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2012年5月27日日曜日

習慣を変えると連鎖反応がうまれる

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雑誌The Economist 2012/4/7号の書評で興味深いものがありましたので、一部をご紹介します。本の題名は『The Power of Habit』、習慣がもたらす影響力を取り上げたものです。(日本語は拙訳)

第二編では組織の話題が取り上げられている。著者のダヒッグ氏は、かなめとなる習慣をいくつか変えたことによって、経営陣が会社全体を変革できた例を紹介している。アルミ最大手のアルコアでは、ポール・オニールがゼロ災害を徹底させたことから始まり、同社を変革した。またスターバックスのハワード・シュルツは従業員に対して顧客サービスに注力するようにしむけたことで、同社は喫茶店業界の巨人となった。このように、かなめとなる習慣を変えると連鎖反応がうまれ、新たな習慣が組織全体へ波及するのみならず、他の習慣をも変えていくのである。

The second part of the book concentrates on organisations. Mr Duhigg shows how managers can change entire firms by changing a handful of “keystone habits”. Paul O’Neill transformed Alcoa, an aluminium giant, by aiming to establish a perfect safety record. Howard Schultz turned Starbucks into a coffee superpower by focusing his employees on customer service. Changing these “keystone habits” creates a chain reaction, with the new habits rippling through the organisation and changing other habits as they go.

成功している企業をみると、クセが強く感じられるところもあります。たとえば、ファナック、キーエンス、京セラといった企業はわかりやすいですね。しかし、そのクセはまぎれもなく企業文化にしみこみ、さまざまな習慣を生み出していることでしょう。そしてクセが強いほど他社は模倣しにくく、競争優位の源泉にもなっているのかもしれません(過去記事)。

「強いクセは、すなわちニッチである」と捉えれば、その企業が生き残るのかどうかを判断する材料にも使えそうです。

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前回記事であげた問題の回答は「厚生労働省が推定に用いた数量はドッグフードの消費量であった」でした。引用元の本は『いかにして問題をとくか・実践活用編』です(p.82)。そういえば、我が家で猫を飼っていた頃にはペットショップにせっせと通い、サイエンス・ダイエットを買い求めていました。

2012年5月26日土曜日

(問題)国内で飼われている犬の数は?

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ある本を読んでいたところ、次のような問題がでていました。

21世紀になって間もない頃、日本には約1000万匹のワンちゃんがいるという推定結果を厚生労働省が発表した。当然、その算出方法に目を向けたが、ペットショップで売買した犬の総数から求めたのではない。近所で生まれた子犬をもらったり、捨て犬を育てたりする場合なども多分に考えられるので、そのような数では実際の数は把握できない。厚生労働省が推定に用いた数量は×××であった。


さて、いかがでしょうか。わたしの場合、考える前に回答が目に入ってしまったのですが、ヒントは「逆向きに考える」です。答えは次回にご紹介します。なお、インターネットで検索するとあっというまに回答がでてきますので、ご注意ください。

2012年5月25日金曜日

金融史を読みましょう(ウォーレン・バフェット)

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今回も、バークシャー・ハサウェイの年次株主総会での質疑応答からです(前回分はこちらです)。あやまちをできるだけ減らすにはどうしたらよいかという質問に対して、チャーリー・マンガーはおなじみの「他人の過ちから学ぶこと」と答えています(過去記事)。それを受けて、ウォーレン・バフェットは次のように発言しています。

金融に関する歴史を読むようにしています。混乱の時期のことは好んで読んでいました。そのおかげで、数学を得意とする人[金融エンジニアなどの専門家]たちよりも優位に立てたと思います。彼らは人間というものを理解していないのですね。わたしどもは他人の過ちから学ぶよう心がけていますが、いろいろ役に立っています。

WB: Reading financial history. I’ve always been absorbed at reading about disasters. This gave us advantage over others with a lot of math. They didn’t understand other humans. We have been a student of other’s folly, and it has served us well.

