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2015年2月28日土曜日

わたしの健康法:コーラを毎日5本ずつ飲むこと(ウォーレン・バフェット)

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ウォーレン・バフェットの書く「株主のみなさんへ」、今回(2014年度版)は公開前から注目を集めているせいか、Fortune誌による独占先行掲載は行われないようです。そのかわり、ウォーレンに関する短めの記事が同誌に掲載されていたので、一部を引用してご紹介します。悪名高い、ウォーレンの食生活の話題です。訳文不要の内容ですが、雰囲気を出すためにつけてあります。

Warren Buffett's secret to staying young: "I eat like a six-year-old." (Fortune)

「1日で2,700カロリー分を飲食しているとすれば、コカ・コーラがその1/4を占めています。350ml缶を毎日5本は飲みますから」

"If I eat 2700 calories a day, a quarter of that is Coca-Cola. I drink at least five 12-ounce servings. I do it everyday."

コーラを飲む時間配分について。
350ml缶のコーラ1本は、140カロリー分になる。そしてバフェット氏は、たいてい「昼間に3本、夜に2本コーラを飲む」と説明した。

One 12-ounce can of Coke contains 140 calories. Typically, Buffett says, "I have three Cokes during the day and two at night."

コーラとともに摂る朝食の様子。
朝食にポテト・スティック? 「そうですよ、この缶にUTZと書いてますね」[UTZ社は製造元の会社]

「今朝は、チョコチップ・アイスクリームをお椀1杯分食べました」

potato sticks? "I have a can right here," he says. "U-T-Z"

"This morning, I had a bowl of chocolate chip ice cream,"

最後に、健康である秘訣をウォーレンが明かしてくれます。
「生命表を調べたところ、死亡率が最低なのは6歳の時期でした。だから6歳児のように飲んだり食べたりすることにしているのです」

「わたしには、それがいちばん安全なのですよ」

"I checked the actuarial tables, and the lowest death rate is among six-year-olds. So I decided to eat like a six-year-old."

"It's the safest course I can take."

当社から発表されているように(PDFファイル)、2014年度の年次報告書は日本時間の2/28(土)22:00(米東部標準時2/28(土)8:00)に公開されるとのことです。

2015年2月26日木曜日

2013年度バフェットからの手紙 - (付録)企業年金制度について(14)終

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ウォーレン・バフェットが、ワシントン・ポストのキャサリン・グラハム向けに書いた企業年金制度に関する注意について、今回でおわりです。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

事業優先度の観点からみた年金基金の管理

もちろんですが、非伝統的なもの(リスクが増すことと同義ではありません。ERISA法では、排他的給付を実行した際には「加入者及び受益者の持ち分のみに関して」受託者の責務を解放するように要求しています)を検討したいと望む場合であっても、利益全体において年金の運用結果が持ちうる相対的な影響が関係してきます。ある友人は、わたしにいつもこう言うのです。「ちっとも価値のないことは、うまくやる価値はないよ」。わたしたちの年金資産が100万ドルで、年間に数十万ドルしか成長しないようであれば、不当な批判であってもそれを招きかねない行動は、バカバカしいので何も考えないことです。訴訟など論外です。そうではなくてUSスチール社の年金のような状況だとすれば、年金資産の管理をまさしく最重要プロジェクトにしたいと考えるかもしれません(実際に彼らがそうであるように)。そうすることで、取締役の個人的リスクがわずかに増えるとしてもです。

わたしたちは両者の間にいますが、年金制度を調べてみて、(職人組合や機械工などへ)拠出しながらも[***]管理してはいないとわかれば、USスチール社寄りへと移動しています。わたしたちが直接みている年金「事業」に加えて、現在間接的に実施されている他の制度がかなりの額になりますから、10年以内に資産が4,000万ドルになっている可能性が高いと思います。この「事業部」を通じて購入した事業からの利益は、少なくとも年額500万ドルになると予想されます。

[***] 過去において、組合での制度に対する拠出をシフト当たりや時間当たりへと制限することで、経営者はいかなる水準の給付であれ、年金基金の管理業務と同じようにその責任から解放されたようにみえました。しかし、この「不干渉」の位置を守る盾は浸食されつつあります。当初の段階では、定められた拠出だけすればよいと考えていました。しかし、それらの制度で約束した給付に対する責任をいつの日か引き受けたほうがよい、そう認めるべきだと思います。将来的には、この領域が投資している年金資金に対して、少なくとも部分的には統制したいと考えるようになるかもしれません。

最後にまとめます。

(1) 経済の世界で2ケタのインフレが継続することになれば、私設の年金制度は大虐殺の目にあいます。おそらくそうはならないと思われますが、考えられないわけでもありません。その惨事を変えたくても、年金基金の投資プロセスではほとんど打つ手はありません。望みがあると思われるのは、尽力によってこれまでの約束が果たされてきたことと、そしてある経済的特性をもった事業を所有している点です。その特性によって、現在かかっているすべてのコストと同じように、過去に生じた労務コストの大部分も価格に転嫁することができます。

(2) より穏やかな世界であれば、約束が明文化されているように留意することは今後も重要ですが、しかしその程度はインフレが和らいでいる時期のように縮小しています。伝統的な資産運用のやりかたをとる場合、平均以上の成績は期待すべきではありません。しかし低インフレ下の環境では、平均点でも問題なく受け入れられることでしょう。

(3) ほどほどに非伝統的なやりかたで投資する場合、つまり事業で行われるやりかたを銘柄選択にも徹底することですが、それに応じて投資上のリスクが増すわけではなく、長期的にみた成績は平均を少し上回る可能性があります。

1975年10月14日
ウォーレン・E・バフェット

Pension Asset Management in the Scale of Business Priorities

Of course, the desirability of even considering something non-conventional (not to be equated with more risk; the exclusive benefit provision of ERISA requires fiduciaries to discharge their duties "solely in the interests of the participants and beneficiaries") relates to the relative impact pension results can have on overall earnings. One of my friends always reminds me: "If a thing's not worth doing at all, it's not worth doing well." If our pension assets were $1 million and likely to grow only a few hundred thousand dollars a year, it would be ridiculous to think of any activity that might incur even unwarranted criticism, let alone litigation. On the other hand, if we had U. S. Steel's pension situation, we might want to make a truly top priority project out of pension asset management (as they have), even if we might slightly increase personal risks to directors by so doing.

We fall in between although, if you look through to the plans to which we contribute but don't manage (Guild, mechanical, etc.)[***] we are moving more in the direction of U. S. Steel. It is likely that within ten years we will have $40 million in our direct pension "division" and further substantial sums in other plans presently on an indirect basis. Earnings of businesses purchased through this "division" should run at least $5 million per year.

[***] In prior years it was felt that by limiting contributions to union plans to so much per shift, or per hour, management was relieved of responsibility for any specific level of benefits, as well as pension fund administration. The shield of this "hands off" position is eroding and we should recognize that we may well have responsibility at some future date for benefits promised under these plans, which we originally thought involved only defined contributions. With this in prospect, we may wish to gain at least partial command over fund investments in this area.

Summing up:

(1) If the economic world turns out to be one of sustained double-digit inflation - probably still unlikely but not unthinkable - among the carnage will be private pension plans. The investment process can do little to modify that disaster. Hope lies mainly in the care with which past promises have been made, and the ownership of a business whose economic characteristics allow pass-through pricing which includes a large part of past labor costs, as well as full current costs.

(2) In a more orderly world, the care with which promises have been worded remains important, but on a scale that diminishes as inflation moderates. Conventional approaches to money management should not be expected to produce above average results. But average will be perfectly acceptable at low inflation rates.

(3) A mildly non-conventional investment approach, emphasizing a business approach to security selection, gives some opportunity for long-term results slightly above average without corresponding increase in investment risk.

Warren E. Buffett
October 14, 1975

2015年2月24日火曜日

2014年デイリー・ジャーナル株主総会(5)飛んでいられないはずなのに

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チャーリー・マンガーが取締役会長を務めるデイリー・ジャーナル社の株主総会から今回は話題が2つで、「興味を持つこと」と「投資ヴィークル」についてです。原文のトランスクリプトは以下のリンク先にあります。また前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

Charlie Munger and the 2014 Daily Journal Annual Meeting - Part Four (Forbes)

<質問者> どのような日常的な習慣を身につけて実践するのがよいとお考えですか。

<マンガー> あまり興味のないことで大きな成功をおさめたことは一度もないですね。「これが大好きだ」というのがなければ、かなり頭のいい人でも大成功はできないですよ。なにかに対して深く興味を持つこと自体が、ゲームの一部だと思います。興味の対象が中国の書道だけだとしたら、その道を進むべきです。書道しか興味がないのに、天体物理学で成功できるとは思えませんよ。

Q: What daily habits would you recommend practicing?

Munger: I have never succeeded very much in anything in which I was not very interested. If you can't somehow find yourself very interested in something, I don't think you'll succeed very much, even if you're fairly smart. I think that having this deep interest in something is part of the game. If your only interest is Chinese calligraphy I think that's what you're going to have to do. I don't see how you can succeed in astrophysics if you're only interested in calligraphy.

