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2020年5月21日木曜日

人間業を超えている(ハワード・マークス)

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前回分の投稿でご紹介したハワード・マークスのメモから、ひきつづき引用します。前回同様、特に現在の局面では予測することがいかに困難であるか、具体例をあげながら反語的に説明しています。(日本語は拙訳)

投資家にとって未来というものは、幾千もの要因から決定されます。経済下における諸活動や、参加者の心理、外因性のできごと、政府の行動、天候などのほかにも、ランダムに生じるその他の要素がかかわってきます。つまりは、莫大なほどに多変量であることが問題なのです。現在の状況では主たる要素が4つありますが(Covid-19、経済、原油、連銀)、そのひとつである「疫病」だけを取り上げて考えてみましょう。以下に、Covid-19に関連するあらゆる疑問をあげてみます。

・無症状の人も合わせると、どれだけの人がこのウィルスに感染しているのか。

・ある感染者が別の人を感染させるには、どの程度の接触が必要になるのか。 

・ディスタンシング(対人距離の確保)やマスク着用といった施策は、このウィルスの感染をどの程度抑止するのか。

・感染すると、症状の程度はどうなるのか。なぜ重症、軽症、無症状といった形に分かれるのか。

・医療従事者の使う個人防護具や、入院患者用ベッドや人工呼吸器は、適切に供給されていくのか。

・治療処置は向上していくのか。それによって、症状の回復期間がどの程度短縮されるのか。また致死率をどの程度低下できるのか。

・年齢・性別・事前条件ごとの致死率はどうなるのか。若年層における疫病の影響は悪化するのか。

・回復した感染者は免疫を獲得するのか。それは終生免疫なのか。

・このウィルスは変異するのか。免疫は変異後のウィルスにも効果を有するのか。

・感染を予防するために抗体を接種することは可能になるのか。

・さらなる感染拡大を効果的に防止するために集団免疫を成立させるには、どれだけの人が免疫を獲得しなければならないのか。

・ソーシャル・ディスタンシングを実行することは、集団免疫の成立時期を遅らせることにならないか。またスウェーデン方式は適切なものなのか。

・ワクチンは発明されるのか。そうだとしたら、いつなのか。また必要な数量のワクチンが生産されて現場に流通するのは、いつごろなのか。米国がそれを入手するには、どこの列に並べばいいのか。

・ワクチン接種を拒絶する人は何名ぐらいになるか。また、それによる影響はどうなるのか。

・ワクチン接種は毎年必要になるのか。

・このウィルスは高温高湿な季節になると減退するのか。

・このウィルスは、人間社会と永続的に共存していくのか。「もうひとつの季節病」として対処可能なものとなるのか。

結局のところ私が言わんとしているのは、「集団としてのリスクを把握するために、そういったあらゆる考慮事項のバランスをとれる人は皆無に近い」という点です。そして、これはCovid-19だけに限定した例です。他の3つの要素それぞれに関連する数多くの疑問点について考えてみるとなれば、どうなることでしょうか。「このような多くの疑問点に相対して適切な解答を見つけ出し、それらの相互関係を考慮した上で、重要性に基づきながら数々の検討事項に適切な重みづけをする」、ウィルスのもたらす影響に対して現実的な結論を得るためにそういった作業を実行できる人が、一体どこにいるのでしょうか。それらすべての要因を同時にさばき、他のだれよりも優れた結論を出すには、飛び抜けた頭脳を備えていなければならないでしょう。(その仕事がコンピューターにもできないのは、まちがいないと思います。歴史的な先例を欠くなかで、あらゆる主観的決定が要求されることを考慮すれば、なおさらです)

For investors, the future is determined by thousands of factors, such as the internal workings of economies, the participants' psyches, exogenous events, governmental action, weather and other forms of randomness. Thus the problem is enormously multi-variate. Take the current situation with its four major components (Covid-19, the economy, oil and Fed), and consider just one: the disease. Now think about all the questions surrounding it:

- How many people have it, including those who are asymptomatic?

- How likely is contact with someone who's infected to create another case?

- To what degree will distancing and masks deter its spread?

- Will the cases be severe, mild or asymptomatic? Why?

- Will the supply of protective gear for medical personnel, hospital beds and ventilators be adequate?

- Will a treatment be developed? To what extent will it speed recovery and prevent fatalities?

- What will the fatality rate be relative to age, gender and pre-existing conditions? Will the impact of the disease on young people worsen?

- Will people who've had it and recovered be immune? Will their immunity be permanent?

- Will the virus mutate, and will immunity cover the new forms?

- Will it be possible to inject antibodies to prevent infection?

- How many people have to be immune for herd immunity to effectively stop the further spread?

- Will social distancing delay the achievement of herd immunity? Is the Swedish approach better?

- Will a vaccine be invented? When? How long will it take to produce and deliver the needed doses? Where will the U.S. stand in the line to get it?

- How many people will refuse to be vaccinated? With what effect?

- Will vaccination have to be renewed annually?

- Will the virus succumb to warm weather and humidity?

- Will the virus be with us permanently, and will it be controllable like "just another seasonal disease"?

Where am I going with this? My point is that very few people can balance all these considerations to figure out our collective risk. And that's just Covid-19. Now think about the many questions that pertain to each of the three other factors. Who can respond to this many questions, come up with valid answers, consider their interaction, appropriately weight the various considerations on the basis of their importance, and process them for a useful conclusion regarding the virus's impact? It would take an exceptional mind to deal with all these factors simultaneously and reach a better conclusion than most other people. (I believe a computer couldn't do so either, especially given all the subjective decisions required in the absence of historic precedent.)

2020年5月17日日曜日

将来の予測などできない(ハワード・マークス)

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オークツリーのハワード・マークスが、5月11日付で顧客向けメモを公開していました。今回のメモ"Uncertainty"を読んだのは、ちょうどバークシャー・ハサウェイの年次総会のトランスクリプトを読み終えたころでした。一読して、あたかもハワードが、ウォーレン・バフェットが総会でにじませた想いを代弁しているかのように感じました。

両者で特に共通していると思われたのは、現在の不確実性を好機として単純にはとらえていない点です。彼らはみずからが判断しかねる事象を謙虚に認め、そこから離れるあるいは安全余裕をとるといった行動をとるよう努めています。そこには、成功した年長者らしい知恵深さを感じます。

今回も常識人ハワードらしい主題が詰まったメモですが、全文が読むに値する文章です。今回からのシリーズで、興味深い箇所をご紹介します。(日本語は拙訳)

Uncertainty [PDF] (Oaktree Capital Management)

だれもが知っているように、今日私たちは4つの領域において前例のない(あるいは少なくともはなはだしく例外的な)事態をむかえています。その4つとは、Covid-19のパンデミック、経済の縮小、原油価格の崩壊、連銀及び政府による対応です。そのように、現在は考慮すべき点が数多くあるため、将来を予測することがことさら難しくなっています。

・経済の領域は、混乱して曖昧模糊としています。この分野が「暗澹(あんたん)たる科学」と呼ばれているのには、ふさわしい理由があります。それは、物理学のような「本物の」科学とは異なり、経済学には所与の解を得るために頼ることのできる、「もし甲であれば、乙である」といった一貫した諸定理が存在しない点です。繰り返し生じるパターンが存在するだけです。それは歴史的、論理的、あるいは観察的なものかもしれませんが、いずれにせよ単なる傾向に過ぎません。

・私が最近書いたメモのなかで、マーク・リプシッチ氏について何度か取り上げました。彼はハーバード大学T. H. Chan公衆衛生大学院で、疫学の教授を務めています。彼の述べた階層を私なりの表現にすると、次のようになります。(a)事実、(b)過去の経験に照らし合わせた論理的推論、(c)憶測。経済学は不確かなため、将来における経済面での事実というものは、あきらかに存在しません。経済学者や投資家は、過去にあったパターンから推論しているのです。ただしそれはせいぜい「信頼するに足らぬもの」であり、彼らの判断は多くの場合において、「憶測」と題するのが然るべきだと思います。

・今日では、次のような質問をたびたび受けます。「どのような形で回復するのでしょうか。V字かU字かW字か、あるいはL字ですか」「あなたが経験したなかで、今回の危機と一番似通っているのは、どれですか」。そういった質問に答えるには、歴史的な視点から考える必要があります。

・しかしながら、上述したような異例の展開になっている以上、今日に類するような事例は、過去にほとんどみられないか、皆無だと言えます。つまり、逃げ込んだり外挿するために使う過去のパターンは存在しません。先に申し上げたように、過去に経験したことがない以上、「これからどうなるのか、私にはわかる」と発言することはできません。

・今日起きている前例なき展開ゆえに、これほど将来を予測するのがむずかしいことは、滅多にありません。いや、4つの要因が同時に生じたことで、おそらくそれは不可能になっています。各要因を個別に理解することが難しいだけでなく、それらがどのように関連しあうのか、はっきりとわからないからです。たとえば次のような例が考えられます。

* 連銀及び財務省が実行する、莫大かつ多相的な貸付・給付・支援・債券購入のプログラムは、Covid-19に対する闘いによって経済がこうむった比類なき損害を帳消しにするほど、十分なものとなるのか。

* 経済活動を再開することで、以前と比較してどの程度まで回復するのか。また、そのことによって疫病の感染拡大がどの程度再燃するのか。再度のロックダウンがどの程度必要になってくるのか。

As everyone knows, today we're experiencing unprecedented (or at least highly exceptional) developments in four areas: the pandemic, the economic contraction, the oil price collapse and the Fed/government response. Thus a number of considerations make the future particularly unpredictable these days:

- The field of economics is muddled and imprecise, and there's good reason it's called "the dismal science." Unlike a "real" science like physics, in economics there are no rules that one can count on to consistently produce a given outcome, as in "if a, then b." There are only patterns that tend to repeat, and while they may be historical, logical and often-observed, they're still only tendencies.

- In some recent memos, I've mentioned Marc Lipsitch, Professor of Epidemiology at Harvard's T.H. Chan School of Public Health. In my version of hierarchy, there are (a) facts, (b) logical inferences from past experience and (c) guesses. Because of the imprecision of economics, there certainly are no facts about the economic future. Economists and investors make inferences from past patterns, but these are unreliable at best, and I think in many cases their judgments fall under the heading of "guesses."

- These days, I'm often asked questions like "Will the recovery be V-shaped, or a U, W or L?" and "Which of the crises you've lived through does this one most resemble?" Answering questions like those requires a historical perspective.

- Given the exceptional developments enumerated above, however, there's little or no history that's relevant to today. That means we don't have past patterns to fall back on or to extrapolate from. As I've said, if you've never experienced something before, you can't say you know how it's going to turn out.

- While unique developments like those of today make forecasting unusually difficult, the presence of all four elements at once probably renders it impossible. In addition to the difficulty of understanding each of the four individually, we can't be sure how they'll interact. For example:

* Will the massive, multi-faceted Fed/Treasury program of loans, grants, stimulus and bond buying be sufficient to offset the unparalleled damage done to the economy by the fight against Covid-19?

* To what extent will the reopening bring back economic activity, and to what extent will that cause the spread of the disease to resume, and the renewal of lock-downs?

