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2014年2月12日水曜日

風にさからって進もう(スティーブン・ローミック)

FPAのファンド・マネージャー、スティーブン・ローミックのやりかたには共感しており、何度か取り上げてきました。直近にご紹介した文章はポートフォリオの比率に関するものでしたが(過去記事)、今回ご紹介するのも同じ話題です。基本的な方針は全く変わっていないものの、この3か月間でポートフォリオがどのように微調整されたか要約されています。(日本語は拙訳)

FPA Crescent Fund Quarterly Commentary 4th Quarter (January 22, 2014) [PDF]

強風が吹く世の中ですが、我々は風に逆らうところがあります。つまり向かい風のときに買い、追い風のときに売りがちだという点です。現在は後者の傾向が強く、ご察しのように我々が株式に資金を投じている割合は、2013年には減少しました。好ましい市場環境だったので、16件の買い持ちポジションを売却しました。1つだけ損失を出しましたが、平均利益は買値の64%でした。また新規に9件を投資しました。その結果、市場が上昇しつづければ残念なこととなりますが、我々の正味株式資産の割合は1年前の61.3%から51.8%へ減少しました。我々の場合、株式の割合を決めるのは株式の価値とリスク対報酬によってであり。株式市場の動向ではありません。仮に明日の株価を今教えてくれたとしても、リスク対報酬の観点で興味をひかなければ、当然ながら我々は売り越すことになります。

現在は安い状況ではありません。GDPと比較した割合でみると、株価は頂点間近に迫っています。これより高かったのはドットコム・バブルの絶頂期だけです。


we live in a windy world but we're in the habit of leaning into it. We tend to buy with the wind in our face, and sell with it at our backs. Right now, there's more of the latter so, as you'd expect, our equity exposure declined during 2013. The favorable market allowed us to sell sixteen long equity positions during the year, at an average gain of 64% from cost, with just one generating a loss. We initiated nine new positions. The byproduct of this - unfortunate if the market continues to rally - is that our net equity exposure declined to 51.8%, down from 61.3% a year ago. We will let valuation and risk/reward guide our exposure, not the stock market. If the market gives us tomorrow's prices today and the risk/reward becomes unattractive, then we are unsurprisingly net sellers.

Things aren't cheap. Equity values, as a percentage of GDP, are near their peaks. The only time they were higher was at the apex of the dot com bubble.

過去記事「株式時価総額とGDPの比較グラフ」でも似たようなグラフをご紹介しています。そちらのグラフとは変動幅が若干異なっているようですが、傾向としては同じ方向を指し示しています。

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