<質問者> もうひとつのバークシャーを始めるとしたら、どのような形態や構成をとりますか。パートナーシップ[=組合]ですか、それともCコーポレーション[=課税対象となる一般的な会社]ですか。

<マンガー> 非常に賢明な質問ですね。実はバークシャーでやっていくことになったのは、たまたまだったのです。会社は大量の市場流通証券を抱えていたので、売却すれば利益の35%が税金ですよ。投資用のヴィークルとして、それを選ぶ理由はないですね。とんでもない話ですが、我々はそこに入り込んでしまったわけです。しかしそれでやってきましたが、相当不利でしたね。「奇妙なことが起こるものだ」、それを示した例でした。飛んでいられないはずのマルハナバチが、実際は飛び続けていられるのと同じですね。

我々はさまざまなものを購入してきました。非公開の企業も山ほど買いましたが保有したままですから、売却益にかかる税金は発生しないですし、配当の税金もかかりません。有価証券も大量に買いましたが、売らずにそのままにしています。税金はたくさん払ってはいますが、それでも貸借対照表には多額の譲渡益税が未払いのまま計上されています。

我々はうまくやってきましたが、賢明な仕組みだと思いますか。とんでもないです。組合を使うのが正解です。簡単なことなので、まさか質問されるとは思わなかったですよ。私がどう答えるか承知の上で、ご自分のパートナーシップを宣伝したいんじゃないですか(笑)。

Q: If you were to start another Berkshire, in what form or structure would establish this. A partnership or a C-corp?

Munger: That's a very intelligent question. Berkshire happened by accident. Having a lot of marketable securities inside a corporation with 35% taxes on every gain: No investment vehicle chooses that. It's insane. We just stumbled into it. Now we made it work, but it's a huge disadvantage. It just shows that odd things can happen. The bumble bee shouldn't have been able to fly as well as it did, but it did.

We bought a lot of things that we just held, including a whole lot of private companies, so no capital gains taxes there. No dividend taxes. And, buying so many marketable securities that we just sat on. Not that we don't pay a lot of taxes, but we have a lot of capital gains taxes that are accrued but not paid on the balance sheet.

We made it work, but is it an intelligent system? No, it's insane. The correct system is to have a partnership. That is such an easy question, I'm surprised you asked it. Maybe you're promoting private partnerships and you knew what my answer would be. (laughter)

2015年2月22日日曜日

2013年度バフェットからの手紙 - (付録)企業年金制度について(13)

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ウォーレン・バフェットが、ワシントン・ポストのキャサリン・グラハム向けに書いた企業年金制度に関する注意について、13回目です。今回は株式投資家にもなじみ深い話題です。このシリーズも次回が最終回です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

(5) 最後の選択肢はわたしが頼みとしているやりかたです。ただし折衷案などではなく、そこそこ非伝統的なやりかたなので、取締役に対してある程度の法的リスクが生じます[**]。ほかの通常の株式投資方式とは見た目以上にその姿勢が異なっていると言えますし、結果のほうもそうなります。ポートフォリオを管理する際には、事業買収に際して経営者が意思決定をするのとよく似た形で判断をくだすことになります。

[**] このメモでは、法的な検討はほとんど行っていません。文章の長さの都合もありますが、そもそもわたしの専門領域ではないからです。一般的には、大多数のやりかたと同じようにするのがもっとも安全です。大規模で一流とみられている旧来からの組織が述べる専門的な意見を信じるわけです。その一方で、好財務で堅牢なビジネスを純利益や資産面からみて妥当な金額で購入し、そういった企業へと分散投資することはまちがいなく守備的だと考えています。ただし、無条件に守備的となるわけではありませんが。

当社の取締役や役員のみなさんは、事業上の意思決定において十分に能力があると自認しておられます。ある分野の事業をある値段で購入することを決めたのは長期的な魅力があったから、と考えるのもその一例です。当社ではいくつかのテレビ事業やある新聞社を買収する決定をしましたし、他の関連でもっと多岐にわたる事業領域において同様の判断をくだしてきました。

そのように事業全体を買収する際の価格は相手との交渉で決定されますが、行き届いた経営をしている同業者だからという理由で、株式市場のつける時価よりもびっくりするほど高いことがよくあります。そのどちらに投資する場合でも、長期的にみれば事業の経済的成果に応じた見返りがもたらされます。ただし株式市場から事業のごく一部を購入する場合は、交渉によって事業全体を購入するのとくらべて、不利な点がいくつかあります。第一に企業を管理したり、経営者を選択する権利を喪失していること。第二に配当政策を決定したり、内部留保をどの領域へ再投資すべきか指示する権利を有さないこと。第三は事業資産を担保にして長期の借り入れを行う能力が、(保有株式を担保にするのとくらべて)著しく縮小していること。そして最後は事業を満額で売却するという、非公開企業のオーナーであれば可能な機会を喪失していることです。

それらは否定的な要因として見逃せないものです。しかし、一連の投資先が格安の値段のときに注意深く選んだものであれば、あるひとつの悪い事態からくる影響、たとえば経営面で矯正できない問題があったとしても、それを最小限にとどめておけます。そして、それらを相殺する非常に大きな価値をもった利点が存在することもあります。ただし株式を購入する際に、その利点を得るための対価を支払ってはなりません。それは株式市場の周期的な傾向と関連することです。次のような行き過ぎた現象、つまり企業のごく一部を所有する者が株式売買を通じて交代する際に、相対取引価値よりもずっと高い値段で売却する事態が生じる傾向です。そのようなときには、事業全体を保有したときよりも望ましい金額で保有株式を換金できるかもしれません。また証券市場という無個性な性質ゆえに、事情を知らぬ買い手と取引する際につきまとう道徳上の汚点を残さないですみます。

株式市場では、激しく不合理なほどに株価が変動します。しかし事業の内部収益率にもとづいておおむね正しい意思決定を行い、事業のほんの一部を購入するにしても相対取引価値に基づいた割合の値段であれば、年金基金の成績評価に適した期間でみたときに良い成績を得られることが保証されると思います。

それでは、次のような質問を受けるかもしれません。「このやりかたとモルガンやスカッダー、スティーブンス社等に任せて単に銘柄を選択するのとでは、どこが違うのか」と。その大半は姿勢のちがいにあります。成果を測る基準として、一方では事業の成果をみますが、もう一方では四半期毎の株価をみています。企業が主要な新規事業や工場や製品へ投資するのと同じように、このやりかたで成否を判断するには長い期間をかけることになります。また株式の所有権を事業の所有権とみなすので、心理的にも同様の調整を伴います。さらに、支払う金額以上の価値を持ったものでないといけません。短期的な利益や株式市場の見通しが単に好ましいからではないのです。株式市場全般を考慮したからといって、すなわち購入を決定することにはつながりません。

最後になりますが、このやりかたは「本源的な事業の価値が、やがては株価を決める主要な要因になる」という信念にしたがっています。また、かつてのボスもこう言っていました。「市場とは短期的には投票装置だが、長期的には計量機に変わる」。そのどちらも筋が通っていると思いますし、証券市場をみても歴史的に裏付けられています。

わたしたちの会社の年金基金が1,200万ドルを12社の企業へと投資することは、実現可能だと思います(ERISA法が分散投資を強調しているので、おそらくそれ以上になるかとは思います)。そのような企業とは、現在の本源的価値(相対取引上の価値で測られること)のうちわたしたちが投資する分へ寄与する部分がたとえば2,000万ドルあり、かつ現在の純利益が年間150万ドル以上の会社です。企業のあげる利益のうちわたしたちに寄与する部分は、利益1ドルに対してまるまる100セントとなります。そして投資先企業の経営陣が残してきた妥当な打率によって、再投資される部分も同様の価値を持つようになるでしょう。そうであればそのような「年金事業」を運営することで、現在の利率にもとづく債券投資よりも良いリターンをあげることができます。

おもな長期的リスクとして考えられるのは、わたしたちの「事業経営者たち」があげる将来の資産利益率がまずい水準に変わることです。個々の例でみれば、まちがいなくそうなることもあるでしょうし、同様にうれしい驚きがひとつふたつ出るかもしれません。これはどのような買収案件でも当てはまることです。この「事業部」は大きな強みを持つ可能性があります。魅力的な価格、つまり事業全体を買うより安い値段で購入できる点です。そのような「大安売り」の水準で購入できなければ、そうなるまでただ待てばいいだけです。もうひとつ強みがあります。それは公開の株式市場が提供してくれる柔軟さです。事業会社全体を保有しているよりもずっと簡単に、運営中の事業の一部を取得したり、手放すことができます。

ここで強調しておくべきことがあります。このやりかたの良し悪しは、ポートフォリオを構成する各企業の利益や資産におけるわたしたちの持ち分がどのように進展するか、それによって測る必要がある点です。市場における短期的な変動をみるべきではありません。わたしたちがワシントン・ポスト社で営んでいる事業から期待するのと同じように、利益や配当、そして資産価値がたとえば10年間で大幅に増加するのを期待したいものです。わたしたちは新たな分散型の事業部を作っていたとも言えます。そこに投じられている資本は現在1,200万ドルほどになっており、債券以上の利率が得られるものと期待されますが、いずれは退職した従業員へ支払うために使われます。言ってみればこれは、初期の時代に従業員向け利益配分用の基金でワシントン・ポスト株[自社株]を買い集めていたのと同じことです。そう決めたことは、基本的には賢明な判断でした。というのもその事業は内々で非常によく利益をあげたことになり、急激な割合で価値を増加させていたからです。魅力的な値段で取得できた魅力的な事業を部分所有していたわけです。市場価格がつくようになるまで、そのこと自体はことを複雑にしたのですが、自社を保有するという事業を通じて積み上がってきたそのファンドは、債券やよくある類いの普通株を購入したときよりも大幅に増大しました。

もしその方針を採用することに決めたならば、選抜されたアナリスト、つまり通常とは異なったわたしたちの選択条件を明確に理解している人物から推奨してもらうのがよいでしょう。ただしその頻度はわずかな回数で大丈夫です。

先に触れたように、基本方針は選択肢を組み合わせることもあります。たいていは(1)[大手運用者で並み以下の成績]と(3)[好成績運用者が少額を運用]、あるいは(1)と(4)[利率9%の債券投資]の組み合わせになります。しかし(4)と(5)のほうが、より理にかなった組み合わせだと思います。

(5) My final option - and the one to which I lean, although not at anything like a 45-degree angle - is mildly unconventional, thereby causing somewhat more legal risk for directors.[**] It may differ from other common stock programs, more in attitude than in appearance, or even results. It involves treating portfolio management decisions much like business acquisition decisions by corporate managers.