2020年4月20日月曜日

嵐をむかえたバークシャーの舵取り(チャーリー・マンガー)

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バークシャー・ハサウェイの副会長であるチャーリー・マンガーが、ウォール・ストリート・ジャーナルの電話インタビューに応じていました。聞き手はジェイソン・ツヴァイク氏、同紙ではおなじみのコラムニストです。彼の文章は過去に何度か取り上げたことがあります。今回は、バークシャー経営陣の用心ぶりがうかがえる発言をご紹介します。(日本語は拙訳)

なお原典は有料記事ですが、以下のサイトにも全文が転載されているようです(某掲示板での情報提供に感謝します)。

Charlie Munger : 'The Phone Is Not Ringing Off the Hook'

「まあ、我々の状況は基本的に、最悪のタイフーン来襲を迎えたときの船長といったところですね」とマンガーは答えた。「ただただタイフーンをやり過ごしたいと願っていますよ。さらに言えば、大量の流動性を携えたまま乗り切りたいところです。『さあ、いいですか。みんな真っ逆さまに落ちているので、手持ちを全部注ぎ込んで事業を買いましょう』といった行動はとっていません」

さらに彼はこう言った。「純資産の90%を当社に投資している人たちもいます。だからウォーレン[・バフェット]は、バークシャーが彼らにとって安全な投資先であり続けたいと望んでいるのです。いつであろうと我々は、安全な側にいるつもりです。果敢な行動は起こさないとか、機会をとらえないとか、そうは言っていませんよ。しかし基本的には、十分保守的にやるつもりです。その一方で当社は、いっそう強力になっていくでしょうね」

まさしく鈴なりとなった企業経営者たちが、バークシャーに資本要請の連絡をしてきたことでしょうね。

「いいや、来ていないですね」とマンガー氏は言った。「たいていの人は、すくみあがっていますよ。航空業界をごらんなさい。なにが起こっているのか、彼らはわかっていませんね。どこも政府とは交渉していますが、ウォーレンには連絡をとっていません。立ちすくんでしまってるわけです。かつてそういう事態に遭ったことがないのです。こういうことが起こる可能性は、彼らの手の内にはなかったわけですよ」

(中略)

「マクロ経済が今後どのようになるのかを、我々が正確にわかっているとは思いませんね」とマンガー氏は言った。「遅かれ早かれ、経済は復活してそこそこの状態に戻るとは思いますよ。しかし今回失われる以前の水準まで雇用が回復する可能性は、かなり低いでしょうね。少なくとも相当な期間においてはそうでしょう。実質的には、二度と戻らないと言えるのかもしれません。まあ、私にはわかりませんが」

「株式市場が過去に記録した諸々の安値よりも下回るのかどうか、うっすらとした考えも浮かびませんね」と、マンガー氏は言った。また、コロナウィルスによる社会活動停止は「生きていく上で忍従せざるを得ないこと」であり、なるようにしかならないとも言った。「他に何ができるのでしょうかね」

"Well, I would say basically we're like the captain of a ship when the worst typhoon that's ever happened comes," Mr. Munger told me. "We just want to get through the typhoon, and we'd rather come out of it with a whole lot of liquidity. We're not playing, 'Oh goody, goody, everything's going to hell, let's plunge 100% of the reserves [into buying businesses].'"

He added, "Warren wants to keep Berkshire safe for people who have 90% of their net worth invested in it. We're always going to be on the safe side. That doesn't mean we couldn't do something pretty aggressive or seize some opportunity. But basically we will be fairly conservative. And we'll emerge on the other side very strong."

Surely hordes of corporate executives must be calling Berkshire begging for capital?

"No, they aren't," said Mr. Munger. "The typical reaction is that people are frozen. Take the airlines. They don't know what the hell's doing. They're all negotiating with the government, but they're not calling Warren. They're frozen. They've never seen anything like it. Their playbook does not have this as a possibility."

(snip)

"I don't think we know exactly what the macroeconomic consequences are going to be," said Mr. Munger. "I do think, sooner or later, we'll have an economy back, which will be a moderate economy. It's quite possible that never again -- not again in a long time -- will we have a level of employment again like we just lost. We may never get that back for all practical purposes. I don't know."

Mr. Munger told me: "I don't have the faintest idea whether the stock market is going to go lower than the old lows or whether it's not." The coronavirus shutdown is "something we have to live through," letting the chips fall where they may, he said. "What else can you do?"

2020年4月17日金曜日

なにをどうすれば、こう上がるのか(ハワード・マークス)

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ハワード・マークスが矢継ぎ早にメモを公開していました(4月14日付)。今回中心となる話題は二つで、ひとつめは新型肺炎に対する政治的対応について、ふたつめは連銀による金融面での対応についてです。

Knowledge of the Future [PDF] (Oaktree Capital Management)

政治的対応については、むずかしい判断を取り上げていました。具体的には、ロックダウンを緩和して経済活動を再開することのマクロ的なトレードオフの是非についてです。ここでは、同じく著名な投資家エドワード・ランパートの言葉を借りて、冷徹な観点から選択肢を提示していました。一方でミクロ的な観点では、以前と同じ状態に少なくとも即座には復帰できないことも触れており、個々人の事情を慮っていました。全体としてみれば、個人的には同意できる主張でした。

もうひとつの話題は、連銀による無制限の金融緩和についてです。ボロ債券の底値買いを身上とする彼の立場からすれば、極端なまでの連銀の救済対応は商売上の好機を早々につぶすことにつながります。米国における投資家の一人としてその恨み節を公表した、といった具合の文章でしょうか。今回ご紹介するのは、その結びに当たる部分です。(日本語は拙訳)

どうやら市場は、将来に関する判断を下したようです。米国における[新型肺炎の]死者数は2万3000人を超えて、なお増加中です。失業保険の週次給付申請は、過去最大だった数字の10倍に達しています。そして、今四半期のGDP減少率は史上最悪になると予想されています。しかし、世間は治療体制やワクチン開発の見通しを歓迎しており、また投資家は「連銀と財務省が痛みを抑制してV字回復をもたらしてくれる」と判断しました。古くから言われているように、「連銀と闘うことはできない」、つまり連銀は望むところを達成できるわけで、投資家はそれに対して信を置いているのです。それゆえ、3月23日に底を打ったS&P500指数は23%上昇しました。過去に市場が上昇した局面では押しなべて資金抑制が懸念されましたが、今回はほとんど問題視されていない状況です。

しかし、義理の息子で芸術家のジャスティン・ビールは、これを不可解に感じています。土曜日のことですが、彼はこう話してくれました。「わたしにはわからんですよ。ウィルスが猛威をふるい、商売は休業中、一方で政府はそこらじゅうにカネをばらまいている。税収が減ること必至にもかかわらずですよ。なにをどうすれば、市場はこんなに激しく上昇するのですかね」。それは行方が開けたときに、露わとなるのでしょう。

The market seems to have passed judgment with regard to the future. U.S. deaths have reached 23,000 and continue to rise. Weekly unemployment claims are running at 10 times the all-time record. The GDP decline in the current quarter is likely to be the worst in history. But people are cheered by the outlook for therapies and vaccines, and investors have concluded that the Fed/Treasury will reduce the pain and bring on a V-shaped recovery. There’s an old saying that “you can’t fight the Fed” - that is, the Fed can accomplish whatever it wants - and investors are buying it. Thus, the S&P 500 has risen 23% since its bottom on March 23, and there’s little concern about the retrenchments that typically have been part of past market rallies.

But Justin Beal, my artist son-in-law, is mystified. “I don’t get it,” he told me on Saturday. “The virus is rampant, business is frozen, and the government’s throwing money all over the place, even though tax revenues have to be down. How can the market be rising so strongly?” We’ll find out as the future unfolds.

備考です。「芸術家のジャスティン・ビール」氏との姻戚関係をたどってみると、彼はどうやらハワードの継子の夫のようです。

・Nancy Marks, Justin Beal, Jane Hait, Sasha Puryear, Howard Marks at Sies Marjan and OMA Celebrate the opening of Countryside, The Future / id : 4229659 by Ryan Kobane/BFA.com


2018年8月8日水曜日

2018年バークシャー株主総会(14)貿易戦争と国家運営(後)

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バークシャー・ハサウェイ株主総会での質疑応答から、前回につづいて貿易戦争の話題です。(日本語は拙訳)

もしそのような状況にあるとしたら、そういった環境のもとで次の2つを実行する必要があります。この国にとって何が有益なのかはわかっているわけですから、それが現実的にどのような形でだれを損ねるのか、非常にうまく説明しなければなりません、たとえば、ニュー・ベッドフォードで当社が操業していた紡織工場で働いていた人が挙げられます。工員の半分はポルトガル語しか話せなかったので、ポルトガル語で説明する必要がありました。そして、彼らは唐突に仕事を失うことになるわけです。何年にもわたっていい仕事をしてきた人たちがです。

やるべきことは2つです。まずは、「全体としてみたときに有益となることに対して、個人が代償を支払っている」ことを理解しなければなりません。

次に、年齢などの理由から再訓練などとんでもないと考えられているところでは、その人たちを援助しなければなりません。同様に、この国全体としてみたときに利益となる物事によって犠牲になる人たちに対してもです。

そのためには社会全体が議員に働きかけて、全体としてみたときに利益が得られるような政策を発展させるように、うながす必要があります。それと同時に、そのプロセスにおいて経済的に押しつぶされる人が多くならないようにすることも必要です。この国では何年にもわたって、さまざまな領域でそうしてきました。

生産年齢にあって就業している人たちは、年寄りや子供の生活を支えています。たとえば、米国で赤ちゃんが生まれるということは、12年間の教育を受けさせる義務が生じます。それにかかる費用が、現在では15万ドルになることをご存知でしょうか。

この社会では、生産年齢人口に含まれる人たちと、老人や子供世代を結びつける仕組みがあります。そしてその仕組みは、時とともに改善されています。現状は「完璧」からほど遠いものですが、ここまで来る間にも改善されてきました。

適切な説明がなされた上で、犠牲になった人たちを政策面から援助する体制があれば、貿易はこの国にとって有益なものですし、またそのように説明できるものだと信じています。

そうは言いましたが、メイン州のデクスターで靴の生産に携わっていた人や、マサチューセッツ州のニュー・ベッドフォードで織機の仕事をしていた人、はたまたオハイオ州のヤングスタウンにある製鉄所で働いていた人たちを説得するのは、むずかしいことでした(拍手)。[過去記事]

And you need to do two things under those circumstances, if you have that situation. You know what’s good for the country. So, you have to be very good at explaining how it does really hurt, in a real way, somebody that works in a textile mill, like we had in New Bedford, where you only spoke Portuguese - half our workers only spoke Portuguese. And suddenly, they have no job. And they’ve been doing their job well for years.

You’ve got to do two things. You can - you’ll have to - you have to understand that that’s the price individuals pay for what’s good for the collective good.

And secondly, you’ve got to take care of the people that are - that - where retraining is a joke because of their age, or whatever it may be. And you’ve got to take care of the people that become the roadkill in something that is collectively good for us as a country. And -

That takes society acting through its representatives to develop the policies that will get us the right collective result, and not kill too many people economically in the process. And you know, we’ve done that in various arenas over the years.

The people in their productive years do help take care of the people that are too old, and too young. I mean, every time a baby is born in the United States, you know, we take on an obligation of educating them for 12 years. It’ll cost $150,000 now, you know? It -

We have a system that has a bond between the people in their productive years and the ones in the young and old. And it gets better over time. It’s far from perfect now. But it has gotten better over time.

And I believe that trade, properly explained, and with policies that take care of the people that are roadkill, is good for our country and can be explained.

