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2013年1月14日月曜日

2012年の投資をふりかえって(3)新規・追加投資編(任天堂)

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前回に続いて2件目の企業です。

■任天堂(6157) (当社Webサイト)

<当社の概要>
事業内容は説明するには及びませんので、ここでは事業の現状を自分なりに概括します。

前期(2011年度)は450億円の損失を出しました。新型据置機Wii U発売発表にともなうWiiの失速と、新型携帯機3DSのマーケティング上の失策(価格設定および当初のソフト展開)が重なった結果ですが、大幅値下げを敢行したため、片肺どころか片方のエンジンが逆噴射したともいえる状況でした。

今期(2012年度)ですが、3DSはマスマーケット向けソフト「どうぶつの森」シリーズ新作を日本で発売したことで、国内市場ではハードの普及が軌道にのりました。一方、Wii Uはこの年末から販売を開始しました。先代のWiiには水をあけられていますが、一般的な水準からみれば、そこそこの出だしです。全体的にみれば、業績回復に向けて評価できる一歩を踏み出しています。

来期(2013年度)の目標としては、次の2点が予想されます。第一に、日本以外の市場における3DSの浸透です。もうひとつのマス向けソフト「ポケモン」シリーズ新作を10月に発売すると先日発表しており、今年にかける意気込みを感じさせます。第二に、Wii Uの主戦場である北米において、コアゲーマーへの普及を拡大させ、サードパーティーの参入意欲を維持向上させることです。これは当社の戦略にしたがうもので、次の展示会E3にむけて何らかの策を準備していると思われます。決算説明会で岩田社長が「お金の使い方」について述べていたコメントが思い返されます(過去記事)。

<投資に至った理由>
当社の中長期的な成長性が見通せたわけではなく、単に株価とくらべて企業価値が割安に思えたことが理由です。時価総額1兆2,800億円(株価10,000円)に対して、前期末(2012/3)の負債控除後の純現金有価証券9,000億円弱(一株当たり7,000円弱)を比べると、割安にみえました。およそ4,000億円で当社を買えることになるからです。このような、資産面から値踏みするやりかたはバリュー・トラップにおちいる可能性を秘めていますが、それなりに業績が回復することを前提にしています。確率的に大きくないとみますが、今後2年間ぐらいで一定の業績回復が果たせなければ、資金をひきあげるつもりです。なお長期保有(10年超)の対象としては、評価するのがむずかしい企業と感じています。

売上成長の手段や機会としては、少なくとも次の3点は期待できるとみています。
・市場の拡大(新興国)
・新たなIP(ソフトの新シリーズ)の創出
・インフレに追随した値上げや、競合動向を見据えた上での価格設定

Wiiが登場した2007年3月期以降の累積でみると、純利益合計が約1兆円に対して配当合計が約6,000億円と、利益の過半は株主に還元されています。一方、貸借対照表では土地建物等の有形固定資産や繰延税金資産(純額)が1,000億円ほど増加しています。差額分の資産がどうなったかは、追いきれませんでした。この期間にドルが120円から90円に下がっていますので、外貨建資産の評価減が大きいかもしれません。 このように、少なくともWii時代をみると、得られた利益は株主に還元されたり、目減りした外貨建資産となり、大規模な再投資には回っていません。買収をしてのれんを大きく増やすようなことはしておらず、財務は健全なままですが、投資家として当社を評価する際には、利益の推移が事業の成長とどうかかわるのか、見誤らないように注意する必要を感じます。なお従業員数は、連結ベースで50%増となっています。

<リスク>

・Wii Uの失敗
3,4年先を考慮すれば新型機Wii Uはそこそこ普及していることを期待していますが、Wiiに迫るのは難しいと想像します。あたかも、当社のイノベーションと消費者が製品を受け入れる心情には長期的な共振サイクルがあるかのようです。波に乗っていないと感じる例としては、たとえばWii Uの特徴であるタブレット型コントローラーはiPadなどを連想させて一見わかりやすい面がありますが、逆にiPadを持っているので十分だと思われてしまう位置づけにあることも、そのひとつです。