[**] I am leaving most of the legal discussion out of this memo - partly due to space considerations and partly because it is not my field. In general, the safest course is to behave as most others are behaving - and to trust in the expertise of large, well-regarded conventional organizations. I also believe it is defensible - although not as automatically defensible - to diversify among a group of well-financed entrenched businesses purchased at reasonable valuations of earnings and assets.

The directors and officers of the company consider themselves to be quite capable of making business decisions, including decisions regarding the long-term attractiveness of specific business operations purchased at specific prices. We have made decisions to purchase several television businesses, a newspaper business, etc. And in other relationships we have made such judgments covering a much wider spectrum of business operations.

Negotiated prices for such purchases of entire businesses often are dramatically higher than stock market valuations attributable to well-managed similar operations. Longer term, rewards to owners in both cases will flow from such investments proportional to the economic results of the business. By buying small pieces of businesses through the stock market rather than entire businesses through negotiation, several disadvantages occur: (a) the right to manage, or select managers, is forfeited; (b) the right to determine dividend policy or direct the areas of internal reinvestment is absent; (c) ability to borrow long-term against the business assets (versus against the stock position) is greatly reduced; and (d) the opportunity to sell the business on a full-value, private-owner basis is forfeited.

These are important negative factors but, if a group of investments are carefully chosen at a bargain price, it can minimize the impact of a single bad experience in, say, the management area, which cannot be corrected. And occasionally there is an offsetting advantage which can be of very substantial value - but for which nothing should be paid at the time of purchase. That relates to the periodic tendency of stock markets to experience excesses which cause businesses - when changing hands in small pieces through stock transactions - to sell at prices significantly above privately-determined negotiated values. At such times, holdings may be liquidated at better prices than if the whole business were owned - and, due to the impersonal nature of securities markets, no moral stigma need be attached to dealing with such unwitting buyers.

Stock market prices may bounce wildly and irrationally but, if decisions regarding internal rates of return of the business are reasonably correct - and a small portion of the business is bought at a fraction of its private-owner value - a good return for the fund should be assured over the time span against which pension fund results should be measured.

It might be asked what the difference is between this approach and simply picking stocks a la Morgan, Scudder, Stevens, etc. It is, in large part, a matter of attitude, whereby the results of the business become the standard against which measurements are made rather than quarterly stock prices. It embodies a long time span for judgment confirmation, just as does an investment by a corporation in a major new division, plant or product. It treats stock ownership as business ownership with the corresponding adjustment in mental set. And it demands an excess of value over price paid, not merely a favorable short-term earnings or stock market outlook. General stock market considerations simply don't enter into the purchase decision.

Finally, it rests on a belief, which both seems logical and which has been borne out historically in securities markets, that intrinsic business value is the eventual prime determinant of stock prices. In the words of my former boss: "In the short run the market is a voting machine, but in the long run it is a weighing machine."

Specifically, it probably is possible to invest the $12 million in our pension fund in a dozen businesses (maybe more; ERISA emphasizes diversification) with current intrinsic value (measured by private-owner valuations and transactions) attributable to our investment of, say, $20 million and current earnings of at least $1.5 million. The portion of such earnings paid out to us clearly is worth 100 cents on the dollar, and a reasonable batting average by the managements of companies in which we invest should result in the portion reinvested having similar value. If this is the case, such a "pension division" operation will produce better returns than bond investment at current rates.

The main long-term risk would be that future returns on capital obtained by our "division managers" would turn sour. In some individual case that undoubtedly would prove true. It might well be that there also would be a favorable surprise or two. That is true of any acquisition program. The one substantial advantage that this "division" would have would be attractive purchase prices - far below those available for purchasers of entire businesses. If purchases could not be made on such a "bargain" basis, we simply would wait until they could. A second advantage would be the flexibility provided by a public stock market, allowing portions of business operations to be acquired or divested much more easily than entire operating businesses.

It must be emphasized that measurement of this program would have to be based on the progress in our share of earnings and assets of the constituent companies - not short-term market movements. We would expect substantial increases in earnings, dividends and asset values over, say, a decade just as we expect with our operating divisions at Washington Post. We would, in mental approach, have created a new diversified division, currently capitalized at about $12 million, which is expected to earn a better-than-bond rate with which to eventually pay retired employees. In a sense, this is what was done in the profit-sharing fund when it accumulated Washington Post stock throughout earlier years - basically a wise decision because the business earned very well internally and thereby grew in value at a substantial rate. It was an attractive partially-owned business, acquired at an attractive price. Until market prices were introduced, which complicated things, the funds built up through this self-owning division were significantly larger than would have been achieved by buying bonds or the general run of common stocks.

If it should be decided to implement such a policy, recommendations should be obtained from qualified analysts who clearly understand our rather unusual selection criteria. This could be handled on a quite infrequent basis.

As mentioned earlier, a policy also could be followed combining more than one option. Most combinations have been (1) and (3), or (1) and (4), but (4) and (5) could well be more logical.

この文章はウォーレンが大切にしていた人物キャサリン・グラハムに宛てたものです。上記の文章を読めば明らかですが、彼女に説いた内容と、ウォーレンが対外的に発言していることは、きれいに整合しています。ウォーレンは「主張が一貫していること」を長所にあげられますが、今回の文章でもひとつ証明されました。これは重要な再発見だと個人的にはとらえています。

2015年2月20日金曜日

2003年に露呈した巨大金融不祥事について(チャーリー・マンガー)

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今回から始まるこのシリーズでは、『Poor Charlie's Almanack』に収録されている講演その8(Talk Eight)を全訳でご紹介します。いつもとは少し違う雰囲気の話です。(日本語は拙訳)

講演その8

2003年に露呈した巨大金融不祥事について
2000年夏、チャーリー・マンガーによる報告

2003年に大規模な金融不祥事が発覚し、クァント・テクニカル社の評判は突如として失墜しました。「クァント・テック」と呼ばれていた同社は、伝説的な創業者でエンジニアだったアルバート・バーザグ・クァント氏に導かれたことで、この国で最大の純然たるエンジニアリング会社に成長していました。

2003年以降、クァント・テックの顛末はある種の道徳劇としてとらえられるようになりました。この演劇は2幕に分かれています。第1幕は創業者だったエンジニアが活躍した時期で、良き価値が備わった黄金時代としてみられています。第2幕は創業者の直後の代で、誤った価値観を身につけた同社がソドムとゴモラの終末期のようになった、とみなされた時代です。

この報告で明らかにするように、クァント・テックの創業者が1982年に亡くなった後、同社が一夜にして善から悪へと変化したわけではありません。会社の優れたところは1982年以降も継続しました。一方では1982年以前から何年にもわたって、金融面での同社の文化には深刻な悪が存在していました。クァント・テックはそのような状況下で企業活動を遂行せざるを得なかったのです。

クァント・テックの逸話は、ある種の古典的な悲劇としてよく知られています。無慈悲な運命によって、ある過ちが容赦なく罰せられたからです。その過ちとは、この国の従業員向けストックオプションに関する驚くべき特異な会計処理でした。同社はその犠牲者となり、そしてこの国も同じでした。この種のことは過去にも起きていたのですから、ソポクレスは巨大金融不祥事の歴史を書いていたかもしれません。

1982年にアルバート・バーザグ・クァント氏がこの世を去ったとき、すばらしくも繁盛した貢献度の大きな企業を後継者や創造主に残しました。クァント・テックの唯一の事業は世界中の顧客に対して小型発電所を設計し、対価をもらう仕事でした。彼らの設計する革新的な発電所は超衛生的・超高効率で、発電効率が向上したものでした。

Talk Eight

The Great Financial Scandal of 2003
An Account by Charles T. Munger, Summer 2000

The great financial scandal erupted in 2003 with the sudden, deserved disgrace of Quant Technical Corporation, always called "Quant Tech". By this time, Quant Tech was the country's largest pure engineering firm, having become so as a consequence of the contributions of its legendary founder, engineer Albert Berzog Quant.

After 2003, people came to see the Quant Tech story as a sort of morality play, divided into two acts. Act One, the era of the great founding engineer, was seen as a golden age of sound values. Act Two, the era of the founder's immediate successors, was seen as the age of false values with Quant Tech becoming, in the end, a sort of latter-day Sodom or Gomorrah.