But I think it’s a tough - it’s been a tough, tough sell to a guy that made shoes in Dexter, Maine or worked on a loom in New Bedford, Mass, or works in the steel mill in Youngstown, Ohio. (Applause)

2018年8月4日土曜日

2018年バークシャー株主総会(13)貿易戦争と国家運営(前)

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バークシャー・ハサウェイ株主総会での質疑応答から、現在の大きな問題である貿易戦争の話題です。その4字熟語が示すとおり、経済と政治の領域をまたいだ見解が述べられています。本シリーズ前回分の投稿はこちらです。(日本語は拙訳)

18. 鉄鋼関税についてマンガー曰く、「あのドナルド・トランプでさえ、正しいときもある」

<ウォーレン・バフェット>  質問所5番のかた、どうぞ。

<聴衆からの質問者; おそらく小学生> ウォーレン・バフェットさん、チャーリー・マンガーさん、おはようございます。ぼくの名前はイーサン・ムポーザです。ネブラスカ州のオマハに住んでいます。

ドナルド・トランプの関税政策は、バークシャー・ハサウェイの製造関連事業に影響するでしょうか。(拍手)

<ウォーレン> そうですね、今のところは鋼材費用がいくぶん増加しています。しかし以前にもお話ししたように、米国と中国の双方が、自らを転落させるようなことはしないと思います。入れ替わりは幾分あるでしょうし、人によってはありがたくない事態になるかもしれませんが、いかなる種類であろうと本物の貿易戦争がこの国で続くことはないと思います。

この手のことを過去に何度か経験してきたわけですから、そこから教訓を得てきたと思います。

ただし、米国が掲げる貿易方針の一部に不満を抱く人たちが出てくるとは思います。同様に、他所が実行することに対してわたしたちが不満に感じることもあるでしょう。しかし結局のところは、ひどい答えに達することはないだろうと思います。

チャーリーはどうですかね..

<チャーリー・マンガー> そうですよ。製鉄業界の状況は、米国製鉄業界にとって信じられないほどの逆風でしたよ。

たとえドナルド・トランプであっても、今回の件では正しい判断も下していますね。(笑いと拍手)

<ウォーレン> 常々言っていることですが、どんな大統領であろうとも、その人物は最高教育責任者であるべきです。フランクリン・ルーズベルトが大恐慌の時期に、語らいの場として炉辺談話[=ラジオ放送]を始めたのはそのためです。何をしなければならないのか、また何が起こっているのかを大衆へと伝達する上で、とても重要なことでした。

貿易とはことさら難しい問題です。これは、貿易による便益が基本的に目に見えないからです。もし米国内での生産を強制する規則が定められていたら、今日身に着けている衣服を買うのにどれほど支払うことになっていたでしょうか。あるいは、テレビ受像機などの値段はどうなったでしょうか。

いろいろと買い求めていたり、自分のビジネスを継続しているときに、どんな便益を享受しているのか、日常において気にかける人はいないはずです。

一方、[貿易政策によって被る]欠点については、とても明白で、ひどく痛みを伴うものがあります。当社がメーン州で営んでいた製靴会社(デクスター・シューズ社)で起きたように、もしみなさんが解雇されたとしたら、どんな気持ちになるでしょうか。非常に優秀な現場作業員で、自分の仕事に誇りを持ち、おそらくは両親もかつては同じように働いていたものの、米国製の靴は外国製の靴とくらべて競争力がないことを、唐突に見せつけられるわけです。

アダム・スミスやデヴィッド・リカードなどについて話せばよいとか、自由貿易や比較優位やその手のあらゆることの利点を説明すれば、と思うかもしれません。しかしそれでは何も変わりません。[参考記事]

55や60歳の人にとって再訓練などの話になったとしても、「だからどうした」と思うことでしょう。

ですから、「便益面はおもてに現れないものの、費用面は非常にわかりやすい」といった影響を、ある程度の割合の支持者が被る場合、そのような状況で行う政治は厄介なものになるわけです。

(つづく)

18. Munger on steel tariffs: “Even Donald Trump can be right”

WARREN BUFFETT: OK. Station five.

AUDIENCE MEMBER: Good morning, Warren Buffett and Charlie Munger. My name is Ethan Mupposa (PH), and I am from Omaha, Nebraska.

My question is, how will Donald Trump’s tariffs affect the manufacturing business of Berkshire Hathaway?

WARREN BUFFETT: Well, to date - (applause) - steel costs - we’ve seen steel costs increase somewhat. But as I said earlier, I don’t think the United States or China - there’ll be some jockeying back and forth, and there will be something that leaves some people unhappy and - but I don’t think - I don’t think either country will dig themselves into something that precipitates and continues any kind of real trade war in this country.

We - we’ve had that in the past a few times. And I think we’ve learned a general lesson on it.

But there will - there will be some things about our trade policies that irritate others. And there will be some from others that irritate us. And there will be some back and forth. But in the end, I don’t think we’ll come out with a terrible answer on it.

Charlie, I’ll let you -

CHARLIE MUNGER: Well, steel has - it reached - the conditions in steel were almost unbelievably adverse to the American steel industry.

You know, even Donald Trump can be right on some of this stuff. (Laughter and applause)

WARREN BUFFETT: The - the thing about trade - you know, I’ve always said that the president, whether it’s president - any president - needs to be an educator-in-chief, which [Franklin] Roosevelt was in the Depression. That’s why he had those Fireside Chats, and it was very important that he communicated to the people what needed to be done and what was happening around them, and -

Trade is particularly difficult, because the benefits of trade are basically not visible, you know. You don’t know what you would be paying for the clothes you’re wearing today if we’d had a rule they all had to be manufactured in the United States, or what you’d be paying for your television set, or whatever it may be.

No one thinks about the benefits day-by-day as they walk around buying things and carrying on their own business.

The negatives, and there are negatives, are very apparent and very painful. And if you’re laid off - like happened in our shoe business [Dexter Shoes] in Maine - and you know you are - been a very, very, very good worker, and you were proud of what you did, and maybe your parents did it before you, and all of a sudden you find out that American shoes - shoes manufactured in America - are not competitive with shoes made outside the United States.

You know, you can talk all you want about Adam Smith or David Ricardo or something and explain the benefits of free trade and comparative advantage and all that sort of thing, and that doesn’t make any difference.

And if you’re 55 or 60 years old, to talk about retraining or something like that, you know, so what?

So, I - it is tough in politics where you have a hidden benefit and a very visible cost to a certain percentage of a - of your constituency.

2018年7月16日月曜日

2018年バークシャー株主総会(12)米国における医療費の問題について(後)

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バークシャー・ハサウェイ株主総会での質疑応答から、前回のつづきでアマゾン社及びJPモルガン社との提携に関する話題です。お決まりのネタですが、ウォーレン・バフェットのジョークも楽しめます。(日本語は拙訳)

ただしこの提携は、利益を第一に考えて始めたものではありません。「従業員に対して優れた医療サービスをより安価に提供したい」、それがわたしたちの果たしたいことです。彼らが受けるサービスが現在よりも劣ったものになるのであれば、そのような考えに取り組むつもりは毛頭ありません。

しかし、「効果があり得る重大な変化を、実際に起こす方法がみつかるかもしれない」とわたしたちは考えています。そして、とてつもない抵抗が生じるであろうこともわかっています。

もし失敗におわるとしても、少なくとも挑戦したことにはなります。しかしこの件で必要な発想とは、わたしが「医療関係の諸専門誌をいくつか読んでブレイクスルーの瞬間を得たことで、あたかも医療機器システムのように組み込まれている一部分を取り替えることによって、何かしら貢献できる」と考えた程度のものではありません。

3つの組織にはおそらく100万名を超える従業員がいますが、わたしたちが公表したのちに、この件に携わりたいと希望する人からの連絡が止めどなくありました。現在は参画という段階ではないですが、もし効果的な発想に至ることができれば、いずれはそのような体制になるでしょう。つまりこの件で必要な発想とは、そのような水準のものです。

そして資源を投入できるか、要員を投入できるか、さらには何をおいてもCEOが重要です。要員を揃え、彼らを支援した上で、どうにかして良い方法を見つけられるだろうか。わたしたちの子供などの生涯において、18パーセントの数字が20や22パーセントに達することなく、良質な医療を享受し続けることができるものか。それというのも、結局のところ「無い袖は振れない」からです。

いずれは、それがわかるときが来ます。もし[バークシャー副会長の]アジート・ジェインであれば保険数理的に算定するでしょうから、わたしたちの構想には伸(の)らないでしょう。しかしそれでも、何かを成し遂げる可能性はあると思っています。

数値化できる人はいないと思いますが、わたしたちが何か重要なことを成し遂げる可能性はあります。なんといっても、実際に取り組む上で、わたしたちはほぼ最良の立場にあります。まぎれもなく適切なパートナーを得たわけですから、まずは行動に移して、行く末を見守りたいと思います(拍手)。

チャーリーはどうですか。

<チャーリー・マンガー> この種の公共サービスにおいて、成功を収めた先達がおりましたよ。何十年も前にさかのぼれば、ジョン・D・ロックフェラーが私財を費やして米国医療の分野を著しく発展させました。「著しい」という言葉がぴったりですよ。それに匹敵する発展をなしとげた人間は、他にはだれもいませんね。

ですから、ウォーレンがある方法でロックフェラーを模倣しているのは、その次になるわけです。たぶん良い結果になるでしょうがね。

<ウォーレン> ちなみにロックフェラーは非常に長生きしましたから、わたしは実際に3つの点で彼を真似している最中になります(笑)。

どうなるのかは、いずれわかります。しかし現在は多くの進展をみているところです。おそらく2,3か月のうちにはCEOを見つけられるでしょう。もし見つからなくても、締め切り的なものに間に合わせるだけのために、だれかを据えようとは考えていません。すばらしいパートナーがいるわけですから。

ただしわたしたちの提携では、正式な契約は結んでいません。ある会社の法務部門の人がお膳立てを進めていましたが、そこのCEOがとめました。

みなさんの所属する組織でも、多くの資源を抱えている部署があると思います。わたしたちも、わたしたちなりの官僚主義を抱えています。しかし、もし本当にもっともだと思えることがあれば、官僚主義を取り払うことができます。

支持を得られることもあれば、同時に反発も数多くあると思います。しかしわたしたちの考えが理にかなったものであれば、多くの米国企業から支持を集めるでしょう。

しかし言うまでもないですが、容易なことだったとしたら、すでに解決しているはずです。

<チャーリー> 簡単なことではないですよ。

<ウォーレン> そのとおりです。しかし挑戦してみるべきです。

But it is not a - the motivations are not primarily profit-making. They’re - we want to deliver - we want our employees to get better medical service at a lower cost. We’re not going to - we’re certainly not going to come up with something where we think the service that they receive is inferior to what they’re getting now.

But we do think that there may be ways to make a real - significant changes - that could have an effect. And we know that the resistance will be unbelievable.

And if we fail, we’ve at least tried. And - but they - the idea is not that I will be able to contribute anything to, you know, in some breakthrough moment, by reading a few medical journals or something - (laughs) - changing something that is as embedded as the medical system.

But the idea is that maybe the three organizations, which employ over a million people and which, after we announced it, we had a flood of calls from people that wanted to join in, but there isn’t anything to join into now. But they will if we have - come up with any ideas that are useful.

Whether we can - bring the resources, bring the person. And the CEO is terribly important. And then bring the person, support that person. And somehow, figure out a better way for people to continue to receive better medical care in the United States without that 8 percent - 18 percent - going to 20 or 22 percent, you know, in the lifetime of, you know, our children or something of the sort - because there are only a hundred cents in the dollar.

And we will see what happens. It’s - you know - if you were Ajit [Jain], actuarially figuring, it would not - you would not bet on us. But - I think there is some chance we will do something.

There’s a chance - nobody can quantify it - that we can do something significant. And we are positioned better than most people to try. And we’ve certainly got the right partners. So, we will give it a shot and see what happens.

Charlie? (Applause)

CHARLIE MUNGER: There is some precedent for success in this public service activity. If you go back many decades, John B. Rockefeller I, using his own money, made an enormous improvement in American medical care. Perfectly enormous. In fact, there’s never been any similar improvement done by any one man since that rivals it.

So Warren, having imitated Rockefeller in one way, is just trying another. And maybe it’ll work.

