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2021年3月8日月曜日

2020年度バフェットからの手紙(4)想いは今も同じ

2020年度「バフェットからの手紙」より、前回投稿につづいてウォーレン・バフェットが始めた投資パートナーシップの話題です。(日本語は拙訳)

チャーリー[・マンガー]は1962年に自身のパートナーシップを設立し、わたしと同じように良好に運営していました。わたしも彼も機関投資家を抱えたことはありませんでした。そのため、わたしどものパートナー[=有限責任組合員]のなかに、金融面で洗練された人はほとんどいませんでした。わたしどもの企てに参画してくれた人たちは、わたしどもがおのれの資金と同じように彼ら自身の資金も扱ってくれるものだと、単純に信頼してくれました。直感的に、あるいは友人からの助言に従ったことで、その人たちは次の点を正しくも判断しました。わたしやチャーリーが資本を恒久的に欠損させる事態を著しく忌避する上に、十分にうまい成果をあげられると期待できなければ、彼らの資金をあずからないだろうと。

1965年にバフェット・パートーナーシップ(BPL)がバークシャーの経営権を獲得したことで、わたしは企業経営に足を踏み入れることになりました。BPLを解散しようと決めたのは1969年になってからでした。BPLはその年末に、持分の割合に応じた分配を実行することとなりました。現金と3社の株式をです。そのうち価額がもっとも大きかったのは、BPLで70.5%分を保有していたバークシャー株でした。

一方のチャーリーは、1977年に店じまいをしました。彼がパートナーに対して分配した資産には、ブルーチップ・スタンプ社の持分が大量にありました。彼のパートナーシップとバークシャーとわたしが共同で、同社の経営権を握っていたのです。そのためブルーチップ社は、わたしがBPLを解散した際に分配した3社の株式のひとつでもあります。

1983年にバークシャーとブルーチップ社は合併し、バークシャーに記載登録されている株主数は1,900名から2,900名に増加しました。わたしもチャーリーもすべての株主が、つまり継続株主・新規株主・見込み株主のいずれもが、理解を同じにしてほしいと考えました。

それゆえ1983年度の年次報告書では、バークシャーにおける「事業上の主要な原則」を冒頭のページに掲載しました。第一の原則は次のように始まっています。「わたしたちは会社法人の形態をとっているものの、わたしたちの心持ちはパートナーシップにあります」と。わたしたちの関係は1983年にそのように定められましたが、その定めは今も同じです。私もチャーリーもそして取締役諸氏も同様に、これから何十年にもわたってその宣言が、バークシャーにとってうまく働くにちがいないと考えております。

(つづく)

Charlie formed his partnership in 1962 and operated much as I did. Neither of us had any institutional investors, and very few of our partners were financially sophisticated. The people who joined our ventures simply trusted us to treat their money as we treated our own. These individuals - either intuitively or by relying on the advice of friends - correctly concluded that Charlie and I had an extreme aversion to permanent loss of capital and that we would not have accepted their money unless we expected to do reasonably well with it.

I stumbled into business management after BPL acquired control of Berkshire in 1965. Later still, in 1969, we decided to dissolve BPL. After yearend, the partnership distributed, pro-rata, all of its cash along with three stocks, the largest by value being BPL's 70.5% interest in Berkshire.

Charlie, meanwhile, wound up his operation in 1977. Among the assets he distributed to partners was a major interest in Blue Chip Stamps, a company his partnership, Berkshire and I jointly controlled. Blue Chip was also among the three stocks my partnership had distributed upon its dissolution.

In 1983, Berkshire and Blue Chip merged, thereby expanding Berkshire's base of registered shareholders from 1,900 to 2,900. Charlie and I wanted everyone - old, new and prospective shareholders - to be on the same page.

Therefore, the 1983 annual report - up front - laid out Berkshire's "major business principles." The first principle began: "Although our form is corporate, our attitude is partnership." That defined our relationship in 1983; it defines it today. Charlie and I - and our directors as well - believe this dictum will serve Berkshire well for many decades to come.

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