個人的には、お金のことも歴史もどちらも興味があるので、この手の本はよく読んでいます。得た知識をうまく活かせていないあたりは、まだまだですが。けっこう前に読んだ本では、キンドルバーガーやピーター・バーンスタインが楽しめました。『熱狂、恐慌、崩壊―金融恐慌の歴史』『経済大国興亡史 1500-1990』(原書評価は五つ星)、『リスク―神々への反逆』といったあたりは印象に残っています。

2012年5月23日水曜日

今度は勝てそうな気がします(ウォーレン・バフェット)

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ビル・ゲイツのWebサイトThe Gates Notesに、バークシャー・ハサウェイ年次株主総会でのイベントの様子が載っていました。

連戦連敗の宿敵との戦いに、ウォーレンが持ち出したものはなんと、








ゲイツによれば、それでも負けたそうです。ギャラリーも楽しんでいて、こういう爽やかなジョーク、個人的には好きです。

2012年5月22日火曜日

パニックのどん底で(チャーリー・マンガー)

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少し前の投稿の続きで、バークシャー・ハサウェイの年次株主総会での質疑応答から引用します。まずはウォーレン・バフェットがマクロの捉え方を語りますが、途中でチャーリー・マンガーが投資のタイミングについてさらっと発言しています。

<質問者> よっぱらい相手のこの市場ですので、市場全体に関わる問題を警戒して取引を控えるようなことがありますか。

<バフェット> 意外に思われるかもしれませんが、チャーリーとマクロの話題をするときは、ビジネスを売り買いする話はしないのです。ビジネスを買うのは、よくわかっているビジネスがみつかって、気に入ったときですね。世の中にはよいニュースも悪いニュースもありますが、そのときのムードとかも関係しています。そういうのは世の常だと思います。わたしが初めて株を買った頃を思い出すと、1942年の6月ですね、ミッドウェー海戦で[日本に]負けるだろうと思われていた頃です。敗戦が続き、次々と軍艦を建造していたので、年上の友人たちは街を去っていきました。2008年の10月に寄稿した例の文章[Buy American]はもう少しあとのほうがよかったですが、当時も株は十分安かったのです。

<マンガー> パニックのどん底になったときに使えるように、我々は流動性を確保しておいたのですよ。

<バフェット> そこそこ十分な金額でしたね。つまり忘れてはならないのは、明日も市場に参加できるように備えておくことです。チャーリーはデイリー・ジャーナルという小さな会社の経営者ですが、2008年になって彼は会社の余剰資金を使っていくつかの会社の株を買いました。お金は寝かせておくのではなく、使う時期だったからです。

<マンガー> こほん(咳払い)。

<バフェット> チャーリー、どこの会社の株だったのですか。ああ、そういえば彼に聞いても何も出てこないのでしたね(笑)。

Q20 - Cliff Gallant: In this drunken market, have systemic fears ever made you pause?

WB: You’ll probably find this interesting. CM and I have never had a discussion on buying or selling a business where we have talked about macro affairs. If we find a business we understand and we like it we buy it. There will always be good and bad news, it depends on moods, etc. There is a ton of that. I bought my first stock in June of 1942. We were losing the war, Battle of Midway. My older friends had disappeared, we were building battleships and we were losing. In Oct 2008 I wrote that article, should have been a few months later, but stocks were cheap.

CM: We kept liquid reserves at bottom of panic that could have been spent.

WB: A fair amount of liquid reserves. First rule is to be able to play tomorrow. Charlie runs a little company called the Daily Journal, and when 2008 came along, he bought a few stocks, that was the time to use the money not sit on it.

CM: [Cough]

WB: Was that the name of a stock Charlie? You don’t get anything out of him. [laughter]

ちなみに、デイリー・ジャーナルが投資した企業の一つは、ウェルズ・ファーゴ(WFC)ではないかと噂されています。JPモルガン・チェースがこけている今、アメリカで最良とみなされている銀行です。

余談ですが、2009年の春に同社の株価が10ドル以下に下がったので「そろそろWFCの勉強でもして、少し投資してみるか」と考えたことがありました。しかし、のんきにかまえていたせいで、あっというまに20ドル強まで値を戻してしまい、結局は買えずじまいでした。チャーリーは「備えよ、常に」と説いています。そういう反省もあり、自分の興味から外れた企業のことも勉強したいと感じるようになりました(過去記事)。