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2013年12月12日木曜日

中国は活力を失うのか(経済学者ダロン・アセモグル他)

少し前に読んだ本『国家はなぜ衰退するのか』はそれなりに勉強になるところもあったのですが、気鋭の経済学者が書いたせいか、持論を踏まえて大胆な予測を試みている点がひっかかりました。今回引用するのはその話題、「今後の中国がどうなるか」について書かれた文章です。

私たちの理論は、中国に見られるような収奪的政治制度下の成長は持続的成長をもたらさず、いずれ活力を失うことも示唆している。(下巻 p.247)

こんにちの中国の経済制度が30年前とは比べものにならないほど包括的であるにしても、中国の経験は収奪的政治制度下の成長の例だ。近年、中国ではイノヴェーションとテクノロジーに重点が置かれているものの、成長の基盤は創造的破壊ではなく、既存のテクノロジーの利用と急速な投資だ。(下巻 p.250)


この手の本は好んで読むようにしていますが、著者が自説にこだわりすぎないもののほうが個人的には納得しやすいと感じています。以前に挙げたかと思いますが、たとえばキンドルバーガーの『経済大国興亡史』のような書き方には好感をもっています。

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