ただしこの件は、事業上というよりも投資家が企業価値を判断する際のリスクかもしれません。長期的な事業継続を考えるならば、短期的な大成功を追うよりも、たとえばコアゲーマーを取り込んで当社顧客層の厚みを増すといった地道な積み重ねのほうが、正しい道筋かもしれないからです。

・ゲームソフトに対する価格意識の下方方向への変化
岩田社長が指摘したように(岩田聡GDC講演内容の7-8ページ目)、スマートフォンやタブレット端末では無料や安価なゲームをオンラインで気軽に入手できるので、既存ゲームに対する消費者の価格意識が変化するのではと危惧するものです。思い浮かべやすい例としては、100円ショップが登場したことで、日用品に対する品質意識が後退した事例があげられます。

この件は致命傷には至らないのでは、と予想しています。当社製品の主要ユーザーである子供にとっては、テレビゲームはクリスマスのプレゼントやお年玉の使い道として認知されています。それゆえ、「安くない値段とそれを裏付ける品質」にはそれなりの対価を払う価値があるとみなされ、値崩れしにくい傾向が今後も続くものと考えるからです。

・競合他社の拡大
汎用モバイル機器やネットワーク技術の進展によって、ハードの優位性やサービスの独自性が打ち出しにくくなってきました。差別化しようとしても無駄な努力におわるだけでなく、自社の得意な領域から逸れやすくなるリスクがあります。当社は求心力を持続できる企業のほうですが、たとえば業績が思うように回復しない時期に脱線する可能性は否定できません。なお、この件について逆からみると、ハードウェアコストの低下を見込める可能性があります。

・優れた経営者への依存
当社の事業は明らかに水商売的な性格が強いものですが、その反面、たくさんの消費者に認知されている知的消耗品を取り扱うことで、強力な支持を集めています。この競争優位性を表現すれば「強いが脆い」といったところで、経営者の手綱さばきにも細心の注意が求められます。当社は先代の山内氏、現任の岩田氏と、能力の高い経営者のもとで成功をおさめてきました。またゲームクリエイターの「神様」宮本専務も非常に大きな役割を果たしています。このような稀少な人材が次世代にも維持されるかどうかは、顕在化する可能性の大きいリスク要因とみています。

<売買記録>
2012年の5月と7月に買い、平均購入単価は8,930円です。現在の株価は9,070円ですが、その前日には8,590円でした。市場の見方は、まだ懐疑的なようです。

2013年1月1日火曜日

2012年の投資をふりかえって(3)新規・追加投資編(日進工具)

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一昨年(2011年)や昨年(2012年)は、主力の投資先が収穫期に入ってきたこともあり、株価上昇とともに少しずつ売却し、以下のような新規投資先へ資金を向けてきました。バイ・アンド・ホールドを理想としてはいますが、目の前の割安さにひかれる弱さがあります。

投資の基本的な方向性としては、循環的な銘柄を中心にしたいと考えました。その種の銘柄の株価が割安だったことと、将来の景気回復期に向けた投資をしたかったのが大きな理由です。投資先の業界は、自分がそれなりに理解できるものに限定しています。購入ペースはそれほど急いでいないため、投資金額は主力投資先ほどには達していません。株価が下落すれば、適宜買い増しするつもりです。

具体的な投資先企業は、次の5社でした。

・日進工具(6157)
・任天堂(7974)
・マイクロソフト(MSFT)
・クラレ(3405)
・日精エー・エス・ビー機械(6284)

何回かにわけて、各投資先について簡単に触れます。なお記載順序は、投資評価額の大きなものからとしています。

■日進工具(6157) (当社Webサイト)

<当社の概要>
当社は、超精密加工用の超硬工具(マイクロエンドミル)を製造しています。主なユーザーの業種はエレクトロニクスや自動車関連で、金型の製作だけでなく、部品加工にも使われています。同セグメントにおけるシェアは30%強でトップに位置しており、前期は売上高57億円に対して純利益5.3億円と、高い利益率を維持しています。

<投資に至った理由>
当社のことは数年前から継続的に監視してきましたが、PERが低く、余剰現金資産が豊富なことから割安だとみていました。ただし、株式購入までは至りませんでした。