In fact, as this account will make clear, the change from good to evil did not occur all at once when Quant Tech's founder died in 1982. Much good continued after 1982, and serious evil had existed for many years prior to 1982 in the financial culture in which Quant Tech had to operate.

The Quant Tech story is best understood as a classic sort of tragedy in which a single flaw is inexorably punished by remorseless Fate. The flaw was the country's amazingly peculiar accounting treatment for employee stock options. The victims were Quant Tech and its country. The history of the Great Financial Scandal, as it actually happened, could have been written by Sophocles.

As his life ended in 1982, Albert Berzog Quant delivered to his successors and his Maker a wonderfully prosperous and useful company. The sole business of Quant Tech was designing, for fees, all over the world, a novel type of superclean and superefficient small power plant that improved electricity generation.

2015年2月19日木曜日

バークシャー・ハサウェイのIBM株保有状況(2014年12月末)

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バークシャー・ハサウェイの持ち株状況(13F-HR)が2月17日に更新されています(EDGARの検索結果)。ウォーレン・バフェットはIBMを買い増ししていました。持ち株の増加数は約650万株、取得金額はたとえば11億ドル程度かと予想します(期間中の最高株価190ドルと最低株価150ドルの中間である170ドルで取得したと仮定)。実際には暴落した10月20日あたりで購入したでしょうから、もう少し安かったものと思われます。なお、前回期間から株数が増加した割合は1割程度です。


一方の売却株で目についたのはエクソン・モービル(XOM)です。こちらは全株(約4100万株)を処分しており、売却金額は37億ドル程度です(IBMと同様、最高株価97ドルと最低株価86ドルの中間である約91ドルで売却と仮定)。

2015年2月18日水曜日

2013年度バフェットからの手紙 - (付録)企業年金制度について(12)

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ウォーレン・バフェットが、ワシントン・ポストのキャサリン・グラハム向けに書いた企業年金制度に関する注意について、12回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

((1)と(2)は前回に掲載)

(3) 適切な理由で好成績をあげており、少額を任せられる運用者をみつけるという方法もあります。

その場合、彼が他のだれからもみつからないことを祈りましょう。

どんな種類であっても、良い成績のところには大量の資金がひきつけられてきます。その成績をあげた理由が並外れた能力であれ、幸運であれ、あるいはときに成績を「こしらえる」といった半ば不正な能力であってもです。最低でもいくらかは投資の能力が働いているのはまちがいないでしょうが、そのような成績といえども資金が押し寄せてくると勢いを失ってしまいます。

さらに問題な点があります。わたしが観察してきたもののなかでは、組織的な能力に基づいて優れた成績を達成した例はありませんでした。そのような能力があれば、顔ぶれが変わっても好成績を維持できたかもしれません。そうではなく、好成績をあげられたのは、特定の個人やせいぜい数名がかなり限定された領域を担当していたからでした。そのような場所は、大多数の投資資金が興味を示していなかっただけなのです。「GM、IBM、シアーズなど一式」という考えをしのぐことは非常に困難でした。むしろとびぬけた成績をあげていたのは、それを維持できた人はごくわずかでしたが、競争が少ない比較的無視された領域で投資していた人でした。[*]

[*] テニスの勝率を決めるのは、自分の能力の絶対的な水準ではありません。むしろ、自分より劣った相手を選ぶ能力で決まります。注意して相手を選べば、たとえばクリフ・リッチーのようなツアーを戦う選手よりも高い勝率をかんたんに得られます。この原則を応用することが決め手になるのが、ブリッジやポーカー、投資の世界です(ただし最後のものに適用するのはむずかしく、ブリッジの席でおバカさんな二人組を見分けるほうがずっと楽です)。

多くの年金基金では、前述したところも含めて、優秀ながらも比較的無名で運用金額がまだ少額なマネージャーをみつけようとしてきました。これはインタビューを繰り返すことになりますし、たいていは過去の成績、特に直近の成績が問題になります。そして、理性的で世間体が良さそうに「みえる」話しの上手な専門家であることも加わります。単なる感触だけですがわたしの見解としては、このやりかたで選んだ運用者全体でみた成績はお粗末だったと思います。ほどほどに平均以下の成績だった大手の運用業者よりも悪いことがよくありました。

その理由は難なくみつかります(特にバックミラーを使えるときには)。ウォール街とは流行の連続とも言えます。最新の流行を当てる人が必ずや出てきます。流行に合わせて成績が上がるでしょうし、無謀ながらも勝ちを重ね、徹底してその流行だけに勝負していれば、おそらくびっくりするほどの好成績になるでしょう。しかしわたしの知る限りでは、流行当てがうまく継続した試しはありません。選ばれた主な理由が最近のホットな成績である運用者は、何を期待されているのかわかっています。速やかに何かを実行することです。そのため小規模な新参運用者の判断の特徴として、高回転率、数々の大失敗、遅れを取りもどそうとますます逆上した行動をとる、などがよくみられます。年金基金において比較的無名のイケイケ運用者があげた成績の合計は、毎回そうだったわけではないものの、わたしの感触では大手銀行がみせた鈍重で棒足のメヌエットよりもひどいものでした。

(4) 固定金利証券(債券)へ投資する戦略をとる方法もあります、現在の金利は年9%、しばらくはこのリターンが確定されることになります。この選択肢はそれなりに人気を得るようになってきました。ERISA法からみても相当守備的です。ただし成績の良否は、今後10年あるいは20年間にわたって株式を保有したときにどれだけリターンが得られるかによります。この選択肢を選ぶことは、数十年前に多くの企業がそれを既定値として選んだ事実と本質的には同じです。違うのは、当時の利率が9%ではなく、4%だった点です。ただし、わたしたちが債券と株式の間を出入りする試みはお勧めしません。それがうまくできる能力のある者はほとんどいませんし、できたとしても一連の集団がそうだとは考えられません。しかしこの錬金術の技を習得できたとしたら、他の方法を選ぶ理由はほとんどないと思います。

この選択肢を取れば、どのような状況においてもおそらく高い安心感が得られると思います。ただし例外は、インフレ率が高い状況です。その場合、ここで述べてきたどの選択肢であっても、散々な結果になると思います。

(3) A manager can be found handling smaller amounts whose record has been good for the right reasons.

Then hope that no one else finds him.

Good records of any type usually have attracted massive money flows - whether the record was based on unusual skill, luck, or even, occasionally, semi-fraudulent activity which has "manufactured" the record. Even those records, which I believe to have been based at least partially on skill have wilted when subjected to torrents of money.

A further problem is that in no case were the superior records I have observed based upon institutional skills, which could be maintained despite changes in the faces. Rather, the good results have been accomplished by a single individual or, at most, a few, working in fairly specialized areas in which the great bulk of investment money simply had no interest. It has been very difficult to out-think the pack on General Motors, IBM, Sears, etc. Rather, the unusual records - and there have been few that have been maintained - have been achieved by those who have worked relatively neglected fields in which competition was light.[*]

[*] Your win-loss percentage in tennis will not be determined by the absolute level of ability that you possess. Rather, it will be determined by your ability to select inferior opponents. If you select with care it will be quite easy to attain a winning percentage higher than, say, Cliff Richey while he is playing on the tour. Application of this principle is the key element in bridge, poker, or investments. (Harder to apply in the latter, however - it is easier to identify a couple of palookas at the bridge table.)

Many pension funds, including the fund to which I referred earlier, have attempted to find superior but relatively unknown managers still working with small sums. This often involves dozens of interviews and usually comes down to the past record, particularly the recent past, plus an articulate practitioner who "looks" reasonable and respectable. In my opinion, based only on impressions, the overall record from this selection process has been poor and very likely worse than the mildly below-average record of the major money manager.

The reason isn't too hard to see (particularly with a rear view mirror). Much of Wall Street is a succession of fashions. Obviously some individuals will have hit the most recent fashion, and their record will look correspondingly good maybe sensationally good if they have a reckless streak and have played a particular trend very hard. But fashion-hitting never has been successfully maintained, to my knowledge. And the manager primarily selected for recent hot performance knows what he is expected to do. He is to perform - and quickly. So the new small manager's decisions frequently are characterized by high turnover, major mistakes, even more furious activity to catch up, etc. It has not happened every time, but my hunch is that the sum total performance of the relatively unknown go-go managers for pension funds has been worse than the lumbering, stiff-legged minuet performed by the major banks.

(4) A fixed income (bonds) investment strategy can be followed, which presently allows returns of about 9% per annum that can be locked in for some time. This option currently is becoming somewhat more popular, should be quite defensible under ERISA, and will look good or bad, depending upon what returns from equity holdings develop over the next decade or two. This essentially is the same decision that was made by default several decades ago by many companies, except the rates then were 4% instead of 9%. I do not recommend an attempt by us to go back and forth from bonds to stocks. This is a skill possessed by few, if any - and certainly not by a group. If we could master this particular form of alchemy, there would be little reason to do anything else.

The comfort level produced by this option is likely to be high under any conditions except high rates of inflation - which will produce distress under all of the options discussed herein.

