずは市場の動きとして、ダウ工業平均のチャートを載せました。暴落前の2年間は株価が大きく上昇し、ざっと2倍になっています。
一方のウォーレンです。「1987年の春には主要銘柄を残して他の株式は処分した」とどこかで読んだ記憶があり、そのときには「身を引くのが上手だな」と感じていたのですが、今回調べてみると若干事情が異なりました。どうやらウォーレンが1987年に売却した普通株はそれほどではなく、大半は手つかずのままだったようです。「永久保有銘柄」と宣言して保有し続けたABC、GEICO、ワシントン・ポストが、株式ポートフォリオの大半を占めていたからです。一方、その他の企業は前年の1986年までにはあらかた処分し、保有比率が小さくなっていました。
この傾向から得た、個人的な教訓は次の3つです。
1.真に価値ある企業を見つけ、機会を見て集中投資する。
2.株価が大きく上昇すれば、継続保有に値しない企業の株式は処分する。
3.機会の高まりとともに、それなりの余裕資金を準備する。
日本市場はまだ息を吹き返したばかりです。この観察が何かの役に立つのは、ずいぶん先になりそうです。
なお、上の図には挙げていませんが、優先株としては1987年に「問題児」ソロモン・ブラザーズに7億ドルを投資しています。