WARREN BUFFETT: Rockefeller, incidentally, lived a very long time. So I actually am trying to imitate him three ways there. (Laughter)

We’ll see what happens. But we are - we’re making a lot of progress. And I think we’ll probably have a CEO within a couple of months. But if we don’t have one, then we’re not going to pick somebody just because we want to meet any deadline or anything like that. We’ve got these wonderful partners.

We don’t have a partnership agreement among us. Somebody started drawing up one in a legal department and the CEO just put a stop to it.

They - you do have places that have a lot of resources. And while we all have our share of bureaucracy, we can cut through it if we’ve got something that we really think makes sense.

And we will get the support - we’ll get - we’ll get a lot of resistance, too. But we will get the support of a lot of American business, if we come up with something that makes sense.

But if it was easy, it would’ve already been done. There’s no question about that.

CHARLIE MUNGER: It’s not easy.

WARREN BUFFETT: No. (Laughs) But it should be tried.

2018年7月12日木曜日

2018年バークシャー株主総会(11)米国における医療費の問題について(前)

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バークシャー・ハサウェイ株主総会での質疑応答から、最近話題になっていたアマゾン社やJPモルガン社との提携話についてです。今回の質問者は、本題以外にも別の観点からの思いを込めて質問しています。しかしウォーレン・バフェットは脱線することなく、本題だけに集中して答えており、明快な捌きぶりだと感じました。なお、前回分の投稿はこちらです。(日本語は拙訳)

15. アマゾン社及びJPモルガン社との医療費関連の提携

<ウォーレン・バフェット> 質問所4番のかた、どうぞ。

<質問者> チャーリーさん、ウォーレンさん、おはようございます。私は御二方の熱烈なファンで、チャーリーが書かれた認知上のバイアス25項目については特に気に入っています[過去記事一覧]。そのため、本題から若干はずれるとは思います。

私はワシントン州のシアトルから参りました。デジタル・マーケティングの会社を一人で運営しています。フェイスブック上の広告や電子メールを使ったマーケティングを専門としており、それらを多用しています。チャーリーが説明されたコカ・コーラに関する詳細は、実に信頼できるものと感じています[過去記事一覧]。

顧客の製品が持つ構造を理解したり宣伝したりする方法を見つける際に、[前述した認知上のバイアスを]参考情報として利用しています。ですからチャーリーの示された認知上のバイアスが、インターネット関連の企業においてうまく働くことは、明言できます。

さて、アマゾンやJPモルガンと医療関連で提携するとのことで是非ともお聞きしたいのですが、インターネット関連の企業に対して例のバイアスを適用する方法を、御二方は理解されはじめたのでしょうか。あるいは事業を理解しているとすれば、他の道具を使うことにしたのでしょうか。それというのも、「理解していない事業には投資しない」と度々発言してこられたものですから。

<ウォーレン> そうですね、わたしたちは医療関連の企業を設立するつもりはありませんし、必ずしも保険業のような会社をつくるわけでもありません。ただ単に、わたしが敬愛し信頼するリーダーの率いる3つの組織が存在するだけのことです。それら3つが互いにやりとりをしている、といったものです。

チャーリーは正しくも次のような発言をしていたと思います。「1960年にはGDP比で5パーセントだったのが、現在は18パーセント近くに達しているシステムを、なんらかの方法で変更することは、ほぼ不可能である」と。そのようなシステムに対して、わたしたちは何とかしたいと望んでいます。

米国のビジネスは他の国とくらべると、医療費の面が大きな足かせとなっています。かつて米国が5パーセントでやっていた時代に、米国のように5パーセント程度でやっていた国々がありました。しかし今では、かの国々が11パーセント越えないあたりでやっているところを、米国はなんとか18パーセントに抑えている状況です。

まさしく1960年には、米国における一人当たり医療費は170ドルでした。しかし今では1万ドル以上を費やしています。

「無い袖は振れぬ」わけですから、費用の問題が生じます。米国実業界とその競争力の面で、この問題は寄生虫であると言えます。

米国よりも少ない費用でうまくやっている諸国とくらべると、一人当たりの医者数が米国のほうが少なかったり、一人当たりの病床数や看護師数も少ない例があります。

医療システム全体が扱う金額は3兆3千億ドルに達しています。これは連邦政府の歳入とほぼ同じ金額です。3兆3千億ドルもの金額が、システムにかかわる云百万・云千万もの人たちに分配されるわけです。そのお金の1ドル1ドルが有権者へとつながっています。まさしく政治と言えるものです。

わたしたちのCEO探しは、現在取り組んでいるところですが、きっと果たせるでしょうから、遠からず発表できると思います。しかし、このことがカギとなります。

だれもが認めているように、医療システムの費用面は、ある種制御不能となっています。しかし往々にしてだれもが、他人の過失によるものだと考えています。果たしてCEOとなるその人物が想像力を抱き、さらに人々を支援することを通じて、種々の重大な改善をシステムにもたらせるでしょうか。やがては解が見つかるでしょうが、容易なことではないと思います。

(つづく)

15. Health care costs partnership with Amazon and JPMorgan

WARREN BUFFETT: OK. (Laughter) Station 4.

AUDIENCE MEMBER: Good morning, Charlie and Warren. I know that seems a little bit out of order, but I’m a huge fan of yours, Charlie, mostly for your 25 Cognitive Biases.

I’m from Seattle, Washington. I run a one-person digital marketing firm that specializes in Facebook ads and email marketing. I use these a lot. I - your breakdown of Coca-Cola was really, really solid.

And I use that as reference when looking to how to understand the mechanics of my clients’ products and how to promote them. So I’m fairly certain that your cognitive biases work for internet-related companies.

Now that you’re partnering with Amazon [and JPMorgan] on health care, I’m curious, have you started to understand how to apply these biases to internet-related companies? Or is there another set of tools you use to decide if you understand a business? Because you guys talk a lot about not investing in businesses that you don’t understand.

WARREN BUFFETT: Well, health care is a - we don’t plan to start health care companies or, necessarily, insurers or anything. We simply have three organizations with leaders that I admire and trust. And we - mutually goes around all three.

And we hope to do something which Charlie correctly would probably say is almost impossible to change in some way a system which is - was taking 5 percent of GDP in 1960, and now is taking close to 18 percent.

And we have a hugely noncompetitive medical cost in American business, relating to any country in the world. The countries that - there were some countries that were around our 5 percent when we were at 5 percent. But we’ve managed to get to 18 without them going beyond 11 or so.

Literally, in 1960, we were spending $170 per capita on medical costs in the United States. And now we’re spending over 10,000.

And, you know, every dollar only has a hundred cents. So there is a cost problem. It is a tapeworm, in terms of American business and its competitiveness.

We don’t - we have fewer doctors per capita. We have fewer hospital beds per capita, fewer nurses per capita, than some of the other countries that are well below us.

And you’ve got a system that is delivering $3.3 trillion - that’s almost as much as the federal government raises - it’s delivering 3.3 trillion, or some number like that, to millions and millions and millions of people who are involved in the system. And every dollar has a constituency. It’s just like politics.

And whether we can find the chief executive, which we’re working on now, and which I would expect we would - we would be able to announce before too long - that - but that’s a key part of it.

And whether that person will have the imagination and support of people that will enable us to make any kinds of significant improvements in a system which everybody agrees is sort of out of control on cost, but what - but - but they all think it’s the other guy’s fault, generally - we’ll find out. It won’t be - it won’t be easy.

なお新会社のCEOは少し前に決定しています(6月20日付の公式発表[PDF])。選任されたのはアトゥール・ガワンデ氏、本ブログではチェックリストに関する過去記事で取り上げた人物です。チャーリー・マンガーごひいきの人物を選んだわけですね。

2016年3月12日土曜日

2015年度バフェットからの手紙(6)イノベーションによる代償

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2015年度「バフェットからの手紙」より、前回につづいて生産性向上に関する引用です。(日本語は拙訳)

労働者として長く雇用されてきた人たちが直面するのは、それとはちがった複雑な状況です。効率を求めてイノベーションと市場システムが互いにやりとりするようになると、多くの労働者は不要とされ、その技能は時代遅れになることがあります。人によっては、そこそこの仕事を他所でみつけられるかもしれません。しかしそうでない人たちには、取るべき道が残っていません。

低コスト競争によって製靴業のアジアへの移転が促進されたことで、ひとときは大成功していたデクスター・シューズ社[=バークシャーが買収した一社]は店じまいすることとなり、メイン州の小さな町で働いていた従業員1,600名をクビにしました。彼らは、他の技能を身に付けることのできる年齢を通り過ぎてしまった人ばかりでした。わたしたちが投じた資本はすべて失われましたが、それは許容できました。しかし労働者のみなさんの多くは、取り換えのきかない生計を失うことになりました。当社が元来営んでいたニュー・イングランドでの織物事業でも、それと同じ筋書きがゆっくりゆっくりと広がりました。終わりになるまでの20年間にわたって奮闘したのです。胸の痛む一例をあげますと、ニュー・ベッドフォードの工場で働いていた年かさの労働者の多くは、ポルトガル語を話す人たちでした。仮に英語ができたとしても、話せるうちには入りませんでした。ですから彼らには、代わりとなる次善の策がありませんでした。

しかしそのような破壊が生じるからといって、生産性を向上させる動きを阻止したり禁止することが解答にはなりません。かつて1,100万人ものアメリカ人が終生にわたって農場で働くよう強いられていたら、わたしたちが今日送っているような生活は得られなかったことでしょう。

そうするかわりの解決策があります。それは、働く意思を持っているものの、市場の力学ゆえに自身の技能に対して小さな評価しか受けられない人々へ、ほどほどの生活ができるような多様な救済策を講じるやりかたです(わたし個人としては、給付付き勤労所得税額控除制度(EITC)を改正・拡大するのが良いと考えています[過去記事]。働く意思のある人にとって米国はふさわしい国である、それを体現しようとする一例になるからです)。大多数のアメリカ人がますます豊かな生活を送れるからといって、その代償に不幸な人たちが貧しさにあえぐべきではないと思います。(PDFファイル23ページ目)

A long-employed worker faces a different equation. When innovation and the market system interact to produce efficiencies, many workers may be rendered unnecessary, their talents obsolete. Some can find decent employment elsewhere; for others, that is not an option.

When low-cost competition drove shoe production to Asia, our once-prosperous Dexter operation folded, putting 1,600 employees in a small Maine town out of work. Many were past the point in life at which they could learn another trade. We lost our entire investment, which we could afford, but many workers lost a livelihood they could not replace. The same scenario unfolded in slow-motion at our original New England textile operation, which struggled for 20 years before expiring. Many older workers at our New Bedford plant, as a poignant example, spoke Portuguese and knew little, if any, English. They had no Plan B.

The answer in such disruptions is not the restraining or outlawing of actions that increase productivity. Americans would not be living nearly as well as we do if we had mandated that 11 million people should forever be employed in farming.

The solution, rather, is a variety of safety nets aimed at providing a decent life for those who are willing to work but find their specific talents judged of small value because of market forces. (I personally favor a reformed and expanded Earned Income Tax Credit that would try to make sure America works for those willing to work.) The price of achieving ever-increasing prosperity for the great majority of Americans should not be penury for the unfortunate.