2015年2月16日月曜日

いかにして犬はドーバーに向かうのか(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが1986年にハーヴァード高校の卒業生に贈った祝辞の7回目、最終回です。チャーリーらしい結びの一言です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

最後になりますが、なるべく客観的に考えないようにすれば、 妥協することが減り、また物品や財産などあらゆるものを所有する重荷も減らしてくれましょう。客観性とは偉大な物理学者や生物学者だけでなく、ベミジ[昔話に出てくるきこりの出身地]で働く鉛管工の仕事にも役立つものだからです。ですから「自分にとっての正しい道とは、若い頃に抱いたあらゆる見解を維持することだ」と解釈していれば、大丈夫安心してください、とことん無知の道を歩めますし、ビジネスでつまらない経験を積むことになり、ありとあらゆるみじめな想いをすることでしょう。

逆さになったスピーチの締めくくりにふさわしいのは、やはり逆さになったお祝いの言葉です。これは、[法律家の]エリフ・ルートがたびたび発言した問答を参考にしたものです。いかにして犬はドーバーに向かうのかという問いに、「一歩一歩だ」と説明しています。

1986年卒業生のみなさん、これからの長き人生にわたる毎日を、低きところを目指してお過ごしになるよう、心からお祈りします。(おわり)

Finally, minimizing objectivity will help you lessen the compromises and burden of owning worldly goods because objectivity does not work only for great physicists and biologists. It also adds power to the work of a plumbing contractor in Bemidji. Therefore, if you interpret being true to yourself as requiring that you retain every notion of your youth, you will be safely underway, not only toward maximizing ignorance, but also toward whatever misery can be obtained through unpleasant experiences in business.

It is fitting that a backward sort of speech end with a backward sort of toast, inspired by Elihu Root's repeated accounts of how the dog went to Dover, “leg over leg.” To the class of 1986:

Gentlemen, may each of you rise by spending each day of a long life aiming low.

2015年2月14日土曜日

2013年度バフェットからの手紙 - (付録)企業年金制度について(11)

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ウォーレン・バフェットが、ワシントン・ポストのキャサリン・グラハム向けに書いた企業年金制度に関する注意について、11回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

年金基金を運営する上での主要な選択肢

年金基金が証券へ投資する場合、いくつかの道が考えられます。それは次の項目のいずれかまたは組み合わせたものです。

(1) 古株の大手運用者を1社あるいはそれ以上雇う方針が考えられます。成績は「平均」より若干低迷すると予想されますが、運営費用がかかるためです。もし運用者が巨大かつ伝統的であれば、大銀行はどこもそうですが、新たなERISA法[従業員退職所得保障法]の規定では企業の取締役は受託者になるわけですから、軽はずみに行動してリスクを負うべきでないでしょう。たとえ訴訟相手になるかもしれない人たちが後知恵という恩恵を手にできるときであっても、伝統的な行動は安全です。もしその道を進むのであれば、モルガンを替える理由はありません。

(2) 単に「平均」と同等のポートフォリオを構築することで、銘柄を選択するという仕事を本質的には廃止できます。これで売買回転率や管理費用は最小限で済みますので、おそらく(1)と同じ成績をあげられるでしょう。成績を引き下げる潜在的な債務が、若干発生すると思いますが。というのは、「管理」自体には何の作業も発生しないことが暗黙の了解だったからです。ちょうど最近のことですが、平均値を複製する目的のファンドがいくつか設立されました。「管理を省けば費用は安くすむため、取引費用を控除した後の平均的なアクティブ運用者より若干良好になる」、その原理をまさしく目に見える形で体現しています。ここにあげた方針はそのようなファンドに参加することでも実現可能ですし、あるいは自前でやる方法もあります。

(この項、(5)までつづく)

Major Options in Pension Fund Management

With respect to pension fund investments in securities, several paths can be followed, singly or in combination:

(1) One or more large conventional money managers may be retained, with the expectation that performance will be slightly poorer than "average" because of costs involved. If the manager is very large and conventional - any major bank will do - directors of the corporation should run no risk of imprudent behavior as fiduciaries under the new ERISA statute. Conventional behavior is safe - even when the potential litigants have the benefit of hindsight. If we should go this route, I see no reason to change from Morgan.

(2) Management in security selection can be, in essence, abandoned by simply creating a portfolio which is equivalent to "average". This minimizes turnover and management costs, and probably accomplishes about the same result as (1) - perhaps with just a touch more potential liability for results, since a tacit admission has been made that no effort is being expended to "manage". Several funds have been established fairly recently to duplicate the averages, quite explicitly embodying the principle that no management is cheaper, and slightly better than average paid management after transaction costs. This policy could be implemented by participating in such funds, or on a do-it-yourself basis.

2015年2月12日木曜日

私が絶対に行かない場所(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが1986年にハーヴァード高校の卒業生に贈った祝辞の6回目です。チャーリーが「お勧めする」3番目と4番目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

みじめになるための3番目の処方です。苦境において二度三度と繰り返してもダメだったら、もうあきらめて屈してください。人生とは苦難に満ちたものですから、どんなに幸運で賢明な人であっても、そのような姿勢でいれば、いずれはみじめな思いを永遠に抱えることになるのはまちがいないでしょう。そしてエピクテトスがみずから残した的確なる墓碑銘から読み取れる教訓には、一切従わないことです。「奴隷であり、身は損なわれ、貧しきこと極まるも、神々に愛されたエピクテトス、ここに眠る」。

あいまいな考えのまま、不運な人生をおくりたいみなさんへ、最後の処方です。私が若い頃に聞いたある田舎者の話を紹介しますが、それには従わないでください。その田舎者はこう言ったのです。「どこで死ぬのかわかったら、そこには絶対行かないよ」。そう、今のみなさんと同じように、ふつうの人は笑ってしまう話です。その男のバカらしさに気をとられて、根本的な知恵に注意がむかないのです。私の経験から言って、みじめになりたい人はその田舎者のやりかたには絶対従わないでください。カーソン氏のスピーチでも同じものがありましたが、これは単なる小ばなしと受けとめて、特段役立つものではないと心得てください。

カーソン氏は「Xの作りかたを学ぶ方法として、問題を逆にする、つまりX以外の作りかたを学ぶ」やりかたを説明しました。偉大な代数学者ヤコビは、カーソン氏とまったく同じやりかたをとっていました。「逆だ、いつでも逆からやるんだ」、彼はこの文句を変わることなく繰り返したことで知られています。ヤコビの言うように、多くの難題が逆方向から取り組まないと上手く解けないのは、物事の道理と言えます。たとえばあらゆる人たちが、ニュートン力学に合わせようとしてマックスウェルの電磁気理論を修正しようとしました。しかしアインシュタインは正反対にやりました。ニュートン力学のほうを修正して、マックスウェルの理論に合わせたのです。これでアインシュタインは特殊相対性理論を発見することができました。

公認の伝記マニアたる私が思うに、チャールズ・ロバート・ダーウィンはハーヴァード高校1986年度卒業生の中でみれば、真ん中あたりの成績になるかと思います。しかしながら彼は、科学史において今でも名だたる人物です。これこそ、もって生まれた才能をできるだけ無駄にしたい人にとって、まったくお手本とならない最たる例と言えます。

ダーウィンのなしとげた業績は、彼自身のやりかたによるものでした。ここまでお話ししてきた「みじめへの道」には一切従わず、「逆ひねり」することに注力しました。持論がどんなに手塩をかけた大切なものでも、それをくつがえす証拠を真っ先にみつけようとしたのです。ふつうはその反対で、早々に結論を出したあとは新情報や否定的な情報がでても、持論が揺るがないように処理するものです。作家フィリップ・ワイリーがみるところの「自分がすでに知っている範囲を超えたところで学ばなければ、何もだせない」人間になりさがるものです。

ダーウィンの人生は、どうやってカメがうさぎを追い越すのかを示しています。それは徹底して客観的に考えることで達成できるのです。まさに、自分だけ目隠しをせずにスイカ割り大会に参加するようなものです。

できるだけ客観的に考えたくないのであれば、ダーウィンに限らずアインシュタインの先例にも倣わないことです。自分が発見した諸理論は「好奇心、集中力、根気、自己批判」によって築かれた、とアインシュタインは言っているのですから。彼にとっての自己批判とは、みずからの愛してやまないアイデアをテストして葬り去ることだったのです。

My third prescription to you for misery is to go down and stay down when you get your first, second, or third severe reverse in the battle of life. Because there is so much adversity out there, even for the lucky and wise, this will guarantee that, in due course, you will be permanently mired in misery. Ignore at all cost the lesson contained in the accurate epitaph written for himself by Epictetus: "Here lies Epictetus, a slave, maimed in body, the ultimate in poverty, and favored by the gods."

My final prescription to you for a life of fuzzy thinking and infelicity is to ignore a story they told me when I was very young about a rustic who said, "I wish I knew where I was going to die, and then I'd never go there." Most people smile (as you did) at the rustic's ignorance and ignore his basic wisdom. If my experience is any guide, the rustic's approach is to be avoided at all cost by someone bent on misery. To help fail, you should discount as mere quirk, with no useful message, the method of the rustic, which is the same one used in Carson's speech.

What Carson did was to approach the study of how to create X by turning the question backward, that is, by studying how to create non-X. The great algebraist, Jacobi, had exactly the same approach as Carson and was known for his constant repetition of one phrase: "Invert, always invert." It is in the nature of things, as Jacobi knew, that many hard problems are best solved only when they are addressed backward. For instance, when almost everyone else was trying to revise the electromagnetic laws of Maxwell to be consistent with the motion laws of Newton, Einstein discovered special relativity as he made a 180-degree turn and revised Newton's laws to fit Maxwell's.

