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2011年9月22日木曜日

気に入っている株が値下がりしたら

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ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストのどちらのWebサイトも、トップ記事は株式相場の下げを取り上げています。MarketWatchでは「ダウ、350ポイントの下げ」とのこと。アメリカ、欧州、そして中国と、どこも先行きの暗い経済ニュースばかりです。

バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーであれば、買いを始めるのはまだ先だと思いますが、下げ相場での心がけとして「Poor Charlie's Almanack」で紹介されている彼のコメントをご紹介します。(日本語は拙訳)
もう何十年もやってきたことですが、我々が気に入っている株が値下がりしたら、たいていは、もっと買い続けました。何かが起きて自分の判断が間違っていたということになれば、売ってしまえばいいのです。でも自分の判断に自信があるんだったら、安値に乗じてもっと買うべきです。

Over many decades, our usual practices is that if [the stock of] something we like goes down, we buy more and more. Sometimes something happens, you realize you're wrong, and you get out. But if you develop correct confidence in your judgement, buy more and take advantage of stock prices.

というわけで、私もバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)を少しだけ買い増ししました。今回の単価は$65.58です。前回に買ったのは2009年3月9日で、単価(調整済)は$46.04でした。

2011年9月20日火曜日

お金持ちの特徴を三つ挙げよ

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蓄財を意識し始めたのは、結婚してから1年ほど経った頃でした。参考になる本を何冊か購読しましたが、そのうちのひとつ『となりの億万長者―成功を生む7つの法則』は、当時は楽しみながら何度も読み返したものです。

ご存知のない方のために同書の概要を説明しますと、アメリカの1万人を超える億万長者(資産額の最頻値は1億円強)にアンケートを行い、彼らの思考や行動がどのようなものか、とりまとめています。

著者が最初に挙げているトピックがずばり、
金持ちの特徴を三つの言葉で言い表わせば、倹約、倹約、倹約、である。

さらにキツイのは、ある億万長者の言葉。
うちのワイフの財布のひもをゆるめるのは不可能だ!

結婚してから知ったのですが、私の妻にもこの言葉がぴったり当てはまります。振り返ってみれば幸先のよいスタートを切れたわけですが、当時浪費家だった私にとっては、それなりの心労が続いたものでした。

2011年9月19日月曜日

Buy-Low-Sell-Highアプローチ

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これまではお盆や年末年始といった休みの際に、一つ前の四季報を図書館で借りて一通り目を通し、その時期に割安な優良企業を探していました。そのペースですと、新規に投資できた企業は1年間につき1,2件がいいところでした。この8月になって時間が取れたのでゆっくりしようと思っていたのですが、矢先に相場全体が下がりました。そのため、急遽集中して企業分析に取り組んでいます。せっかくの機会ですので新規投資先が追加できれば、と期待しています。

ROCE(例えばROEやROA)の高い企業の株価を以前から継続監視してきましたが、ここにきて人気の一流企業が安値で取引されています。触手が伸びそうな価格です。とりわけ気になるのが日東電工、旭硝子の二社です。深いとは確信できませんが、それなりのMoat(=経済的な堀)を有する企業です。

しかし、それらを超えて格段の安値をつけている企業があります。こちらは思わず飛びつきたくなる価格です。ただし市場の評価が低いのはそれなりの理由があるのでしょう。一見したところ、Moatが持続するのかどうか、判断しにくい企業ばかりです。成長性や収益性が遠からず低下するのではないかという不安が渦巻いています。でも、こういう局面こそ絶好の機会です。あとは自分自身で玉と石を見極められるかどうかです。と言っても、「これは玉だ」とすぐに見分けられればいいのですが、今回の候補企業については勉強不足で、気持ちが揺らいでいます。

ユーロ危機や円高のため、経済の見通しは暗いようですが、精力的に投資先を探したいこの頃です。

なお、表題の「Buy-Low-Sell-Highアプローチ」ですが、ウォーレン・バフェットの師匠だったベン・グレアムが著作「The Intelligent Investor」の一節で挙げているものです。そこでは次のような文章を書いています。(日本語は拙訳)

実のところ「抜け目ない投資家」とは、そもそも「皆が売り払うような下げ相場で買いに回り」、「皆が買っている上げ相場で売り払うような御仁」を指す言葉でした。
In fact, a classic definition of a "shrewd investor" was "one who bought in a bear market when everyone else was selling, and sold out in a bull market when everyone else was buying."


2011年9月18日日曜日

商家の家訓

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図書館で借りてきた本「商家の家訓」を拾い読みしています。この本では、三井・住友・三菱といった現存する旧財閥の始祖も取り上げられていますが、なじみのない豪商のくだりが興味深く読めます。著者の論述の出来はともかく、引用されている家訓には重みがあり、心の頼りになるものばかりです。原文ではなく、同書に記されている現代語訳のほうをご紹介します。

まずは、江戸期滋賀(近江日野)の初代中井源左衛門の「金持商人一枚起請文」(p.77)です。

多くの人々が噂して言うことに、金が溜まる人は運のいい人で、自分にはそのような運がないなどと言うのは愚かで大きな間違いである。運というものではない。金持ちになりたいと思ったら、酒宴や遊興、贅沢などを禁じて、長寿を心掛け、「始末」(=節約)することを第一にして商売に励むより他に方法はない。これらの他に深い欲を持つならば、先祖が憐れんで手を差し伸べることもなく、天然自然の道理に沿うこともない。「始末」と「吝嗇」とは違うものである。無知なものは同じと思うだろうが、「吝嗇」だと光は消えてしまう。(後略)


もうひとつは、江戸期兵庫の豪商、伊藤二代目長次郎の筆によるもの(p.234)です。

第5条「質素倹約」
良い暮らし向きというのは、つつましく生活する家のことをいうのである。奢った暮らしをしていては、人は良い家とはいわない。衣食住を倹約すべきである。

第32条「質素な生活」
半分麦の飯とつけもの、食事はそれだけで十分である。それ以上のことは贅沢と心得て食事をせよ。

第50条「質素倹約の意味」
倹約は人の道である。「倹」とは「ただす」という意味である。これは必要な支出、これは無駄な支出、これは努力すべきことというように、物事を選び分けることである。また「約」とは、約束を破らぬ美徳をいう。
質素の「質」とは生まれつきの性質のこと、「素」とは生まれたままの汚れのない白さをいうのである。

第53条「贅沢」
今日から贅沢をしようと思ってする人は1人もない。「このようなことをしては大変だが、これくらいは差し支えあるまい」というような判断をしていると、いつの間にか、ずるずると贅沢になるのである。万事につけて程度を弁えるべきである。(後略)

第34条「当たり前のこと」
このように色々と書いているが、人々が知らないことを書いているのではない。人々が皆知っている当たり前のことばかりである。しかし、自らがそれを実行するかしないかの問題である。