当社の事業展開は、微細加工用の工具に注力しているのが特徴です。スマートフォンに代表されるように、エレクトロニクスの分野では軽薄短小が進展しており、その方向性は継続するものと考えられます。市場環境という面で、当社は追い風に乗っているとみています。

小さな消耗品を作って高く売れているという商売には、いくつかの参入障壁が隠れていると考えています。第一に、市場規模があまり大きくないことで、大企業の本格的な参入時期を遅らせること。第二に、製品の優位性が製造プロセスにも依存するため、組立系の製造業とは異なって容易には模倣しにくいこと。第三として、製品固有の特性や性能がものをいうため、顧客が離れにくい傾向があることです。このような優位性は、医療用の精密消耗器具を製造販売しているマニーや朝日インテックといった企業のものと似ていると感じています。

またよくあることですが、技術の極限を追求する企業には最新の需要情報が集まりやすく、新製品開発を推し進める好循環が当社でも働いているのではないかと推測します。この好循環はチャーリー・マンガーが言うところの自触媒反応的に進み、ユーザー拡大の「波に乗りつづける」原動力になると考えられます。

投資に踏み切る理由として上記のようなものを漠然と考えていたのですが、どこかひっかかるものがあり、二の足を踏んできました。それを覆したのが、2011年の大地震後の当社の対応でした。具体的には、生産再開までの復旧が早かったことと、顧客からの要望を受けてその後は安全在庫を積み増したことの2点です。これによって自分なりに悟りが得られたように感じ、株式購入に踏み切ることにしました。

<リスク>
第一に、主力の製造拠点が仙台1か所のみに集中していることが挙げられます。火災等の災害に見舞われると、バックアップする拠点がありません。小さな企業が生き残るには運が大きく左右するものですが、拠点リスクはその典型かと思います。ただし当社の場合は現金資産が豊富なため、何かがおきても、ある程度までは再起可能とみています。ただしその場合、企業価値が大きく毀損するのは避けられないでしょう。

第二に、他社が本格的に参入することで価格競争を招き、利益水準が低下する恐れがあります。また当社の製品は物理的に接触させて加工する切削工具ですが、他の方式(化学的、電気的、光学的)の技術が大きく進展することで、中長期的に要素技術が切り替わる恐れがあります。個人的な予想ですが、これらのリスクは顕在化するにしても、それほど直近ではなく、5年や10年以上先のことではないかとみています。

第三に、マーケットの限界を個人的に理解できていない点です。微細化というマーケットにどれだけの深みがあるのか、自分の洞察力に自信がありません。

第四は、株式の流動性リスクです。

<売買記録>
以下のチャートのように、震災対応がおちついた2011年秋から買い始め、2012年に何度か買い増ししました。ふだんはあまりしないのですが、当社については買い上がっています。平均購入単価は1,200円弱で(分割調整済)、現在の株価は1,462円、予想PERは7.7倍です。




2012年12月25日火曜日

2012年の投資をふりかえって(2)一口投資で撤退編

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ピーター・リンチが投資する際に、「気になった企業はひとまず少し買い付ける」という文章をどこかで読んだ記憶があります。この1年はわたしも同じやり方をとってしまい、リンチさんには申し訳ありませんが、あまり誉められたものではないと自省気味に感じています。

今回は、昨年や今年に少額を投資したものの、早々にひきあげた銘柄を振り返ります。基本的には、昨年の投稿で注目銘柄としてあげた企業が対象となります。

6140 旭ダイヤモンド工業
6157 日進工具
3891 ニッポン高度紙工業
6988 日東電工
5201 旭硝子
5333 日本ガイシ
2178 トライステージ