It is my opinion, as a certified biography nut, that Charles Robert Darwin would have ranked near the middle of the Harvard School graduating class of 1986. Yet he is now famous in the history of science. This is precisely the type of example you should learn nothing from if bent on minimizing your results from your own endowment.

Darwin's result was due in large measure to his working method, which violated all my rules for misery and particularly emphasized a backward twist in that he always gave priority attention to evidence tending to disconfirm whatever cherished and hard-won theory he already had. In contrast, most people early achieve and later intensify a tendency to process new and disconfirming information so that any original conclusion remains intact. They become people of whom Philip Wylie observed: "You couldn't squeeze a dime between what they already know and what they will never learn."

The life of Darwin demonstrates how a turtle may outrun a hare, aided by extreme objectivity, which helps the objective person end up like the only player without a blindfold in a game of Pin the tail on the Donkey.

If you minimize objectivity, you ignore not only a lesson from Darwin but also one from Einstein. Einstein said that his successful theories came from "Curiosity, concentration, perseverance, and self-criticism." And by self-criticism, he meant the testing and destruction of his own well-loved ideas.

2015年2月10日火曜日

2014年デイリー・ジャーナル株主総会(4)バカなことに手を出す理由

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バリュー・ファンドFPAのマネージャーであるスティーブン・ローミックは、わたしが常々参考にしている人です。彼の第4四半期コメントが公開されたのでかるく目を通したところ、チャーリー・マンガーの発言が引用されていました。このシリーズで取りあげてきた、デイリー・ジャーナル社の2014年株式総会で発言されたものです。そのくだりは個人的にも気に入っていた箇所なので、もたもたしているうちに先を越されてしまいました。今回ご紹介するのは、ローミック氏の引用箇所(赤字で強調)も含んだ質疑応答です。印象箇所以外の文章も勉強になります。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

なお原文のトランスクリプトは、以前と同じようにForbesのWebサイトに掲載されているものです。リンク先は以下のとおりです。

Charlie Munger And The 2014 Daily Journal Annual Meeting - Part Three (Forbes)

<質問> ウォール・ストリート・ジャーナルのジェイソン・ツヴァイクです。[当社を]無料で宣伝してくださり、ありがとうございます[前の質疑応答でWSJ紙の話題あり]。もしお望みでしたら、[社主の]ルパート・マードックにも、デイリー・ジャーナル紙へ返礼をする気はないか訊ねたいと思います。さて本題です。ベン・グレアムが晩年に言った言葉で、「個人的な見解として、適切な思考のできる個人投資家が機関投資家をしのげないと考えるに足る理由はない」とありました。相対的な活動領域が遷移したと思われますか。今日の個人投資家は当時よりも有利なのですか、それとも不利なのでしょうか。

<マンガー> このように広大な市場ですから、自分にとって本当に有利な場所を勇んで探す抜け目ない人であれば、結局はうまい結果を出しますよ。常ならぬ割合で金もうけできる場所、頭のいい人がその場所を見つける方法は、大きな市場には常にいくつかあるものです。彼らは他人よりも賢明かつ熱心に取り組むからです。そういうのは、なくなりませんね。

しかし、だれでもそうできる簡単な方法があるとは思えません。代表的な銘柄を大量に買う場合、現在のこの国の市場で他人を凌駕するのは大変です。この国の市場はかなり効率的だと思いますよ。できないとは言いませんが、相当難しいと思います。そうしようとする人がごまんといるのに、概して成功できない結果に終わっているのですから、証拠は圧倒的です。

個人的に嫌だと思うのは、たとえばこの国の株式の200銘柄に10億ドルずつ投資してそれで平均を上回ろうとする仕事です。ぞっとしますね。[友人の]ピーター・カウフマンが、いつだったかおもしろい話をしてくれました。彼が経営している会社(グレンエアー社)は資産利益率が高く、かなりもうかっています。彼はこう言いました。「私の会社を買いたいという人が、売上高の3倍の値段を出すというなら、会社の経営はやめます。今後わたしがやる一切のことに見合う金額ですよ。それだけ大変な目に遭うでしょうから」。彼はすでに金持ちです。ならば、あえて難しいことに取り組む必要があるでしょうか。いや、その必要はないですよ。

それと同じことが、この国で起こっていると思います。自分の商売はダメだけれど、他の商売はずっといいと考えているわけですね。しかし純利益の30倍も払う必要があるならば、それはまずい考えです。難しい事態をむかえ、うまくいかないと思います。ところがコンサルタントや投資銀行家ときたらこうです。「お手持ちのビジネスに頼るのではなく、ほしいとお考えになっているようなビジネスを買うのです、純利益の30倍の値段で。そうすれば身を救うことができますよ」。そんな同じまやかしを売り続けているのですから。

バークシャーはとびぬけた例外です。ウォーレンは今年度の年次報告書で、なぜバークシャーがそうなったのか、これからも続くのか、そのことについて徹底して取り組むつもりでいます。我々は巨大になりました。非常に重要な疑問を提起させるほどに興味深い記録です。もし世界が私の考えるほどに賢明であれば、今度の報告書を並々ならぬ興味をもって読むことでしょう。

我々がなしとげたことの一部は他の人がやるべきでしたが、そうはなりませんでした。他のやり方をするようにと、体制上の強烈な圧力がかかるからですね。それでは、その流れは今後も続くでしょうか。大方の人が考える以上にバークシャーはずっとうまくやっていく、と私は考えています。ずっとうまく、ですよ。しかし強力な力はすでにバークシャーの中にあります。容易なものごとを選んできた、これも我々がそれなりの成績をあげてきた理由のひとつです。他の人は「自分は頭がいい」と考えて、実に難解なものを選ぶことがあります。あとになって、それが危険なものだったとわかるわけですね。

容易なものが自分の買値に来るまで待たねばならない。じっと辛抱しなければいけないわけです。しかし、ひねもす座して何もせずにじっと待つということは、人間の本性に反する行為です。我々には他にやることがいろいろありますから、どうってことありません。しかし普通の人にとって、じっと座ったまま何もしないで5年間も待つなど、想像できますか。自分は何かをしているのだ、役に立っているのだ、とは感じられないわけです。だからバカなことに手を出してしまうのです。

今年のバークシャーの年次報告書はすこぶる興味深い内容ですよ。落ち目の企業3社が合わさってできたのがバークシャー・ハサウェイですから。今も当時と同じ発行株式数です[分割は考慮せず]。この大きさでバークシャーに匹敵するようなところは考えられません。もっと注目すべきだと思うでしょうが、風変わりにみえるので、きっとうまく扱えないのだと思います。

ある著名な人物の文章を読んで、いたく感心したことがあります(25年前のことです)。そこで、贈与税のかからない範囲でできる限りのお礼を贈りました。その2万ドルに添えて、こう書き記しました。「貴殿の文章にはすこぶる感心しました。敬意のしるしとして、こちらを同封した次第です」。ところが彼はお金をそのまま返送してきました。そこで彼に電話をしてこう伝えました。「どうしてお返しになったのですか。掃除のおばさんやあなたのもとで働いている院生に渡しても、いっこうにかまわないですから。どうぞお受け取りください」。結局彼は受け取ってくれ、院生のだれかにあげました。そのとき彼の心の底にあったのは「かんたんすぎることだから、なにかまちがっているに違いない」という姿勢でした。

そのことが、バークシャー・ハサウェイに関して問題になっているひとつだと思います。「あまりにかんたんなので、どこかまちがっているはず」と考えるわけです。バークシャーの人は懸命に働いておらず、他のことばかり興味を示している。ウォーレンは週に12時間ブリッジをやっている、と(笑)。ルーレットを回せば、いつでも勝利。それは楽勝すぎる。そう思い悩んで、なにかがおかしいと考えるわけですね(笑)。

Q: I'm Jason Zweig from The Wall Street Journal. Thanks for the free ad. If you want I can ask Rupert [Murdoch] if he'd like to reciprocate for the Daily Journal. Late in his life, Ben Graham said that in his opinion there was no reason to imagine that an individual investor who thought appropriately couldn't outperform institutions. Do you think the relative playing field has shifted? Do individuals have a greater or a lesser advantage today?

Munger: In markets as big as this, some shrewd guy who's willing to search out a few places where he has a real advantage will always do well. There are always going to be ways in markets this big for some smart people to figure out something where they'll make money at an unusual rate, just because they're smarter and more diligent. That will never go away.

I don't think there will ever be a universal easy solution where people can do that. The American market is tough now to outperform if you're buying big stocks in big quantities. I think it's a pretty damned efficient market, and I don't say it can't be done, but I just think it's plenty difficult. The evidence is overwhelming that even though there are zillions of people who have tried, the ordinary result is that they don't succeed.

I would hate the job, personally, of investing, say, in positions of a billion dollars each in 200 different stocks in America and outperforming the averages. I would shrink from that with horror. Peter Kaufman said something interesting to me the other day. He runs a very profitable company [Glenair, Inc.] that has very good returns on capital. He said, "You know, if somebody bought my company for three times sales, I wouldn't run it anymore, because I'd have a hard time justifying that price with anything I could do." He's already rich, why should he do something that difficult? He doesn't have to.

I think that's what happened in America. People know their own business is lousy. They know another business that is way better. But it's not better if you have to pay thirty times earnings for it. It gets so difficult that it doesn't work. I figured this out, but the consultants and investment bankers keep selling the same nostrum that you can save yourself by paying thirty times earnings for the kind of business you wish you had, instead of the one you've got.