2016年2月20日土曜日

2016年デイリー・ジャーナル株主総会(3)所得格差について

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デイリー・ジャーナル社の株主総会の記事から、チャーリー・マンガーが所得格差の話題について語った箇所を引用します。前回分はこちらです。なおウォーレン・バフェットによる同じ話題は、過去の投稿でご紹介しています。(日本語は拙訳)

<所得格差について>
トマ・ピケティ[『21世紀の資本』の著者]も、バーニー・サンダース[民主党からの大統領予備選候補者]も、イカれ気味だというのが私の見方です。社会的平等に熱烈な人たちが何をもたらしたのか。ソ連と彼の国で起きた虐殺や、中国共産党支配が招いた大飢饉や、愛すべき北朝鮮もそうですよ。そういった悪しき先例を招いたわけですから、この種の情熱はどれも疑問に思いますね。平等を掲げていた中国では飢饉がありましたが、私有の権利を認めてからは生活水準が10倍向上しました。そのことで多大な不平等を生み出してはいます。サンダースはこの件についてまったくわかっていないのに、その考えを崇拝しているのですから。彼は一本気な人間[原文はJohnny One Note]なのですね。知性ある人間として、恥ずかしい人だと思います。ただし、我らが共和党にも彼より悪い人たちがいます。しかしそのような人たちのイカれかたは、少なくともサンダースとは違っています。サンダースの個人的な性質を考えると、一族のだれかと結婚させたいとは思いませんね。思弁家の一人として、彼はお粗末です。社会的平等は、ある効果を生みます。「得られる結果が相応なものであれば、人はその結果の違いを受け入れるものだ」とアリストテレスは言いました。タイガー・ウッズがあれほどに金持ちであるのは、だれでも承知しています。その一方、現在のアメリカで不相応に財産を得た人間とはだれでしょうか。[ビル・]ゲイツではないですし、起業家たちでもありません。相応ならぬ富を蓄えた一員に含まれる者、それは金融に携わる人たちです。だから彼らは妬まれているのですね。そしてその罪は、今こうして語っている人間にも当てはまります。何もせずに、もしくは非生産的な行動によって、不相応に多くの富を築くべきではないでしょう。不相応に富を成すことの問題を修正できれば、それは大きいと思います。通常の投資パートナーシップでは、含み益には課税されません。課税されない莫大な流動的資産が生み出されることは当然ながら腹立たしいですし、その実情を理解した人はそれ以上に感じるでしょうね。

しかしながら不平等とは、成功をおさめた発展中の社会では自然な成り行きです。上位1%の輩が何をするかって。彼らが重要な問題なのでしょうかね。金持ちが実際に手にしている力がどれほど些細なのかは、金持ちになれば理解できますよ。多額の金を費やして、実質的に得るものは何もありません。ですから、ピケティとサンダースはまちがっています。しかし相応でない富を得ることについては、注意を向けるべきですね。

Income inequality: "My attitude is that both [Thomas] Piketty and [Bernie] Sanders are a little nuts. People passionate about egality gave us the Soviet Union and all those murders and Communist China and the starvation and lovely North Korea. I am suspicious of all this passion that brings about such bad examples. China had egality and was starving but adopted property rights, and living standards increased 10x, but that created a lot of inequality. Sanders doesn't understand this at all and has a religion for it; he is 'Johnny One Note.' As an intellectual, Bernie is a disgrace. Now, I don't think he's any worse than some of our Republicans. But at least they're crazy in a different way. But I wouldn't have him [Bernie] marry into my family just for his personal traits. As thinker, he is bad. Egality has one effect: people will tolerate different outcomes, if the outcomes are deserved, according to Aristotle. People are understanding that Tiger Woods is so rich. Who is getting undeserved money in America now? Not Gates or creators of businesses. Financiers are among those who do receive undeserved wealth and have caused envy. Even the man talking [referring to himself] is guilty of this. We don't want a lot of undeserved wealth for doing nothing or acting counterproductively. Fixing undeserved wealth would be extraordinary. Normal investment partnerships pay no taxes on unrealized gains. Naturally, enormous liquid wealth created not taxed is resented and would be more so if people actually understood it."

"But inequality is the natural outcome of a successful, advancing civilization. What the hell is the guy at the top 1% to do? Is he the main problem? When you get rich, you finally realize how little power the rich really have - they will spend a lot and get practically nowhere. Piketty and Sanders are wrong, but undeserved wealth needs some attention."

2015年11月26日木曜日

この世界には2種類の知識がある(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが2007年に南カリフォルニア大学グールド・ロースクールの卒業式で述べた祝辞の15回目です。すばらしいです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

私がよくとりあげる話に、マックス・プランク[物理学者]のことで言い広められているものがあります。こんな逸話です。ノーベル賞を受賞したあとの彼は、新しい量子力学の標準となる講義をドイツ国内で同じようにして回りました。そうするうちに彼のお抱え運転手を務めていた人間が講義の内容を暗記してしまいました。そこでプランクにこう申し出たのです。「プランク教授、いつも同じでは退屈かと存じますので、ミュンヘンでは手前が講義をして、だんなさまは運転手の帽子をかぶってお座り頂くのはいかがでしょう」。プランクは「ぜひとも」と答えました。朝目覚めた運転手は量子力学の長い講義をしました。ところが話の済んだ後に、物理学のある教授が席を立ち、おぞましいこと極まる質問を投げかけてきました。そこで話し手は次のように答えました。「これはまた、ミュンヘンのような進んだ街で、そのように初歩的な質問を受けるとは思いもよりませんでした。それでは、私の運転手に答えさせるとします」(聴衆笑)。[同じ話題にふれた過去記事]

しかし私がこの話をしたのは、すばやく機転を利かせた主人公を誉めたいからではありません。この世界には2種類の知識があると考えるからです。ひとつはプランクが到達した知識で、人が真実を理解する類いのものです。努力の末に勝ち取ったものであり、それだけの資質も備わっていました。もうひとつが運転手のみせた知識です。彼が学んだことは長々と話をするためのものでした。話し手は大物めいて見えるかもしれませんし、良い声質の持ち主たることもあるでしょう。見事な印象を与えるかもしれません。しかし結局のところ彼らの得た知識とは運転手の知識であり、真なる知識を装ったものにすぎません。これで私は、米国における実質的にすべての政治家を描写したと思います(聴衆拍手)。みなさんはこれからの人生において、なるべく多くの責任をプランク的知識を持つ人々へ担わせようとすれば、そして運転手的知識を持つ人から取り除こうとすれば、そこで問題が生じると思います。みなさんに反対する強烈な力が働くからです。

私の属した世代はみなさんの世代に対していくらか失敗を残してしまいました。カリフォルニアの議員として左派からは折り紙付きの左翼を、右派からも折り紙付きの右翼をますます送り込み、議会のほとんどを占めるようになったからです。そのだれも排除することはできません。これが、我々の世代がみなさんの世代へやってしまったことです。みなさんならば、「ずっとずっと単純であってほしい」と望まないわけはないですよね。

I frequently tell the apocryphal story about how Max Planck, after he won the Nobel Prize, went around Germany giving a same standard lecture on the new quantum mechanics. Over time, his chauffeur memorized the lecture and said, "Would you mind, Professor Planck, because it's so boring to stay in our routines, if I gave the lecture in Munich and you just sat in front wearing my chauffeur's hat?" Planck said, “Why not?” And the chauffeur got up and gave this long lecture on quantum mechanics. After which a physics professor stood up and asked a perfectly ghastly question. The speaker said, "Well, I'm surprised that in an advanced city like Munich I get such an elementary question. I'm going to ask my chauffeur to reply." (Audience laughs.)

Well, the reason I tell that story is not celebrate the quick wittedness of the protagonist. In this world I think we have two kinds of knowledge: One is Planck knowledge, that of the people who really know. They've paid the dues, they have the aptitude. Then we've got chauffeur knowledge. They have learned to prattle the talk. They may have a big head of hair. They often have fine timbre in the voices. They make a big impression. But in the end what they've got is chauffeur knowledge masquerading as real knowledge. I think I've just described practically every politician in the United States. (Audience claps.) You're going to have the problem in your life of getting as much responsibility as you can into the people with the Planck knowledge and away from the people who have the chauffeur knowledge. And there are huge forces working against you.

My generation has failed you to some extent. More and more, we're delivering to you in California a legislature in which mostly the certified nuts from the left, and the certified nuts from the right, are allowed to serve. And none of them are removable. That's what my generation has done for you. But, you wouldn't like it to be too easy, would you?

2015年9月2日水曜日

現在の米国民主主義の欠陥(ジェレミー・グランサム)

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GMOが2015年第2四半期レターを公開しています。ジェレミー・グランサムは投資におけるマクロ的なテーマをいくつかあげて、自分の見解の一部を記しています。今回は、米国における民主主義についての文章から引用します。(日本語は拙訳)

Ten Quick Topics to Ruin Your Summer [PDF] (GMO Quarterly Letter 2Q 2015)

7. 民主主義と資本主義における欠陥について考えてみる

民主主義について

「我々の調査によって浮かび上がった核心とは、次のようなものだった。経済的エリートや各種事業に関わる者を代表する組織的な団体は、米国政府が遂行する政策に対して独立した立場から大きな影響を及ぼす。それとは反対に、平均的な市民や興味をともにする者の単なる集団は、独立した影響力をほとんどあるいは一切持っていない」。これは、ギレンズとペイジが昨秋に発表した論文で示した決定的な結論です。収入水準を細分化できた政策約1,800件を調査した結果、収入の上位10%以上の人たちを「エリート」とざっくり定義すると、「選挙を通じた多数決による民主主義」は概して過去のものとなったことを見いだしたのです。

同調査について手短に済ませておくには、次の点を指摘しておけば十分だと思います。連邦議会が平均的な法案を可決する割合は31%です。提出された法案が平均的な市民の嫌がるものである場合、その確率は30%に低下します。一方で、平均的市民の望む法案では32%へ上昇します。ところがそれと対照的に、経済的エリートが望む法案の場合、絶対の保証はないものの、可決される確率は60%に上昇します。そしてエリートたちがその問題を心底嫌悪する場合、死刑宣告を受けたも同然で、法案可決の確率は1%になります。

その確率が1%なのか0.01%なのか、あるいは上位2,000件ほどだけが実際にその数字を決めているのか、いずれそれらを知ることは役に立つと思います。実のところ、[エリートが]上位10%ではないのは明らかだからです。それはさておき、そのデータ自身は次のように語っています。「人民の、人民による、人民のための政治」は、現実問題としてこの地上から消え失せてしまったようだ、と。もしリンカーンがいればまちがいなく、「それを蘇らせよう」と檄を飛ばすことでしょう。(PDFファイル19ページ目)

7. Trying to understand deficiencies in democracy and capitalism

Democracy

"The central point that emerges from our research is that economic elites and organized groups representing business interests have substantial independent impacts on U.S. government policy, while mass-based interest groups and average citizens have little or no independent influence." [Emphasis added.] This is the killer conclusion of a paper last fall by Gilens and Page. Based on the study of almost 1,800 policy issues for which income breakdowns were available, and defining the "Elite" generously as those above the 90th percentile, it finds that "majoritarian electoral democracy" is largely a thing of the past.

To keep the review of this study short, it is probably only necessary to point out that the average bill in the U.S. Congress has a 31% chance of passing; this chance falls to 30% when the proposed legislation is hated by average citizens and rises to 32% when they love it! In contrast, love from the economic elite, although not absolutely guaranteeing success, raises the chances of its passing to 60%. But when the elite truly detest an issue, it is like passing a death sentence: About 1% of these bills pass!

It would be helpful to know one day whether it is the 1%, the .01%, or only the top 2,000 or so who really drive this data, for it is surely not the top 10%. Other than that, the data speaks for itself: It would seem that "government of the people, by the people, for the people" has indeed, for practical purposes, "perish(ed) from the Earth." Lincoln would no doubt urge us to try to resuscitate it.

