今週の日経ビジネス誌(2015年10月12日号 No.1811)で最終ページに掲載されている記事は、同誌ではおなじみの日本電産永守社長が、経営者としての心構えを説いたものでした。モーレツ型の彼らしさが表れたよくある内容ですが、企業や個々人や生物が生存する上での競争優位性の本質を突いており、ある種の清々しさを感じました。その箇所を引用します。
極端に言えば、技術は未熟でもいい。最初は足りないところがあっても、顧客や市場の要望に合わせてどんどん改良していけばいい。大事なのは、人より早く、そしてどんなことがあってもやり抜くガッツだ。そのためには、土曜も日曜も朝も夜もない。人の何倍も働く心がないとだめだ。(p.98)
2 件のコメント:
確か「有給休暇がない」と言った社員に、「今すぐ辞表を出せば、今月残りは有給になる」とN氏が言った、ということが朝日新聞に載っていた、と聞きました(もう8年ぐらい前ですが)。
今ならブラック企業の烙印を押されかねませんけど、当時はもみ消したようです。
gonchan0810さん、お久しぶりです。永守さんの逸話をありがとうございます。
加工組立型の製造業(おそらくは流通業も)で大きく成功した企業は、はたからみれば狂信的な企業文化を持つところが多いような気がします。競争優位を獲得するという視点に立つと、そこまで身を削らないと勝ち残れず、そこそこの地位を占められないのではと想像します。そして巨大化した企業の狂信はやがて官僚主義へと履き違えられて、来た道を逆向きに戻っていくことが多いように思います。
なお今回の日経ビジネスでは、東京エレクトロンの東社長のインタビュー記事も参考になりました(同社も組立型製造業の典型ですね)。AMATとの合併が破談になって、ある意味で注目されている企業だと思います。現役経営者の(少し長めの)インタビュー記事が読める点は、経済誌のありがたいところです。
ちなみに同氏は、週刊東洋経済最新号10/17にも登場していました。
どうもありがとうございました。またよろしくお願いします。
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