上記のうち、最終的に本格的に投資した銘柄は1社のみとなりました。各銘柄について、以下に売却した理由等を若干記します。

■旭ダイヤモンド工業(6140)
当社は、機械加工で使用する工具のうち、主にダイヤモンドを刃材とするものを製造しています。ニッチで利益率がまずまずだったのですが、近年になってシリコンウエハー切断用のワイヤー「エコメップ」が大ヒットし、利益水準を押し上げました。また財務や配当方針の面でも、株主のほうを向いているように見受けられます。このように、自分の投資方針と合致している会社なのですが、どこか腑に落ちない点が残り、投資をひきあげました。購入は1000円強、売却は1077円で若干の売却益ですが、時期がたまたまよかったようです。その後、昨年来の太陽電池の需給バランスが悪化したことで主力のエコメップの販売が伸び悩み、それに同調して株価も低迷気味で、現在は780円前後です。

何がひっかかっているのか自分でもよくわからないのですが、きちんと納得できないときは、じっとするか手を引くことを旨としています。

■日進工具(6157)
当社は今年の主要投資先となったので、別の回でとりあげます。

■ニッポン高度紙工業(3891)
当社は、主にコンデンサ用セパレータを製造しており、製造技術や素材に特徴があることで、それなりの利益率を確保してきました。地方に本拠地をかまえていることもあり、個人的には応援したい企業なのですが、投資はやめとしました。購入は1400円前後、売却は1250円前後で損失を出しました。現在の株価は650円前後です。

投資をやめた主な理由は2つです。まずは製造拠点の立地についてです。株式投資を始めたころから、リスク管理の中心テーマとして巨大地震のリスク回避を念頭においてきました。今回は東日本でしたが、東海地方を最大のリスクと捉え、同地域周辺を中心拠点とする企業への投資は避けてきました。当社の主要拠点は高知県ということで、当初は確認していませんでしたが、拠点の地図をみると海岸沿いに立地しており、津波の直撃を受ける恐れがありました。なお、このリスクは当社の有価証券報告書に明記されており、新工場を日本海側に建設する大きな理由にも挙げられています。

第2の理由は、設備投資費用が重いことです。この影響のせいか、財務諸表をさかのぼって読むと、株主資本がそれほど増加していない点が気にかかりました。

■日東電工(6988)
投資家に人気のある企業なので、他言は無用かと思います。和製3Mという言葉がぴったりで、経営がうまくまわり、勢いの良さが感じられます。しかし昨年に2900円前後で購入するも、早々に3200円前後で売却しました。現在は4000円前後です。売却した理由として、利益が液晶関連の事業に偏重していることを考えましたが、当社の実績を鑑みれば、もう少し長い目で見て、売らずに保有すべきだったと感じています。株価がまた下がることがあれば、継続保有したいと考えています。

ただし、このような優良企業は全部は売らず、最後の一口(1単元)だけは残すようにしています。

■旭硝子(5201)
当社は液晶ディスプレイ用ガラスで世界シェア第2位につけており、寡占的な事業のため、利益率が高水準です。購入したのは1単元のみで600円、売却は570円なので売却損です。現在は640円です。

売却した理由は2つです。第一に、競合他社のコーニングを調べると、そちらのほうが有望かつ割安に思えたからです。ただし、同社の株式を買うには至っていません。第二は、利益水準と比して自動車関連の事業に関する設備投資が重いことです。これには中長期的な成長戦略が織り込まれているのかもしれませんが、うまく判断できませんでした。きちんと納得できなかったので、利益が出ていたとしてもいずれは売却したと思います。

■日本ガイシ(5333)
当社には投資していません。

■トライステージ(2170)
以前の投稿で触れたので、ここではとりあげません。

これ以外の「一口投資」としては、マニーに投資しました。数単元購入しましたが(2600円強)、日東電工と同じように、株価が若干上がったところで売却し、今は1単元だけの保有です。現在は3200円強です。売却した理由は、そもそもの自分の買値にもうひとつ納得できなかったからです。買値に自信が持てない最大の要因は、当社の顧客動向をきちんと理解していないことです。そのため、顧客との力関係や市場の成長性を、自信をもって判断できていません。当社に対しては、株価が大きく下がらないと本気になって勉強しない、という悪い面がでています。

2012年6月15日金曜日

TOPIX Core30ひとかじり(2)任天堂(岩田社長、円高の見解)