Berkshire has been a huge exception. In this year's annual report Warren intends to deal extensively with: Why did it happen at Berkshire? Will it continue? We've reached a size and the record is interesting enough that those are very important questions. If the rest of the world is as smart as I think it is, it will look at this report with great interest.

Part of what we did should be done by others, but it isn't. There are vast institutional pressures on people to do it differently. Will it continue? I think Berkshire's going to continue way better than most people think. Way better. But there's so much power in what we already have. Part of the reason we have a decent record is that we pick things that are easy. Other people think they're so smart, they can take on things that are really difficult, and that proves to be dangerous.

You have to be very patient, you have to wait until something comes along, which, at the price you're paying, is easy. That's contrary to human nature, just to sit there all day long doing nothing, waiting. It's easy for us, we have a lot of other things to do. But for an ordinary person, can you imagine just sitting for five years doing nothing? You don't feel active, you don't feel useful, so you do something stupid.

You'll find this year's Berkshire annual report very, very interesting. Three failing businesses together created Berkshire Hathaway. There are about the same number of shares outstanding now as they were then. I can't think of anything like it at this scale. You'd think people would be paying more attention to it than they do. I think it looks so peculiar that they can't handle it.

I read an article once by a famous man. I liked it so well (this was twenty-five years ago) that I sent him whatever I could send him without paying gift tax. I sent him $20,000 dollars and said, "I really liked your article, here's a token of my respect." He sent the money back. So, I called him and said, "Why are you sending it back to me. I don't care if you give it to your charwoman or the graduate student who works under you. For God sake's, keep the damn money." Whereby, he took my money and gave it to some graduate student. His basic attitude was, if it was that easy, there must be something wrong with it.

I think that's part of the trouble with Berkshire Hathaway. It looks so damned easy, they think there must be something wrong with it. The people there don't work that hard. They have all these outside interests - Warren's playing bridge twelve hours a week (laughter). They just keep spinning and winning and it just looks too easy. So it's confusing. There must be something wrong with it. (laughter)

2015年2月8日日曜日

ウォーレン・バフェットから学んだこと(セス・クラーマン)

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ヘッジファンドのマネージャーであるセス・クラーマンの記事が英経済紙Financial TimesのWebサイトに掲載されていたので、ご紹介します。題名に示したとおり、クラーマン氏がウォーレンから学んだ教えを12項目あげています。特に新しいものはありませんが、二重のフィルターを通過したという点が重要だと思います。(日本語は拙訳)

なお同じ記事がCNBCにも転載されていたので、そちらのリンクを挙げておきます。(こちらは随時無料ですが、FTのサイトは制限付きです)

Seth Klarman: What I've learned from Warren Buffett (CNBC)

1. バリュー投資のやりかたが通用すること。割安なものを買えばよい。

2. 事業や人の資質にこだわること。すぐれた資質の事業であれば、成長して累積的にキャッシュフローをうみだす可能性が高い。質の低い事業は浸食されがちなので、すぐれた経営者、つまり特定したり呼び寄せたり残留させるのが難しい人物がいても、会社を救うには至らないかもしれない。パートナーとしてみつけるべき経営者は有能であることが欠かせず、また彼らの狙いが自分のものと連携できる人物であること。

3. 手広く分散させる必要はないこと。「生涯で使えるパンチカードは1枚かぎり。1件投資すれば穴を1つ開け、その回数は20回まで」のように投資すること。ひろく機会を求めること。それは世界のどこかでみつかるかもしれない。予想外の産業や構成の中にあるかもしれない。

4. 一貫して振る舞うこと、そして辛抱できること。これらは決定的な要素である。ほとんどの投資家にとっての最悪の敵とは、自分自身である。辛抱しつづければ、累積的な効果が得られる。

5. リスクとは、価格変動(ボラティリティー)と同じことではない。リスクとは、払い過ぎたり、企業の将来性を過大評価した時に生じるものである。価格は価値よりも大きく変動するため、価格が変動することで機会が生じ得る。価格下落から身を守るためには、ある程度の価格上昇は犠牲にすること。

6. かつてない出来事は周期的に起こるものだから、それに備えておくこと。

7. 投資で失敗しても、それを糧にできる。

8. 機会がないときに現金のままでいるのは、理にかなっている。

9. 形式ではなく中身を重視すること。投資対象が公開企業か非公開企業かは問題ではない。同じように、保有するのが一部なのか全部なのかは問題ではない。債券、優先株、あるいは普通株、投資先がどれでもかまわない。

10. すなおに振舞えること。あやまちをみとめて、きっぱりと行動に移すこと。そして、あやまちから教訓を得ること。上手な文章を書くことは思考を明瞭にしてくれる。それは自分だけでなく、僚友たる株主にとっても同じである。

11. (運用者や投資家が)短期的な成績を求める圧力に縛られないために、見解を同じくする株主をみつけて維持するように努めること。

12. 道は好む所によって安し。[好きなことを仕事にすれば、苦役と感じることはない]

1. Value investing works. Buy bargains.

2. Quality matters, in businesses and in people. Better quality businesses are more likely to grow and compound cash flow; low quality businesses often erode and even superior managers, who are difficult to identify, attract, and retain, may not be enough to save them. Always partner with highly capable managers whose interests are aligned with yours.

3. There is no need to overly diversify. Invest like you have a single, lifetime "punch card" with only 20 punches, so make each one count. Look broadly for opportunity, which can be found globally and in unexpected industries and structures.

4. Consistency and patience are crucial. Most investors are their own worst enemies. Endurance enables compounding.

5. Risk is not the same as volatility; risk results from overpaying or overestimating a company's prospects. Prices fluctuate more than value; price volatility can drive opportunity. Sacrifice some upside as necessary to protect on the downside.

6. Unprecedented events occur with some regularity, so be prepared.

7. You can make some investment mistakes and still thrive.

8. Holding cash in the absence of opportunity makes sense.

9. Favour substance over form. It doesn't matter if an investment is public or private, fractional or full ownership, or in debt, preferred shares, or common equity.

10. Candour is essential. It's important to acknowledge mistakes, act decisively, and learn from them. Good writing clarifies your own thinking and that of your fellow shareholders.

11. To the extent possible, find and retain like-minded shareholders (and for investment managers, investors) to liberate yourself from short-term performance pressures.

12. Do what you love, and you'll never work a day in your life.

2015年2月6日金曜日

2013年度バフェットからの手紙 - (付録)企業年金制度について(10)

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ウォーレン・バフェットが、ワシントン・ポストのキャサリン・グラハム向けに書いた企業年金制度に関する注意について、10回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

年金基金における資産運用の実態

最近のことですが、ある年金基金から興味ぶかい数字を見せてもらいました。1975年6月30日までの9年半の記録です。基金の扱う資産額は2億5000万ドルで、その数字には3つの大銀行が含まれていました(各銀行に運用を委託した金額は2000万から5000万ドル)。「平均」として定義されたS&P500とダウ工業平均の2者につづいて、それらの成績が比較対照されていました。

年複利収益率(配当含む)
ダウ・ジョーンズ工業平均+2.8%
S&P500+3.8%
コンチネンタル・イリノイ+1.8%
ファースト・ナショナル・シティー+1.0%
モルガン・ギャランティー+3.4%

最近まではチェースも同じ領域で資金を運用していましたが、成績が悪いため契約解消となりました。おそらくは、上述した他の銀行よりも悪かったのでしょう。対象期間において収益率が1%上下すれば、金額にして200万から400万ドルの違いを基金へもたらしたのです。

もっとおもしろい集計結果もありました。6月30日の時点でコンチネンタル社が運用するポートフォリオのうち、モルガン社のポートフォリオにも含まれる証券の割合は、市場評価額ベースにして64%でした。またファースト・ナショナル・シティー社とは44%が重複していました。同様の重複は他の面でもみられました。

この基金が残した成績のことはよく知っています。ですから、運用者に対して通常ならぬ制約が課せられていたわけではないですし、その数字を解釈する上で特別な要因は何も考慮する必要はないことも申し上げられます。他の大銀行とくらべてモルガンが平均以上の成績を残しているのは、他の年金基金でも同じような差になるのはまちがいないと思います。さらに、その相対的な位置が再現する確率は低いだろうと思います。

「年金と投資」誌がすこし前に、規模の面で上位の35銀行が運営している株式投資を含んだファンドの5年間の公表成績を評定しました。S&Pと同程度あるいはそれ以上だったのは10銀行でした。各々が独立して運任せで運営しており、売買費用が成績をある程度引き下げているとすれば、この数字は確率論から予想されるものと整合しています。それ以上に重要なことがあります。多額の資金を扱う運用者に関する統計において、逆の見方を示す数字をいまだ目にしたことがない点です。

この証拠は、「保守的に運用している企業の年金制度において、平均以上の投資成績を期待するのは賢明でない」ことを、きれいに支持していると思います。

Illustrations of Reality in Pension Fund Investment Management

I recently received some interesting figures from a pension fund involving about $250 million of assets. The 9-1/2 year record through June 30, 1975 of the three major banks involved (managing $20 - $50 million per bank) follows, compared to "average" as defined in two ways, the S & P 500 and the D-J Industrials:

Annual Compounded Rate of Return (including Dividends)
Dow-Jones Industrials+2.8%
S & P 500+3.8%
Continental Illinois+1.8%
First National City+1.0%
Morgan Guaranty+3.4%

Until recently, Chase had managed a comparable segment of the funds but was terminated because of poor performance - probably worse than the other banks shown above. Each percentage point plus or minus affected this fund by about $2 to $4 million over the time period measured.

