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2011年10月12日水曜日

持ち家より賃貸(節約度?)

我が家では住居費を節約できていないので、ほとんどご参考にはならないかと思いますが、心掛けている点を挙げると「持ち家ではなく、ほどほど郊外の賃貸団地に住む」になります。金銭面で満足しているのは、礼金・更新料が不要、火災保険が強制でない、それから借金を負っていない点も挙げられます。

今回は「継続的な蓄財」という観点で持ち家と賃貸を比較試算してみます。
諸経費・税金を考慮していない等、粗い精度ですので、概要を把握する程度のものです。

■持ち家
モデルケースとして「頭金なしで、3500万円のマンションを購入」する例を挙げます。
住宅ローンの条件は次の通りです。
・(返済期間)30年
・(返済方法)元利均等返済
・(ボーナス返済)なし
・(金利)2.4%固定(フラット35)

この条件だと、毎月のローン返済額は13.5万円になります。修繕費積立を含めて15万円(a)ぐらいの支出でしょうか。ローン返済額は分解すると、(利息分)+(資産増加分)になります。自分の純資産に追加されるのは、あくまでも13.5万円の一部です。

では、10年後には不動産としての純資産はいくらになっているのか。ローンシミュレーションによれば、10年後のローン残高は2,500万円となります。不動産の買値からローン残高を引くと、1,000万円(=3,500-2,500)となります。
ただし、劣化等で価値が10%下がっているとし、その分を差し引きます。
3,500*0.1 = 350万円が価値低下分となり、純資産は650万円(1,000-350)程度となります。

10年間で650万円ということは、単純計算で1年間で65万円です。月あたり5.5万円(=65 / 12)(b)ずつ資産形成されていくことになります。

持ち家の最大の利点は、低金利で借金ができることです。米国債30年物でも3%強の利率です。低利の固定金利で借りた後に金利が上昇してくれれば、最高のシナリオです。

■賃貸
(a)15万円-(b)5.5万円=9.5万円の家賃で暮らせば、持ち家並みの資産形成ができます。
しかし、持ち家と同等の居住環境を望むのであれば、もっと家賃が高くなり、資産に回せる現金は小さくなると思われます。

賃貸生活の最大の利点は、資産が流動的な点です。機会を捉えて株式等に投資できれば、リターンを大きくできます。つまり、毎月の資産形成の速度が遅いかわりに、機会を待つ権利を持ち続けられることになります。

■おわりに
現在の金利状況では持ち家に歩があるように見えます。が、個人的には、当面は賃貸団地生活を続けていくつもりです。

なお、上記の比較では当初10年間をとりあげました。金利動向や世の中が将来どうなるのか、予測できる自信がありません。この程度でご了承ください。

持ち家と賃貸のコスト比較を初めて意識させてくれた本は『ゴミ投資家のための人生設計入門』でした。これも10年ぐらい前に出会った本です。誰にでもお勧めできるわけではありませんが、個人的には目を開かせてくれた一冊です。

(2012/2/26追記)コメント欄にis様より追記情報を頂いております。そちらもご参照ください。

2 件のコメント:

is さんのコメント...

== No title ==
私は持ち家になりますが、時間に伴い家族構成が変わる事もあり実際どっちなんだろうという疑問は未だありますね。
これは個人の事情等も大きいからきっとケースバイケースでしょうか。
私はいつ引っ越して賃貸に回せるようにと駅前の新築ファミリー物件を買いました。
??周囲の家賃状況や、中古物件などを考慮して当時に割安と判断しました)
現在ですと住宅取得控除がありますので、上記持ち家ケースの場合は所得にもよりますが、10年で1割ほど(350万円程)が戻ってくるのを追加しても良いかもしれませんね。

betseldom さんのコメント...

== isさん、ご助言ありがとうございます ==
不動産については疎く、とても参考になります。
どうもありがとうございました。