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任天堂の経営陣が、E3でアナリスト向けにプレゼンテーションを行った様子が公開されています。その中で、現在の円高をどのように捉えているか岩田社長が答えていますので、ご紹介します。引用元は、2012 E3 アナリスト Q&Aセッション質疑応答4ページ目です。

<A10 岩田社長>
(前半省略)
ただ一方で、かなり長いレンジで考えますと、国のファンダメンタルズ(経済指標)から考えて、今の為替レートが今のまま長く続くというようには私は見ておりません。また潮目が変わるときが必ず来ると思っており、そのときのことも考えながらいろいろな対策をしています。二度と元に戻れないような方法を選ぶのが正しいとは思っていません。

この質疑に限らず、アナリストが当社の今後の業績に不安を抱いているのが、全体を通して感じられます。個人的には、そこに機会があるとみて、当社の株式を若干買い始めています。平均購入単価は9,550円で、現在の価格は9,000円前後。8,700円まで下げたことがあるので、少し早かったようです。次の買い増しは、それよりもう少し下の予定です。ただし、当社はこれまでの自分の投資基準からはずれた企業なので、あまり入れ込まないように注意しています。

もうひとつおまけです。財務体質を生かす機会はあるのかという主旨の質問に対する、岩田社長の回答です。投資家好みの言葉がでてきています。引用元は1ページ目です。

<A3 岩田社長>
まず、任天堂の強固な財務体質をどう生かすべきかということに関してはさまざまな可能性を考えています。

(中略)

来年お会いするときまでに、「任天堂はお金の使い方が下手だ」と言われないように努力したいと思います。

2012年6月4日月曜日

株価が上がりそうだから買うのではない(ウォーレン・バフェット)

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アメリカの経済誌Forbesの1974年11月1日号に掲載されたウォーレン・バフェットのインタビューは、次の有名な言葉で締めくくられています。「今こそ投資をして、お金持ちになりましょう」(Now is the time to invest and get rich.)。今回は同記事の中から、株を買うときにはどうしたらよいか、ウォーレンの助言をご紹介します。(日本語は拙訳)

常識的なものになりますが、あきれるほど安値になっている株を買うことです。どういう基準で安いのかというと、以前から使われているような、純資産、簿価、継続価値[DCF等]といった指標があります。あまり手を出しすぎるのではなく、自分の知っているものにこだわることです。自分で理解しているビジネスだけに的をしぼり、さきほど挙げた評価額や、よい経営者がいるか、厳しい時期でも深手を負わなくてすむかといった点で評価し、基準に達しないものは除きます。わたしの場合はハイテク企業やコングロマリットは理解できないので、手を出しません。そして、株価が上がりそうだから買うのではなく、自分で所有したいと思う企業を買うのです。

Just commonsense ones. Buy stocks that sell at ridiculously low prices. Low by what standards? By the conventional ones of net worth, book value, the value of the business as a going concern. Above all, stick with what you know; don't get too fancy. "Draw a circle around the businesses you understand and then eliminate those that fail to qualify on the basis of value, good management and limited exposure to hard times." No high technology. No multicompanies. "I don't understand them," says Buffett. "Buy into a company because you want to own it, not because you want the stock to go up." (p.41)

以下の図は、この記事が掲載された頃のS&P500のチャートです。赤の矢印は、掲載号の発売日を示しています。さすがはウォーレン、どんぴしゃりです。








一方の日本市場、株価の底がいつやってくるのかわかりませんが、個人的には5月から株を買い進めています。先走ってしまったので、このところは手綱をひいていますが、アメリカ大統領選の11月に向けて、機をみながら買い続けるつもりです。

2011年12月29日木曜日

銀に関する基本知識(1)需要と供給

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12/28も銀CMEスポットは下落し、終値が$27.15(-5.50%)となりました。今夜はETFのSLVを少し買い増しします。








さて、今回は銀の需給動向について基本情報をご紹介します。わかりやすい参考資料がThe Silver Instituteにあります。World Silver Survey 2011 A Summaryです。

以下は、同書p.6にある2010年の世界の銀需給動向です。(日本語訳は拙訳)
単位は、Moz(ミリオンオンス)です。

■供給
鉱山からの新規産出 735.9
政府部門による売却 44.8
スクラップ 215.0
鉱山業者のヘッジ売り 61.1
--------------------------
合計 1,056.8