A further interesting calculation was made. On June 30, of the portfolio held by Continental, 64% of the securities held, measured by market value, also were in the Morgan portfolio and 44% were duplicated in the First National City portfolio. Similar overlap was demonstrated in other ways.

I am familiar enough with the record of this fund to state that no unusual constraints have been placed on the managers, and no special factors have to be recognized to interpret the numbers. I believe that Morgan's above-average record here, compared to that of other large banks, is typical of its relative performance at other pension funds. I also feel the predictive value of that relative standing to be low.

Pensions & Investments magazine recently rated the 35 largest banks for which five-year performance records of commingled equity funds were available. Ten did as well as or better than the S &P, consistent with what might be expected according to probability theory if everyone were operating solely according to chance and there was a modest drag on performance caused by transaction costs. More importantly, I know of no set of statistics which would demonstrate any opposite view relating to managers handling large amounts of money.

The evidence all seems to confirm that it is unwise to expect above-average investment results from a corporate pension plan, conventionally managed.

2015年2月4日水曜日

ひとから学ぶな、自分から学べ(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが1986年にハーヴァード高校の卒業生に贈った祝辞の5回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

つづいて、みじめになるための2番目の処方です。「何を学ぶにしても、なるべく自分で経験したことから学びとること。存命か故人かを問わず、他人の成功や失敗といった間接的なものからは、できるだけ学ばないこと」。そうすれば効き目抜群、人並み以下のことしか達成できず、みじめになれるのは確実です。

他人の失敗から学ばないとどうなるか。それは、自分のまわりを見回せばわかります。人間のしでかす災厄とは、よくあるものばかりです。飲酒運転による自爆死、無謀運転で負った重傷、不治の性病、聡明な新入生を洗脳して破滅的カルトの一員に仕立てること、ビジネスにおいて先人も犯したあたりまえのあやまちをくり返して失敗すること、さまざまな群集的愚行、などです。よくある軽率なあやまちが、実際に問題へとつながるものです。それを思い出せるように、こんな現代風の言い回しを覚えておくといいでしょう。「しょっぱなから成功したくないんだったら、そうだな、ハンググライダーがばっちりだね」。

「他人から学ばないこと」を別の観点でとらえると、「自分以前になされた最上の成果からは学ばない」という決まりを持つことになります。これは、できる範囲でなるべく無学でいることを指示しています。

ここでひとつ歴史の小話をしておきましょう。そうすれば、ちっともみじめでない例がよくわかるでしょうから、その例には倣わないようにできます。その昔、最上の先達たちが残した業績をたいへん熱心に習得した男がいました。まずしい身分の出で、そのうえ解析幾何学をやるには厳しい時代でした。やがて彼の業績はひろく注目を浴びるようになり、彼はみずからの業績を次のように評しました。

「他の人より少しでも遠くを見渡せるとしたら、私が巨人の肩の上に乗っているからです」

その男の遺骨は一風変わった碑文の下で、ウェストミンスター寺院に埋葬されています。

「アイザック・ニュートン卿として生きた者、ここに眠る」

My second prescription for misery is to learn everything you possibly can from your own experience, minimizing what you learn vicariously from the good and bad experience of others, living and dead. This prescription is a sure-shot producer of misery and second-rate achievement.

You can see the results of not learning from others' mistakes by simply looking about you. How little originality there is in the common disasters of mankind - drunk driving deaths, reckless driving maimings, incurable venereal disease, conversion of bright college students into brainwashed zombies as members of destructive cults, business failures through repetition of obvious mistakes made by predecessors, various forms of crowd folly, and so on. I recommend as a memory clue to finding the way to real trouble from heedless, unoriginal error the modern saying: "If at first you don't succeed, well, so much for hang gliding."

The other aspect of avoiding vicarious wisdom is the rule for not learning from the best work done before yours. The prescription is to become as non-educated as you reasonably can.

Perhaps you will better see the type of nonmiserable result you can thus avoid if I render a short historical account. There once was a man who assiduously mastered the work of his best predecessors, despite a poor start and very tough time in analytical geometry. Eventually, his own work attracted wide attention, and he said of his work:

"If I have seen a little farther than other men, it is because I stood on the shoulders of giants."

The bones of that man lie buried now, in Westminster Abbey, under an unusual inscription:

"Here lie the remains of all that was mortal in Sir Isaac Newton."

2015年2月2日月曜日

2014年の投資をふりかえって(8)その他:日精ASB,任天堂,しまむら,ツムラ

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2014年の投資に関する振りかえりは、今回で最後です。昨年と保有数の変わらない2社(日精エー・エス・ビー機械、任天堂)と、購入したもののすぐに売却した2社(しまむら、ツムラ)について、簡単に触れます。

■日精エー・エス・ビー機械(6284)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

以下のリンク先は、昨年の振りかえり記事です。
2013年の投資をふりかえって(6)継続投資銘柄:日精ASB機械

日精エー・エス・ビー機械(6284)株価の推移(2014年)

株価は年始が2,600円、年末が3,000円でした。上昇率は15%です。

当社への投資はポートフォリオ中に占める割合が小さいため、業績を細かく確認することなく放置したままでした。半値近くまで下がる局面がありましたが、持ち株数は昨年と変わらずです。決算資料によれば受注残は前年度以上の数字ですが(当社発表資料最終ページ[PDF])、円安が進んでいる影響は割り引いてとらえています。当社は景気変動が大きい製造装置業界に属しており、下りの局面では売上げが大きく低下すると予想します。ですが現在の株価ではあえて売買はせず、今年も継続保有したいと考えています。


■任天堂(7974)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

以下のリンク先は、昨年の振りかえり記事です。
2013年の投資をふりかえって(5)継続投資銘柄:任天堂

任天堂(7974)株価の推移(2014年)

株価は年始が14,010円、年末が12,605円でした。下落率は10%強です。

先週発表された第3四半期決算では、営業利益が下方修正されました。400億円から200億円への減額です(当社発表資料[PDF])。ただしそれは早い時期からある程度予想できたものです。今期発売した主な自社製品は、実質的にマリオカート8(WiiU)、ポケモンのリメイク作品(3DS)とスマブラ新タイトル(3DS及びWiiU)の3.5本と言える状況だったからです(この2月にはゼルダのリメイクが3DSで発売予定)。実質的にこれだけのバリエーションと既発売の作品と他社製品で、前年度並みのソフトウェア売上げを計上しています。

来期はWiiUの大型自社製品がいくつか発売されますが(ゼルダ、スターフォックス等)、個人的に注目している製品があります。5月に発売予定のスプラトゥーンです。

(下の映像は、2014年6月のE3で公開されたものです)



この作品からは「前向きなニンテンドー」らしさが感じられ、来期のWiiU拡販の試金石として働くのではないかと想像しています。ただし中心的な遊びかたがインターネット対戦型のソフトのようで、当社としては微妙なマーケティングと思える節もあります。ですが、北米での評判や売上げに注目したいと思います。

今期の当社は「定番ゲーム屋」さんとして消費者に受け入れられる施策を堅実に実行してきたと受けとめています。来期2015年度には、まいた種の成果がある程度実るだろうと思われます。ただし当社が掲げている基本戦略「ゲーム人口の拡大」の視点からみると、ほとんど前進していないようです(トモダチコレクションの国外販売は評価できます)。現在は収益基盤を取り戻すことで精いっぱい、といったところでしょうか。「消費者に新しいオドロキを与える」ことが当社らしい商売のやりかたですから、次の回ではぜひ期待したいものです。

最後に備考です。昨年の投稿で、当社の研究開発費が急増した話題をとりあげました。以下のグラフは、今期までの3年間にわたる研究開発費の推移です。

(データの出所: 当社四半期報告書)

これをみると、昨年度の増加は期末に集中しており、金額も突出しています。どうやら、ゲームソフト開発に資金を大量投下したというよりも、新開発棟での業務開始に備えた物品やソフトウェアの購入に使われた、とみるべきだったようです。


■しまむら(8227)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

しまむら(8227)株価の推移(2014年)

当社の株を購入したのは、昨年4月中旬に株価が90万円を下回った頃でした。そして8月のはじめに売却しました。ただし1単元だけ残しています。現在は模索の時期に入ったようにみえる当社ですが、今回もかつてのように殻を破って新たな段階へと進めるのでしょうか。優良企業である当社には、それなりの金額を投資したい気持ちもあります。株価がふたたび下がる時機がくれば、購入を検討しなおすつもりです。


■ツムラ(4540)
- 当社Webサイト
- Yahoo! Japan ファイナンス 株価

当社については過去の投稿で一度取りあげています。
『復活を使命にした経営者』、芳井順一会長によるツムラ再生の物語

ツムラ(4540)株価の推移(2014年)

しまむらと同様、当社も昨年投資に踏み切り、時を置かず売却した会社です。両社に共通するのは、良好な業績をあげており、すばらしい企業文化を持っており、そして輸入型の企業であることです。円安の時期だからこそ、市場からの評価が低迷して株式を購入する機会が生まれるのでしょう。ですが、購入した株価水準が納得できなかったため、早々に売却しました(損失を確定しました)。次に機会があるかどうかわかりませんが、そのときがくれば今度は継続保有したいと考えている会社です。