2015年7月16日木曜日

2015年デイリー・ジャーナル株主総会(10)シンガポールについて

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デイリー・ジャーナル社の株主総会の記事から、チャーリー・マンガーお気に入りのリー・クアンユーの話題です。引用元の記事はいつもと同じですが、今回は記事Part3からです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

Charlie Munger's 2015 Daily Journal Annual Meeting - Part 3 (Forbes)

<質問> オーストラリアのシドニーから参りました。チャーリー、リー・クアンユーの話に戻りたいのですが、彼がシンガポール政府で築いた文化が、現在あるいは将来において維持される可能性はどれぐらいでしょうか。

<マンガー> あの国はうまくやっていますよ。リー・クアンユーは昔のやりかたを変えました。腐敗を排除するとともに、それが生じにくいように変えたのです。かなりの額の報酬を与えることになりました。ですから、シンガポールでは盗みをして得をする理由がありません。議会や上級の政府役人は、たとえば相当な報酬を得ていますし、尊敬も集めています。

彼がシンガポールに残したことは、今後もうまく機能し続けると思います。ただし「彼がそうやって成功した頃には、中国はまだそうしていなかった」、それは言えるはずです。現在のシンガポールは中国と厳しい競争をしなければなりません。

<質問> 彼のご子息や前任者が起こした変化はどうですか。たとえばシンガポールにもカジノが許可されましたが。

<マンガー> それはおぞましいですね。ほかの通常のビジネスとくらべて、カジノの経営は大いに儲かります。在庫はいらないうえに、紙幣を印刷する認可を得ているようなものですから、その誘惑に逆らえないのです。だから彼としては、カジノでは外国人だけがプレーできるようにしたわけですよ。自国民を堕落させたくなかったのですね。私は悪魔と褥を共にしたいとは思いません。しかし、カジノを許可するとなった時には、すでにクアンユーは実権を握っていませんでした。彼がもっと若ければそうしなかった、と思いたいですね。

この国ではカジノやくじがそこらじゅうに創り出されています。米国にとってそれが望ましいとは、私は考えていません。発展した社会において望むべき展開ではないからです。アホな政治家はその毒を加えることで短期的な問題を解決しようとします。なんとも彼らには地獄の底がお似合いですよ。つまり「事実上彼ら全員をお払い箱にしたい」と言っているのです。というのは、事実上彼ら全員がそうしてきたからです。新しいカジノができない場所など見当たらないでしょう。テレビのコマーシャルでは、テーブルを囲む連中が勝ちをあげて喜んでいますね(笑)。

あの宣伝は偽りです。「トントンまで戻れば」と思いつめる絶望的な顔をした連中が勝負の席についている姿を出すべきですよ。そういった映像が茶の間のテレビに映し出されるのを想像してみたらどうですか。

Q: Charlie, I'm here from Sydney, Australia. I'd like to just come back to Lee Kuan Yew. What are the chances of that culture continuing with the current government and future governments of Singapore?

Mr. Munger: They're pretty good. Lee Kuan Yew left a base, eliminated the corruption, made it hard to get in, and paid the people a lot. There's no real incentive to steal in Singapore. Either in Parliament or as an advanced government administrator, you get paid very well, and you're admired, and so forth.

I think what he's left in Singapore will continue to do very well. But of course, he rose when he was doing it and China wasn't. Now Singapore has to compete with China. China makes it harder.

Q: What about the changes since his son or predecessor came in, for example, allowing casinos to come into Singapore…

Mr. Munger: I would have hated that. You make so much money running a casino, compared to any normal human business. There are no inventories, it's like having license to print money, and people just can't stand the temptation. So, he organized a casino business. Only foreigners can play; he didn't want to ruin the locals. I would not have slept with the devil that much. But Yew was no longer really in power when that happened. If he'd still been young, I'd like to think he would not have done that.

I do not consider it desirable in the United States that we've created casinos and lotteries everywhere. That was not a desirable development in an advanced civilization, and the damn politicians that solve their short-term problems by bringing in this poison deserve to be in the lowest circle of hell. That means that I'm consigning practically all of them, since practically all of them have done it. I can hardly find a place where they aren't putting in new casinos. And the advertising on TV is happy people winning at the table.

[laughter]

Talk about false advertising! You should look at the desperate faces of people trying to get even at the table. Imagine making your living putting those kinds of images on television.

2015年5月24日日曜日

最低賃金の引き上げよりもすぐれた政策(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットがめずらしくTweetしていました(今回で7件目)。政治と経済に関わる話題を、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)へ寄稿したとのことです。今回は同記事から一部を引用します。(日本語は拙訳)


Better Than Raising the Minimum Wage (WSJ)

この国の経済政策では大きな目標として次の2つを掲げるべきだ、とわたしは考えています。ひとつめは、わたしたちのような裕福な社会では、働きたいと望むあらゆる人が十分な生活をおくれるだけの収入を得られるように目指すことです。もうひとつは、そのための施策がどうであろうと、この国の市場システムをゆがめてはならないことです。それは成長や繁栄をみちびく大切な要素だからです。

ところが最低賃金をそれなりに引き上げるとする案が出てくると、ふたつめの目標は打ち砕かれてしまいます。どんな仕事だろうと、最低でも時給150ドル(=約1800円)がもらえればいいとは思います。しかしそのような最低額では、雇用が大幅に減少するのはほぼまちがいありません。基礎的な技能しか持たないたくさんの勤労者を直撃するでしょう。一方で小幅な増加にとどまれば、もちろんうれしいことはたしかですが、多くの勤勉なアメリカ人が貧困から抜け出せないままだと思います。

もっと良い解決案があります。それは、給付付き勤労所得税額控除制度(EITC)を大幅かつ慎重に形成拡張することです。現在その制度は数百万人の低所得勤労者が利用しています。請求者たる勤労者の収入が増えれば支給額は減額されますが、やる気を削ぐことにはなりません。賃金が増えれば収入全体は増えるからです。制度の使い方はかんたんです。まず確定申告をします。すると政府が小切手を送ってきてくれます。

給付付き勤労所得税額控除制度の本質は、労働に対して報酬を出し、勤労者が自分の技能を向上させるよう仕向けることです。それとあわせて重要なことがあります。市場力学をゆがめないので、雇用を最大化させることができます。

In my mind, the country's economic policies should have two main objectives. First, we should wish, in our rich society, for every person who is willing to work to receive income that will provide him or her a decent lifestyle. Second, any plan to do that should not distort our market system, the key element required for growth and prosperity.

That second goal crumbles in the face of any plan to sizably increase the minimum wage. I may wish to have all jobs pay at least $15 an hour. But that minimum would almost certainly reduce employment in a major way, crushing many workers possessing only basic skills. Smaller increases, though obviously welcome, will still leave many hardworking Americans mired in poverty.

The better answer is a major and carefully crafted expansion of the Earned Income Tax Credit (EITC), which currently goes to millions of low-income workers. Payments to eligible workers diminish as their earnings increase. But there is no disincentive effect: A gain in wages always produces a gain in overall income. The process is simple: You file a tax return, and the government sends you a check.

In essence, the EITC rewards work and provides an incentive for workers to improve their skills. Equally important, it does not distort market forces, thereby maximizing employment.

2014年11月12日水曜日

チャーリー・マンガーの炉辺談話(6)燃やしたほうがマシだった

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米ウォール・ストリート・ジャーナルのブログで、ジェイソン・ツヴァイク氏がチャーリー・マンガーにインタビューした記事、今回が最後です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問> 会計について

<マンガー> 今や会計事務所では(2002年のサーベンズ・オクスリー法や2010年のドッド・フランク法が成立し、当局による規制が実施されたことで)、非常に多くの人間を雇わざるを得なくなりました。ですから必要な新人をまるごと採用するには、基準を下げないといけない状況になったのです。政府は会計士に対して警吏たれと要求しますが、警察官ができるほどに聡明な人はわずかです。会計士に警察をやらせようなどと期待してはいけません。会計事務所は会計士を統率する倫理的な心構えを持つべきです。あらゆる企業は、たとえ完璧に合法だとしても自社にとって相応しくないことは、長々と書き連ねておくべきです。監査役を警吏にしてしまうと、監査上の対立が増すごとに会計士と顧客の間で緊張が高まります。すると多くのことが隠匿され、コストは増加し、結局だれにとっても悪い事態へと進むことになります。

On accounting:

Accounting firms now [in the wake of regulatory requirements under the Sarbanes-Oxley Act of 2002 and the Dodd-Frank Act of 2010] have had to hire so many people that they have had to go way down in the bucket to get all these new employees. The government is asking accountants to be policemen, but the number of people smart enough to be qualified for policing is too low. We shouldn't be expecting accountants to do the policing. Firms should have the ethical gumption to police themselves: Every company ought to have a long list of things that are beneath it even though they are perfectly legal. Every time you increase the antagonism of the audit by making the auditors the policemen, you increase the tension between the accountants and the clients. More things end up getting hidden, costs go up, everyone ends up worse off.

<質問> 新聞業界の凋落について

<マンガー> この国で新聞業界が果たしてきた役割は、まぎれもなく卓越したものでした。言論界は何十年にもわたって、もう一つの政府、それもおよそ優れた規範として機能してきたのです。新聞社を経営していた人たちの多くは、最高の倫理基準を抱き、社会の利益に関する純粋な良識を備えていました。新聞が死にゆく様を目のあたりにして、この社会が迎える将来を案じています。いったい何が新聞の代わりを果たすことになるのか、まだわかりません。しかし、悪くなるのは目に見えています。

On the decline of newspapers:

The role that newspapers played in this country has been absolutely remarkable. The Fourth Estate functioned for decades like another, almost better form of government in which many newspapers were run by people of the highest ethical standards and a genuine sense of the public interest. With newspapers dying, I worry about the future of the republic. We don't know yet what's going to replace them, but we do already know it's going to be bad.

<質問> 資産運用業界で多く見られるばかばかしさについて

<マンガー> 2000年当時の話ですが、ベンチャーキャピタル・ファンドは総額にして10兆円もの資金を集め、インターネット関連の新興企業に注ぎこみました。10兆円ですよ。そうするぐらいなら、最低でも5兆円は桶にでも放り込んで、溶接バーナーで燃やしたほうがマシでしたよ。あれは、手数料で商売している資産運用会社によくある狂ったやり方です。だれもが資産運用のマネージャーをやりたがります。できるだけたくさん資金を集めて、狂ったようにトレードしあって、結局は上前をはねたいのですね。知り合いのある男で非常に頭が良くて有能な投資家がいますが、彼にこう質問したことがあります。「顧客の機関投資家には、どれだけリターンをあげるつもりだと説明しているのかね」。彼が答えました。「20%ですよ」。なんとも呆れました。それが不可能なことを彼は承知しているはずです。しかし彼はこう続けました。「チャーリー、いいですか。もし低い数字を示せば、一銭も投資してくれないのですよ」。資産運用業界というのはイカれてますね。

On the absurdity of much of the money-management industry:

Back in 2000, venture-capital funds raised $100 billion and put it into Internet startups - $100 billion! They would have been better off taking at least $50 billion of it, putting it into bushel baskets and lighting it on fire with an acetylene torch. That's the kind of madness you get with fee-driven investment management. Everyone wants to be an investment manager, raise the maximum amount of money, trade like mad with one another, and then just scrape the fees off the top. I know one guy, he's extremely smart and a very capable investor. I asked him, ‘What returns do you tell your institutional clients you will earn for them?' He said, ‘20%.' I couldn't believe it, because he knows that's impossible. But he said, ‘Charlie, if I gave them a lower number, they wouldn't give me any money to invest!' The investment-management business is insane.

<質問> 機関投資家や個人投資家が行うデリバティブや株式の高速トレードについて

<マンガー> あれでは幼児殺しですね。ラスベガスで店をやっている人が善人に見えますよ。

On rapid trading of derivatives and stocks by institutions and individuals:

It's like the slaughter of the innocents. It makes the people who run Las Vegas seem like good people.