■需要
産業用途 487.4
写真 72.7
宝飾品 167.0
銀食器 50.3
コイン 101.3
純投資 178.0
--------------------------
合計 1,056.8

需給の両側の合計値が一致しているのは、需要側の純投資の値で帳尻を合わせているためです。

ここ10年ほどの需要動向の推移はp.10に載っています。総需要はほぼ横ばい状態だったのですが、構成比は変化しています。デジカメが主流となったことで写真用途が漸減する一方、産業用途が漸増しています。しかし写真向けはもはや70Moz強しか使われておらず、減りしろはあまり残っていません。銀の電気的特性を考えると今後も産業用途は増加すると思われるため、総需要は漸増すると個人的には予想しています。

2011年12月15日木曜日

金銀スポットも下落(2011/12/14)

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金と銀の値段がさがってきました。昨日の銀CMEスポットの終値は$29.02、銀ETFのSLVは$28.07です。3ヶ月ほど前に話題にしたときの水準に戻りました(9/23(金)のSLVは$29.98)。以下はCMEスポットの3年チャートです。









少しずつですが、またSLVを買い始めました。一方、株式のほうは静観中です。

2011年10月7日金曜日

チャンスに対する備え

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投資の成功要因としてチャーリー・マンガーの発言を先だって取り上げましたが、信越化学工業の金川会長が似ているのでご紹介します。先日読んだ『危機にこそ、経営者は戦わなければならない!』からの引用です。

経営者は、常に備えていなければなりません。ピンチに対してもそうですが、チャンスに対しての備えも重要です。
チャンスが来たときには資金がなければどうしようもありませんが、よそから資金を調達するというのは大変なことです。チャンスというのは突然来ることがよくあり、そんな場合には資金の用意はさらに難しくなります。

チャンスというのは本当に予測できないものです。ですから、いつそれがやって来てもいいように資金を用意しておくことが出来るならば、それが望ましいわけです。たとえ、チャンスがしばらくやって来ないとしても、キャッシュをそのまま保持しておくだけのことで、損をするわけでもなければ、会社が傾くわけでもありません。

この8月から、少しずつ株式を買い続けています。できるだけ安値で買いたいのですが、現在が株価の底なのかどうかは検討もつきません。歴史をふりかえると、下げ相場では30%から40%の下落は珍しくないので、まだ下がるのかもしれません。ですが、目の前の株価はそれなりのチャンスと捉えています。

割安になった既存銘柄を少し買い増し、また新規投資先をいくつか物色中です。既存のやつは自信を持って買い増しできるのですが、新規のほうは勉強不足なので、投資額はわずかにとどめています。ただしトライステージは安全余裕がそれなりに確保されていると判断し、牛歩ペースで買い続けています。

2011年9月22日木曜日

気に入っている株が値下がりしたら

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ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストのどちらのWebサイトも、トップ記事は株式相場の下げを取り上げています。MarketWatchでは「ダウ、350ポイントの下げ」とのこと。アメリカ、欧州、そして中国と、どこも先行きの暗い経済ニュースばかりです。

バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーであれば、買いを始めるのはまだ先だと思いますが、下げ相場での心がけとして「Poor Charlie's Almanack」で紹介されている彼のコメントをご紹介します。(日本語は拙訳)
もう何十年もやってきたことですが、我々が気に入っている株が値下がりしたら、たいていは、もっと買い続けました。何かが起きて自分の判断が間違っていたということになれば、売ってしまえばいいのです。でも自分の判断に自信があるんだったら、安値に乗じてもっと買うべきです。

Over many decades, our usual practices is that if [the stock of] something we like goes down, we buy more and more. Sometimes something happens, you realize you're wrong, and you get out. But if you develop correct confidence in your judgement, buy more and take advantage of stock prices.

というわけで、私もバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)を少しだけ買い増ししました。今回の単価は$65.58です。前回に買ったのは2009年3月9日で、単価(調整済)は$46.04でした。