2014年10月8日水曜日

チャーリー・マンガーの炉辺談話(3)綱渡り師がわかっていたこと

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米ウォール・ストリート・ジャーナルのブログで、ジェイソン・ツヴァイク氏がチャーリー・マンガーにインタビューした記事のつづきです。短いので、今回は2つの話題です。(日本語は拙訳)

<質問> バークシャーのパートナーである3Gキャピタル社のような、大企業を買収して効率経営する会社のことを、どう考えていますか。

<マンガー> コスト削減の話題は微妙なものと感じています。この話題は普通、大勢の人が職を失うことを意味します。金持ちはますます裕福になり、その一方で多くの人がクビになるわけですね。しかし突きつめてみれば、企業が必要以上の人員を雇用して効率的に経営できないようでは、世の中のためになるとは思いません。全体としてみれば、企業がよりよく運営されることで社会を発展させることにつながります。

On firms like Berkshire partner 3G Capital, which takes big companies and streamlines them:

I'm sensitive to the issue of cutting costs, which usually means a lot of people losing jobs. Rich people end up getting richer and a lot of people get fired. But ultimately, I think we don't do the world a favor by employing more people than we need for companies to run efficiently. On the whole we advance civilization when companies run better.

<質問> あなたやバフェット氏が言うところの「自分の土俵」とは、どのようなものですか。

<マンガー> 孔子曰く、「これを知らざるを知らずとせよ、これ知るなり」。これと同じことをアリストテレスやソクラテスも言っています。自分の知らないことの範囲を把握することが大切だ、ということですね。それでは、この技能は教えたり学びとることができるものでしょうか。もし結果次第で損得が大きく振れるのであれば、たぶんできると思います。自分が認識していることの限界を知ることにおいて、ある種の人たちはきわめてうまくやっています。なぜならば、それが不可欠だからです。プロの綱渡り師を20年間務めて今なお存命の人を考えてみてください。もし自分が何を知っていて何を知らないのか正しく把握していなければ、綱渡りで命を落とすことなく20年間も続けてはこられなかったでしょう。彼の人はそのことを真剣に取り組んだのです。それをしくじれば命がないとわかっていたからですね。そう、生き長らえた者にはわかっていたわけです。

自分が何をわかっていないのか。それがわかっていれば、頭が良いことよりもずっと役に立ちますよ。

On what he and Mr. Buffett call "the circle of your competence":

Confucius said that real knowledge is knowing the extent of one's ignorance. Aristotle and Socrates said the same thing. Is it a skill that can be taught or learned? It probably can, if you have enough of a stake riding on the outcome. Some people are extraordinarily good at knowing the limits of their knowledge, because they have to be. Think of somebody who's been a professional tightrope walker for 20 years - and has survived. He couldn't survive as a tightrope walker for 20 years unless he knows exactly what he knows and what he doesn't know. He's worked so hard at it, because he knows if he gets it wrong he won't survive. The survivors know.

Knowing what you don't know is more useful than being brilliant.

2014年10月6日月曜日

2014年バークシャー株主総会; 公立学校教育について

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2014年5月に開催されたバークシャー・ハサウェイの年次株主総会から、おなじみの話題、米国における教育問題についてです。主題よりも、ウォーレンが冗談を説明するほうが長いです。(日本語は拙訳)

<質問56: 上海在住の質問者> 教育に対する投資はどうですか。米国と中国では、現在あるいは将来どのような違いがあるでしょうか。

<マンガー> これは、どんどん楽な質問になっていきますね(笑)。

<バフェット> 彼の言うことなら、なんでも賛成しますよ(笑)。

<マンガー> アメリカは公立の学校をおしゃかにしたことで、大きな間違いをしでかしました。一方、アジア諸国の社会ではその傾向が小さいと思います。彼らのやりかたをもっと見習ったほうがよかったですね。

<バフェット> チャーリーの言動が心配になった時はそれを口にすべきでない、そのことを思い出しました。うまく聴こえないことについて、こんな冗談があります。わたしにはすばらしいパートナーがいるが、彼は耳が悪くなっているようだ。そんなときにはどうすればいいのか。医者の話では、部屋の向こう側に立ってみろとのこと。そこでわたしは部屋の反対側に立って、こう言いました。「35ドルでGMを買うのがいいと思うけれど、どうだろう」。しかし返事がありません。次に部屋の半分まで近づいて、再び言いました。またもや返事はありません。とうとう、すごく近くまで歩み寄って語りかけました。「チャーリー、35ドルでGMを買おうと思っているけれど、どうかな」。3回目にして彼は「いいとも」と答えてくれました。大きな声ならば聴こえる、ということですね。

Q56: Station 9, Shanghai. Education investment - what is different now and in the future in US and China?

CM: We certainly are getting the easy questions! [laughter]

WB: Whatever he says I agree with. [laughter]

CM: I think America made huge mistake when they let public schools go to hell. I think Asian cultures are less likely to do that. I wish we were more like them.

WB: It reminds me, that whenever I get a little worried about Charlie, maybe I shouldn’t talk about it. There is a joke about not hearing well that goes like this: I have this wonderful partner, but I think his hearing is going. What should I do? Doctor told me to stand across room. So I stood across room and said, ‘I think we ought to buy GM at 35’. No response. I go halfway across room, say it again, and no response. So I walk right over to him and say, “Charlie I think we ought to buy GM at 35.” And he says, for the third time, YES! So speak up... 

2014年8月30日土曜日

再び累進消費税、そしてマクロ的な貯蓄と投資(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットが1994年にネブラスカ大学でおこなった講演その33(最終回)です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問者> 累進消費税の政策を支持するとのお話がありました[過去記事]。そのお考えは最善の案だと思いますが、うまくいくのは経済の調子がいいか、あるいは過熱しているときだと思います。もし1981年から82年にあったような厳しい不況の時期だとしたら、どう思われますか。

<バフェット> 累進消費税が制定されれば、法律がいつ施行されようとも、つづく1年間やおそらく2年間は経済が低迷するでしょう。単純にこう考えてみてください。この国で生産された製品の100%を消費していたとします。そこから突如5%を貯蓄しはじめることになれば、すぐには生産が増加しないと仮定すると、まあそうなるでしょうが、消費は95%に落ち込むでしょう。しかし毎月5000ドルを稼いでいる人が、家族のためにもっと貯蓄することに決めれば、その時点では消費を減らします。ですが、後になってから消費を増やすかもしれません、貯蓄した分が投資にまわって、そこから生みだされるものがあるからです。投資をいっそう誘発する消費税はどんな種類のものであっても、つづく1,2年間は経済に悪影響を与えます。だから、この政策は不興を買うわけですね。みなさんの家庭でも同じように、この話は人気がないと思います。つまり「もっと蓄えをして消費を減らそう」と掲げても、必ずしも勝利につながる論拠とはならないのです。しかし長い目でみれば、このやりかたをすれば富を築くことができます。ですから累進消費税がいつ導入されたとしても、しばらくは足をひっぱると思います。

1790年の頃を思い出してください。この国の人口の90%は農場で働いていました。そこでだれかが思い立って、トラクターやコンバインや耕運機を開発しようと言いだしたとしましょう。すると80%の人たちは仕事からあぶれ、少ない割合の人たちだけが農場に残れることになります。きっと、こう返答されるでしょう。「なんとおぞましい考えだ。そんなものは要らないね」。しかし200年にわたる長さでこの国を振り返ればわかるように、貯蓄を元手にした投資によって農作業から解放された人たちが他のあらゆる種類の仕事をこなしてきたのが現実です。短期的に考えると無職になる状況が思い浮かぶわけですから、おぞましい見通しに思えるかもしれません。しかしもうひとつのほうが頭に思い浮かんでいません。余剰となった人たちが長い期間にわたって、他のすべての種類のものを生産してきた事実のほうです。もし1790年当時のこの国のあらゆる農民にちょっとしたビデオ映像をみせて、こう言ったとします。「ここで農作業をするには息子さんや義理の息子さんなどみなさんの力が必要ですが、その代わりにこのトラクターを使ってみてください。ひとりで仕事ができますから、他の8人の仕事はなくなります」。そして高性能の農機を今後どうするか決めようとなったときに、住民投票を使うのは絶対に嫌ですね。これは、この国で投資の割合が増加するときに生じる問題なのです。もしテレビを通じて情報操作されており、政治的に非難されている状況であれば、累進消費税を説得できるか自信がありません。

今日はこうしてみなさんが集まってくださったことに、とても感謝しています。ネブラスカ大学に戻ってきて本当によかったです。最後になりますが、わたしたちのクォーターバック陣が健康であることを祈りましょう。みなさん、どうもありがとう。

Q. You support a progressive consumption tax policy. I think your idea is the best and works when our economy is booming or overheated. What do you think if our economy is in a severe recession like in 1981-82?

A. A progressive consumption tax, if enacted, would hurt the economy in the following year or maybe a couple of years, regardless of when it was introduced, simply because: If we are consuming 100% of the goods produced in the country and all of the sudden you say we're going to start saving 5%, that would take consumption down to 95%, assuming no immediate increase in output, which there wouldn't be. If you're making $5,000 a month and you decide to save more in your family, you're going to cut consumption at that point. Later on, you may increase consumption because of the product of that investment. Any kind of a consumption tax that induces more investment will hurt the economy in the following year or two, which makes it tough to sell. That makes it tough to sell in your own household, too. If you say we're going to start saving more and consuming less, that's not necessarily a winning argument. But it is the way to build wealth over time. I would say no matter when it was introduced, it would have a bite for a while.

Think back to 1790, when 90% of the people in the country were on farms. If some guy had come along and said we're going to develop tractors, combines, and cultivators that will put 80% of these people out of work so that a small percentage of people will be on farms, people would say, "That's terrifying, you know, we can't have that." Actually, saving and investment frees up people to do all kinds of other things, as you have seen on the long scale of 200 years of this country. It's a terrifying prospect to people in the short run, because they see the unemployment; they don't see those people being freed up to produce all kinds of other things over time. If you could have had a little video tape that you showed all the farmers in the country in 1790, and said, "Use this one tractor instead of needing all of your sons and sons-in-law and everybody else to farm this place, and you will be able to do it yourself. The other eight people will be unemployed," I would have hated to have a referendum on whether people wanted progress, in terms of better farm machinery. That is the problem with increasing the investment rate in the country. And, in a politically charged environment with sound bites on television, I'm not sure it could be sold.

Well, I want to thank you all for coming; it's been a real pleasure to return to the University of Nebraska and I hope we keep our quarterbacks healthy. Thanks.


ちなみに、今日8月30日はウォーレンの誕生日です。84歳になります。現地時間の30日はもう少しあとになりますが、Happy Birthday, Warren!

2014年8月10日日曜日

会計監査および医療制度改革の話題(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットが1994年にネブラスカ大学でおこなった講演その30です。一般的な話題が2つです。本講演もあと1,2回で終わりです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問者> 近年になって会計事務所が顧客から訴えられる例がみられるようになりました。監査業務が期待にこたえていないという理由です。バフェットさんやバークシャー・ハサウェイは外部の監査人に対して何を期待されていますか。

<バフェット> いい質問ですね。何年か前に連邦会計標準委員会(FASB)に言ったことがあります。会計士は訴訟されても仕方がないですよ、と。それというのも、当時の典型的な会計証明は誇張されていたからです。多くの企業において彼らがそのような意見を表明する立場にいたとは思えませんでした。「会計士の意見は立証できない」という事実に対して金銭的な責任を問われたときには、まさしくそのとおりだと思いました。場合によってはやりすぎがあったかもしれませんが、彼らの意見表明は信頼されていたのです。銀行や保険会社などの多くの例で、彼らは証明しようにも単にそうできる立場にいませんでした。さて当社の場合、規模が小さく統制されてもいます。また内部監査の要員もいます。もし外部の監査人が何かしてくれるのならば、税務面で他にいい案を検討してもらったり、管理統制上のシステムについて社内の監査役が指摘できなかった弱点をみつけたり、あるいは明らかなまちがいを指摘するなどをお願いします。これまでにそういったことはなかったですが、彼らにお金を払っているのはそれを期待しているからです。証券取引委員会(SEC)とニューヨーク証券取引所によって義務付けられているので、何はともあれ彼らを使っているという事実は別としてですよ。ちなみに、監査をしたことがないという大きな会社を買収したことがありますが、気になりませんでした。

ブラムキン夫人と取引をしたのは1983年の8月30日でした。その日はわたしの誕生日なので覚えています。やる気満々と思われるでしょうから、先に話を切り出したくなかったのです。後になってから話を出したところで、彼女はこう言いました。「あんたは、誕生日に[原油が噴き出す]油井を買えたのさ」。彼女は監査を受けていませんでした。土地は全部保有しているし、建物も全部そうだし、在庫も全部うちの資産だ、と説明してくれました。また売掛金や事業の状況、そして支払いはすべて済んでおり、債務は全くのゼロだということも話してくれました。わたしたちは監査を一切行いませんでした。彼女の事業を買った時の契約書は1ページに収まりました。

Q. Mr. Buffett, in recent years, several public accounting firms have been sued by their clients because they have not met their expectations on their auditing services. I was wondering what you and Berkshire Hathaway expect from your external auditors?

A. Well, that's a good question. I said to the Federal Financial Accounting Standards Boards some years ago that I thought accountants deserved to be sued, because I thought the typical accountant certificate in those days was overstated. I did not think they were in a position in many companies to deliver that opinion and when they have been held financially accountable for the fact that they couldn't back up that opinion, I really thought that was appropriate. It may have gone overboard in some cases, but they were stating something there that people relied on. In many cases - take banks or insurance companies - they were simply not in a position to attest as they did. In our own case, we are small and controlled, and we have an internal audit staff. I'm hoping, if an outside auditor comes up with anything, it may be a potential tax idea, or it might be things our internal auditors did not spot in terms of weaknesses in the control system, or they might spot outright fraud of some sort. We haven't had that, but that's what I'm paying them to do, aside from the fact I have to have them anyway because I'm required to by the Securities and Exchange Commission and the New York Stock Exchange. Incidentally, we have bought big firms that never had an audit, and that doesn't bother me.

When I made the deal with Mrs. Blumkin, it was on August 30, 1983. I know that because it was my birthday. I didn't want to tell her that early on, because I thought she might think I was over-eager. I told her afterwards and she said, "You bought an oil well on your birthday!" She had no audit and she just told me she owned all the land, all the buildings, and all the inventory. She told me about what the receivables were, what the business was about, that all the bills were paid, and they didn't owe any money. We never had an audit. We bought that business with a contract that was one page long.


<質問者> ヘルスケア(医療制度)の改革が、経済全般やバークシャー・ハサウェイに対してどのような影響を及ぼすのか、何かご意見や予想されていることがありますか。

<バフェット> 前の質問でも話しましたが、ヘルスケアの話題で6,7年前に総会を一度やりました。たとえばこの国でGDPの14%分を何かのことに費やしているとして、他の国が9%以下で済んでいるとしたら、競争上の位置に影響が出てきます。稼いだお金はなるべく多く自分のものにしたいと感じるものですからね。これは経済の1/7を占める話題で、感情的にもなりやすく、議論がどのような結末をむかえるのか、わたしにはわかりません。医療費の増加率はかなり弱まったと考えていますが、必ずしも恒久的になるとは思いません。数年間は続くかもしれませんが、医療費が全般的なインフレ率を大幅に超えて増加しはじめれば、元に戻ってしまうでしょう。医療制度のことはこれから何度も耳にすると思いますし、ぜひそうするべきだと思います。

Q. Do you have any opinions or predictions on how health care reform is going to affect the economy, in general and Berkshire Hathaway, specifically?

A. Well, as I said earlier, we had our one general meeting on health care about six or seven years ago. When you are spending 14% of the Gross Domestic Product on something that other countries are spending 9% or less, it affects your competitive position. You would like to feel that you are getting a whole lot more for your money. I have no idea how the debate is going to come out because you are talking about one-seventh of the economy and something that is emotionally charged. I do think the rate of increase in health cost has dampened considerable, but I don't think that is necessarily permanent. I think it can last for a few years and it will come back if we start getting increases in health care costs significantly above the general rate of inflation. You are going to hear a lot about health care, again, and you should.


参考までに、文中に登場するネブラスカ・ファニチャー・マートの買収契約書は、バークシャーの2013年度アニュアル・レポートのPDFファイル116ページに添付されています。これをみると、実際には2ページにわたっています。ただし2ページ目は両者のサイン欄がほとんどで、実質的には1ページにおさまる内容です。

BERKSHIRE HATHAWAY INC. 2013 ANNUAL REPORT [PDF]

2014年7月14日月曜日

宇宙船に乗って100年間の旅に出る(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットが1994年にネブラスカ大学でおこなった講演その28です。今回は人口問題の話題です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

<質問者> ここ数年になって最も関心が寄せられるようになってきた政治的な問題、特に環境問題についてお聞きしたいと思います。この国や世界中で環境問題に対する懸念が増してきました。一般に環境問題の多くは、企業が環境にあまりやさしくないテクノロジーを採用し、負の方向へと適用した結果だと言われています。産業界におけるリーダーとしては、企業がもっと環境に負荷をかけないテクノロジーを採用するために、どのような基準を定めればいいとお考えですか。

<バフェット> 環境問題についてですが、すでに法規制が実施されており、環境に有害な影響を与えている企業にとっては極めて重荷になっています。すべての詳細は知りませんが、環境保護庁(EPA)からの指示はそれなりに見聞きしているので、少なくともこの国では25年前とくらべて状況は大きく変化したと思います。しかし、他の国が同じようにしているかは別の問題です。世界経済の中でみれば、ある種の規制を設ける以上、つまり児童労働や環境問題や労災について規制していない他の国とくらべると、コスト競争力で不利になります。これは社会として負担すべき代償ですが、費用として現実に発生するものです。

世界が直面しているもっとも重要な問題のひとつだと個人的に考えているものは、核兵器拡散の問題が避けられないことを除くと、おそらく人口問題だと思っています。世界における適切な人口とはどうあるべきか、また今後どうなるのか、わたしにはわかりません。ただし100年前とは状況が変わっていますし、たぶん100年後にも変わっていると思います。しかしそのような数字が存在することは理解できます。テクノロジーの進展によってその数字が変わるかもしれません。利用可能な資源が現在認識しているよりも大量にある、という事実がわかることでも変わるでしょう。もしこの教室のみなさんで宇宙船に乗って100年間かけてどこかへ旅をすることになれば、ここのみなさんが宇宙船で過ごすのに十二分なまでの準備をするでしょう。しかしその宇宙船にはいったい何人まで載せられるのかは、生存をかけてその能力を実際に確かめ、100年後に[地球に]戻ってきてからでないと判断できないでしょう。しかしその数が有限であることはわかりますし、低い側に逸れるのはまちがいないと思います。「それではためしに、もう500名追加してみようか」とは言わないと思います。有限の世界だからです。人間の想像力が有限である必要はありませんし、有限であることを念頭に置かずにさまざまなことを実行できます。しかし結局のところ、地下に眠る原油や天然ガスには限りがあります。わたしたちは限りある資源でやっていくわけです。未知のものがあるにせよ、限りがあります。この地球にどれだけの環境収容力があるのか、人間という種でそれを試すのはとんでもないあやまちだと言えます。大きくまちがえてもいいように、余裕をとっておくべきです。ですから人口問題は非常に重要なことだと固く信じています。

ところでもっとも重要な課題とは、往々にして積み重なって起こるたぐいのものだということも、社会における問題だと思います。明日の地球の人口が今日よりも20万や25万人増えるからと言って、それで地球が終わりになるわけではありません。その数字は現在毎日増えている人数です。そのことに終末論的なところはありません。終末的な予測は今後もつづくと思いますが、この件はたとえてみれば人が1日で消費できるよりも300キロカロリー分を多く食べているようなものです。今日の一日としては何も影響はありません。しかしテーブルから立ち上がれなくなったときに、突如こう言われるようになります。「どうやら、座った時とくらべて太ったようだね」。そういったことをずっと続けていくほど、積み重なった問題に取り組むのがむずかしくなります。パイを1切れ多く食べても違わないからです。しかし明日の25万人は大きな違いにはみえませんが、それが積み重なることでやがては大きな違いを生み出します。食べ過ぎを続ければ、やがては大きな違いになるのとちょうど同じです。そういった問題は、とにかく早々に手を付けるべきです。現在抱えている状況が今後どうなるか、大きく決定づけることになります。そういった課題を真剣に検討すべきなのは、まさしく今からだと思います。

Q. My question concerns something that has come to the forefront in the last couple of years in politics especially - environmental issues. We have seen an increase in the concern of this country, and around the world, with environmental issues. People say a lot of the environmental problems are a result of businesses taking technologies that are not so benign to the environment and applying them in negative ways. In your opinion, as a corporate industrial leader, what would be some criteria that should be established so that corporations could find ways to apply more benign technologies?

A. I would say on environment that we've already got legislation in place which makes it extremely painful for companies who are doing things which are environmentally harmful. I don't know all the details, but I’ve seen enough of the Environmental Protection Agency’s operation that I think that situation has changed dramatically from 25 years ago, at least in this country. What we do about the rest of the world is another question. In a world economy, to the extent that you apply any kind of restrictions, in terms of child labor or environment or workers compensation that other countries don't impose, you have a competitive cost disadvantage. That’s a price that society has to pay here, but it is a real cost.

I personally think that population is probably one of the most important issues the world faces, except for the eventual problem of nuclear proliferation. I don't know how with the proper population of the world should be or will be. I know that number is different from what it would have looked like hundred years ago, and it probably will look different a hundred years from now. But, I do know there is a number and it may be affected by technology and it may be affected by the fact that our resources are greater than we think now. If we in this room were to all embark on a space ship journey some place, which was going to last a hundred years, and they were going to put provisions in the space ship that would be ample for this group, we might not know how many more people we could take on that space ship before we endangered the ability to survive and return in a hundred years. But we would know that the number was finite. And, we would certainly err on the low side. We would not say, “Well let's just take a shot at it and have 500 more join us.” It is a finite world. Man’s imagination is not necessarily finite, and we can do a lot of things that we haven't even thought of with resources. But in the end, there is only so much oil and gas in the ground. We’re dealing with finite resources. They're not known, but they are finite. I would say it is a terrible mistake for the human race to test what the ultimate carrying capacity of this planet is. We had better have a margin of error. I believe that population is a terribly important issue.

Now, one of the problems in society is that the most important issues are often these incremental type things. The world is not going to come to an end because tomorrow there are 200 or 250 thousand more people on the planet than there were today. That’s about the number it grows every day. There is nothing apocalyptic about it. People will go on making apocalyptic projections. But, it is like eating about 300 calories more each day than you burn up; it has no effect on you today. You don't get up from the table and all of a sudden everybody says, “My God, you look fat compared to when you sat down!” But, if you keep doing it over time, the incremental problems are hard to attack because that one extra piece of pie doesn't really seem to make a difference. The 250,000 people tomorrow don’t seem to make any difference, but the cumulative effects of them will make a huge difference over time, just like overeating will make a huge difference over time. The time to attack those problems is early. It's a huge determiner of the kind of environment we have. I think the time to be thinking about those issues is now.


ちなみに、ウォーレンが宇宙旅行に対してどのようにリスク評価をしているか、以前の投稿「冒険はすばらしいものだと思いますが」で示されています。